雲岿山の深夜は、昼間の清らかで神聖な様相を完全に一変させていた。
山風が松林を吹き抜け、獣の唸りのような音を立てる。月明かりは雲に遮られ、かろうじて細い銀線が石段に落ちている。儀玄はその石段をゆっくりと歩いていた。彼女の白い長袍は夜風に軽く翻り、雲岿山の掌門を示す銀線の刺繍が闇の中で冷たい光を放っていた。
しかし彼女の目は、松明のない通路の奥を見つめていた。あそこには、雲岿山の誰一人として知らない秘密が隠されている。
裏山の断崖へ続く小道は、昼間でも足を踏み入れる者はいない。儀玄は一つの隠れた印に手を触れ、岩肌がかすかに震え、一人分の入り口が現れた。彼女は振り返らずに入っていく。背後の岩壁は再び閉じて、痕跡も残らない。
洞窟の中は乾燥しており、壁には夜明珠が埋め込まれ、薄い青白い光を放っている。儀玄は歩きながら衣の帯を解いた。白い長袍が床に落ち、次に内側の薄衣が一重また一重と脱がれていった。彼女は裸で密室の中央に立ち、冷たい空気が肌を焼くように撫でる。
壁を押すと、一つの隠し棚が現れた。
棚の上には、きちんと整えられた漆黒のラテックススーツが掛かっている。表面は鏡のように滑らかで、夜明珠の光を映し、冷たく陰湿な光沢を放っている。スーツの隣には、様々な大きさの鎖、革手錠、口枷、その他様々な形状の道具が並んでいた。
儀玄の呼吸はわずかに荒くなったが、目は期待に輝いていた。
彼女はラテックススーツを手に取り、その冷たく滑らかな感触に指先が震えた。このスーツを着るたび、彼女は雲岿山の掌門ではなくなり、ただの儀玄、真実の欲望に溺れるただの女になるのだ。
彼女は慎重にスーツを履き始めた。ラテックスが肌に吸い付き、少しの隙間も残さない。脚から腰へ、そして胸を覆い、最後に両腕を通す。背中のファスナーを一人で上げるのに苦労し、腕を背後に回して一歯一歯と引き上げていった。ファスナーが完全に閉じられると全身がきつく包まれ、まるで第二の皮膚のようだった。
漆黒のラテックスが彼女の完璧な曲線を浮き彫りにし、首から足先までを完全に覆っている。鏡の前に立つ彼女の姿は、神秘的な女神のようにも、檻の中の美貌の獣のようにも見える。
彼女は鎖を手に取った。
まず首に革の首輪を締め付ける。カチッという音と共に、首輪がしっかりと固定された。次に両手首を背後に回し、革手錠をはめて金具がカチリと閉まる。儀玄は手首を軽く動かしたが、鎖が擦れる音がするだけで、動く範囲は限られていた。
彼女は太ももに目をやった。そこにはもう一つ特別な革ベルトが待っている。彼女は口元に笑みを浮かべ、かがんでそれを太ももに留めた。ベルトには二本の鎖がつながっており、壁にかかった滑車に通されている。
すべての準備が整った。
儀玄は壁際の小さな台に歩み寄り、手首の鎖を滑車のフックに引っ掛けた。彼女は深呼吸をし、それからゆっくりと台から足を離した。
全身の重みがすぐに手首にかかり、鎖がきつく引っ張られ、肩関節に鈍い痛みが走る。ラテックススーツが体を締め付け、呼吸のたびにピタリとした感触が全身に広がり、あたかも誰かにぎゅっと抱きしめられているようだった。
彼女は宙にぶら下がり、体がゆっくりと回転する。夜明珠の冷たい光の下で、漆黒のシルエットが密室の中で異様で美しく映える。
儀玄は目を閉じ、自分の呼吸音に耳を澄ませた。ラテックスが耳を覆い、自分の息遣いが鼓膜の中で響き渡る。首輪が喉を圧迫し、息をするたびにわずかな抵抗を感じるが、それが彼女をより興奮させた。
彼女は軽く体をひねった。鎖がきしみ鳴り、体がさらに数回回転する。拘束された無力感が全身を浸し、彼女はそこに愉悦を見出した。この瞬間、彼女は何の決定も下す必要がなく、自分を完全に委ねるだけでよかった。
彼女はかすかにうめき声を漏らした。その声は密室の中でかすかに響き渡った。
背後で微かな物音がした。
儀玄の体が硬直した。彼女は急に振り返ろうとしたが、手首の鎖に阻まれて体が不安定に揺れるだけだった。
洞口に立っていたのは蘇瑾だった。
侍女は両手に茶器を持ち、洞窟の入り口で呆然と立ち尽くしていた。彼女の顔色は青白く、手の中の茶器が微かに震えている。彼女の目は儀玄の全身を見開いて見つめ、まるで見てはいけない恐ろしい光景を目の当たりにしたかのようだった。
「掌門……あ、あなた……」
蘇瑾の声が震えていた。彼女は無意識に半歩後退したが、足が鉛のように重かった。
儀玄の胸の内に一瞬、激しい羞恥が湧き上がった。掌門としての威厳が今、完全に剥ぎ取られ、もっとも恥ずかしい姿で侍女の前にさらされている。だがその羞恥心はすぐに、もっと激しい興奮へと変わった。誰かに見られる——この考えが全身を駆け巡り、ラテックスに包まれた肌の下に粟粒が浮かび上がる。
彼女の声は予想以上に落ち着いていた。
「入ってきなさい。」
蘇瑾は躊躇し、茶器を置いて逃げ出そうとしているように見えた。だが儀玄の目には命令に背くことを許さない威厳があった。蘇瑾はゆっくりと洞窟の奥へ歩み寄る。
密室に近づくにつれ、すべてのものがよりはっきりと見えてきた。壁に掛けられた数々の道具、宙に吊るされた掌門、漆黒のラテックスに包まれた彼女の姿——その場面は蘇瑾に呼吸を忘れさせるほどだった。
「怖がっているの?」儀玄が低く尋ねた。
蘇瑾は唇を噛みしめ、うなずいた。
「いいえ、あなたは興奮している。」
儀玄の視線が彼女を射抜くように見つめ、まるで心の奥底まで見透かすかのようだった。蘇瑾は反論しようとしたが、声が出なかった。
「服を脱げ。」儀玄が命令した。
「掌門!私は——」
「服を脱げ、もう一度言わせるな。」
儀玄の声は相変わらず落ち着いていたが、その中には別人のような冷酷さが潜んでいた。蘇瑾は震えながら手を伸ばし、自分の衣の帯を解き始めた。一重、また一重と衣が床に落ち、彼女は掌門の前に裸で立っていた。
「こっちに来い。」
蘇瑾は言われた通りに前に進んだ。儀玄は宙にぶら下がったまま、視線で棚の上の道具を指し示した。
「鎖を取れ。それから私を縛れ。」
「掌門、私は……できない……」
「できる。」儀玄の声は確固としていた。「今日から、あなたはこれをするためにいる。私を縛り、私を支配し、私に服従させることを教えるのだ。」
蘇瑾の手は激しく震え、棚の方へ伸ばした。彼女は革の手錠と鎖を手に取り、その冷たい感触が掌を刺激した。彼女は儀玄の背後に立ち、どうしていいかわからず棒立ちになった。
「両足を縛れ。膝裏を縛って、私の体を開かせろ。」儀玄が指示を出した。
蘇瑾は震えながらかがみ込み、革ベルトを儀玄の両足首に留めた。彼女の指がラテックスに触れるたび、その冷たく滑らかな感触に彼女は震えた。
「もっと強く縛れ。私は動けないようにしてほしいのだ。」
蘇瑾は力を込め、革ベルトをさらに締め付けた。儀玄が痛みをこらえるように息を呑み、蘇瑾は慌てて手を離そうとした。
「続けろ。」儀玄が命じた。
蘇瑾はついに決意を固め、自分の震えを必死に抑え込みながら、もう一つの革ベルトを取り出し、儀玄の太ももの後ろを固定した。次に壁の滑車に鎖を通し、ゆっくりとベルトを引っ張ると、儀玄の両足が左右に開かれ、体が空中でさらに不安定に吊り下げられた。
「すごく似合っている。」儀玄の声に満足げな響きが混じっていた。「今度は私の口枷をはめてくれ。」
蘇瑾は棚から黒い革の口枷を手に取った。球体はとても大きく、表面には浅い凹凸があった。彼女は儀玄の前に立ち、手にした口枷を彼女の口に近づけた。
「自分でつけるか?」
儀玄が軽く笑った。口枷が彼女の口の中に滑り込み、後ろのベルトが頭の後ろでしっかりと締められる。彼女は声を出せなくなり、鼻から低いうめき声だけが漏れた。
密室は一瞬の静寂に包まれた。ただ鎖が擦れる音と、二人の呼吸音だけが聞こえる。
蘇瑾は目の前の光景を見つめた——雲岿山の掌門、あの高貴で優雅で誰もが敬愛する女人が、今や漆黒のラテックスに包まれ、鎖で空中に吊るされ、口枷をつけられ、まるで飼い主の訪れを待つ一匹の獲物のようになっている。この光景は蘇瑾に、見知らぬ支配感をもたらした。
彼女は無意識に儀玄の髪に手を伸ばした。掌門の黒髪が彼女の指先を滑り落ちる。
儀玄の目に一瞬激しい光が走り、それからゆっくりと閉じられた。彼女は支配を享受していた。そして蘇瑾——この忠実な侍女——が元々その中に支配の才能を秘めていることを、彼女は知っていた。
今、ただそれを引き出すだけでいいのだ。
蘇瑾は深く息を吸い込み、手を伸ばして鎖をさらに引き上げた。儀玄の体がより高く吊り上げられ、全身の重みが完全に手首と足首にかかる。儀玄は口枷の下でうめき声をあげたが、その目が告げていた——それは苦痛ではなく、愉悦だと。
「掌門。」蘇瑾の声はまだ少し震えていたが、かつてない決意が込められていた。「今夜は長い夜になりそうです。」
儀玄はうなずいた。
密室の中で、夜明珠の青白い光がこれら二つの人影を照らし出していた。一人は漆黒のラテックスに包まれ、鎖で吊るされていて、もう一人は裸でその前に立ち、ゆっくりと静かな支配力を身につけ始めている。
洞窟の外から、山風が松林を吹き抜け、低く長く鳴り響いていた。まるで古い山々そのものが、この山に隠された秘密を知っているかのように。