新学期の始まりを告げるチャイムが鳴り響く中、高二三組の教室にはざわめきが満ちていた。担任の教師が新しい国語教師を紹介するためにドアを開けた瞬間、教室中の空気が一変した。
「皆さん、今日から国語を担当する林雪薇先生です」
その声に、教室中から息を呑む音が聞こえた。スーツを着た女性が教壇に立つ。彼女の姿を捉えた瞬間、男子生徒たちの視線が一斉に釘付けになった。上品でありながらも、体の線を強調する白いブラウスとタイトスカート。胸元のふくらみは布地を押し上げるように主張し、スカートの裾から伸びる太もものラインは、まだ幼さの残る高校生たちの目には刺激的に映った。
「林雪薇です。一年間、一緒に国語を勉強しましょう」
彼女の声は落ち着いており、どこか距離を置くような冷たさがあった。しかし、その瞳の奥には、何かを秘めたような色がちらついている。教室内の男子たちは、それぞれに彼女の体つきを盗み見ながら、ゴクリと喉を鳴らした。
一番後ろの席。窓際に座る陳黙は、ただ無表情で彼女を見つめていた。他の男子のように興奮した様子もなく、かえってその視線は冷徹で、何かを見極めるような鋭さがあった。
林雪薇は黒板に名前を書き、教科書を開いた。教壇に立つ彼女の姿勢は完璧だった。しかし、授業が進むにつれ、彼女の目線が何度か一番後ろの席に向く。陳黙と視線が合うたびに、胸の奥が奇妙にざわつく。
「それでは、次の段落を読んでください…」
彼女の声が一瞬、震えた。陳黙の視線が一段と強くなった気がしたからだ。無意識に教卓の端に手をつくと、スカートの裾が少し持ち上がり、太ももの白い肌が露わになる。教室の前の方で、男子生徒がゴホゴホと咳き込んだ。
授業は順調に進んでいたが、林雪薇の頭はどこかぼんやりしていた。板書をするたびに、後ろの席の彼が視界の端で動く気配が気になる。そして、ふと彼の膝の上に目をやった瞬間、彼女の呼吸が止まった。
スラックス越しにも明らかな、太い膨らみ。それは、十七歳の高校生が持つべき大きさではなかった。
林雪薇は急ぎ足で顔を背け、黒板にチョークを走らせた。だが、震える指はうまく字を書けず、何度も書き直す。脚の付け根がじんわりと熱くなり、太ももを擦り合わせると、スカートの中で微かな湿り気が広がった。
「先生、大丈夫ですか?」
前の席の女子生徒が心配そうに声をかける。
「ええ、大丈夫。ちょっと暑くてね」
彼女は無理に微笑んだが、その目はまだ一番後ろの席を見られずにいた。陳黙は相変わらず無表情で、ただじっと彼女を見つめ続けている。
授業が終わるチャイムが鳴った。林雪薇は早足で教室を後にし、足音も荒く職員室へと戻った。
自分の机に向かい、授業案を広げる。しかし、手は動かない。頭の中には、あの男子生徒の姿が焼き付いていた。彼の瞳の冷たさ。口元のわずかな歪み。そして、あの巨大な膨らみ。
「なんで…私、何を考えてるの…」
彼女は両手で顔を覆った。指の隙間から、机の上に置かれた出席簿の名前が目に入る。『二年三組 陳黙』。ただの文字のはずなのに、それを見ただけで心臓がドクンと跳ねた。
彼女は教師だ。十七歳の高校生に、そんな感情を抱くべきではない。頭では分かっている。しかし、身体は違った。スカートの中で、太ももが微かに震えている。あの視線に責められ、支配されることを、どこかで待ち望んでいる自分がいる。
「私は…どうしてしまったの…」
林雪薇は深く息を吐き、手を下ろした。窓の外では、夕日が沈みかけている。職員室にはまだ他の教師たちの声が響いていたが、彼女の耳には届かなかった。
ただ、あの一番後ろの席の彼の存在だけが、頭から離れない。そして、彼もまた、自分のことを見抜いているかもしれないという恐怖と興奮が、彼女の理性を少しずつ蝕み始めていた。