# 第一章 初めての出会いと暗流
秋の日差しがキャンパスのイチョウ並木を黄金色に染める午後だった。陳小峰は所属する写真サークルの勧誘ブースの前で、退屈そうにスマートフォンをいじっていた。
「すみません、写真サークルってここですか?」
柔らかな声が耳に届き、小峰は顔を上げた。そこに立っていたのは、白いブラウスに紺のプリーツスカートを着た少女だった。肩にかかる黒髪が風に揺れ、彼女は恥ずかしそうに微笑んだ。
「あ、はい。そうですよ。興味ありますか?」
小峰は自分でも驚くほどスムーズに言葉が出た。彼女の笑顔に見惚れて、一瞬言葉を失いかけたのだ。特に目を引いたのは、スカートから伸びるすらりとした脚だった。細くて白く、膝下まである黒いソックスが引き締まったふくらはぎを包んでいる。
「はい。写真を撮るのが好きで。でも、初心者なんです」
「大丈夫ですよ。僕もまだまだですから。よかったら、説明しますよ」
そう言いながら、小峰は彼女に勧誘のパンフレットを渡した。指先が触れそうになる。彼女は「ありがとうございます」と言って、パンフレットを受け取った。
その日から、小峰の頭の中は彼女、林小雅のことでいっぱいになった。
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数週間後、二人は頻繁に会うようになっていた。サークル活動の後、一緒に帰路につくのが日課になった。
ある日、小雅が現れた時、小峰の心臓は大きく跳ねた。彼女は黒のショートパンツを履き、その下から細く長い脚が露わになっていた。そして何より、あの黒いストッキング。足先から太ももまでぴっちりと包む光沢のある黒い fabric が、彼女の脚のラインを一層際立たせていた。
「今日、暑いね。ちょっと涼しい格好にしてみたの」
小雅は軽く言って、小峰の隣に立った。小峰は必死に視線を逸らそうとしたが、どうしても彼女の脚に目が行ってしまう。
「うん、いいじゃん。似合ってるよ」
声が少し上擦っていた。小峰は自分でも気づかないうちに、彼女の脚を注視していた。黒ストッキングに包まれた太ももが、ショートパンツの縁から覗いている。その光景に、小峰の下腹部が熱くなった。
「どこか行く?」
「うん、駅前のカフェに新しくパフェが出たんだって。一緒に行かない?」
「行く行く!」
小雅の笑顔に、小峰はすべてを忘れて頷いた。しかしその心の奥底では、あの黒ストッキングに包まれた脚が焼き付いて離れなかった。
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その日、小峰は親友の張小龙に小雅を紹介することにした。三人で大学近くの中華料理店で夕食を取る約束をしたのだ。
「おう、小峰!待たせたな!」
店の入り口から、張小龙の大きな声が響いた。彼は体育会系の体格で、がっしりした体つきをしていた。笑顔は豪快で、誰にでも気さくに話しかける。
「小龍、こっちだよ」
小峰が手を振ると、小龍は大股で歩いてきた。そして小雅を見て、目を輝かせた。
「おお!君が小雅ちゃんか!小峰からよく聞いてるよ!めっちゃ可愛いって!」
「こ、こんにちは。林小雅です」
小雅は少し照れながらも、小龍の豪快さに好印象を持ったようだった。席に着くと、小龍はすぐに小雅の隣に座った。
「小峰、パイコー飯と餃子、あとビール!」
「お前、酒飲む気満々かよ」
「今日は特別だろ?彼女紹介してもらったんだから!」
小龍は大笑いしながら、メニューを広げた。小雅もそれに合わせて笑っている。その笑顔を見て、小峰は複雑な気持ちになった。誇らしいような、不安なような。
「小雅ちゃんはどんな写真撮るの?」
「最近は風景が多いですね。でも、人物写真も練習してみたくて」
「いいね!今度俺もモデルやるよ!」
「え、でも私、まだ上手じゃないですよ」
「いいんだよ!記念になるから!」
小龍の勢いには、小雅も押され気味だったが、嫌な感じはしていないようだった。二人の会話が弾むほど、小峰の胸の奥はざわついた。しかし同時に、そのざわつきがなぜか心地よくもあった。
「そうだ、今度三人でどこか行かない?ドライブとか!」
小龍の提案に、小雅が嬉しそうに頷いた。その時、小峰は小雅の脚に目をやった。今日の彼女は黒のタイトスカートに黒ストッキングを合わせていた。席に座った姿勢で、スカートの裾が少し上がり、ストッキングに包まれた太ももが覗いている。
小峰はゴクリと唾を飲み込んだ。同時に、小龍も小雅の脚を見ているような気がして、胸が締め付けられた。しかしその締め付けは、明確な嫉妬とは違う、もっと危険で甘美な感情だった。
「どうする?小峰」
小雅の声で、はっと我に返った。
「あ、うん、いいよ。どこ行くか考えとかないとな」
「よっしゃ!決まりだな!」
小龍がジョッキを掲げ、小峰もそれに合わせた。ビールの苦味が喉を流れていく。小雅もジュースで乾杯に加わり、三人の笑い声が店に響いた。
しかし小峰の心は、喜びと不安が入り混じっていた。彼女の隣に座る親友の存在が、なぜか小峰の内なる欲望を刺激する。その感覚に、自分でも戸惑っていた。
「小雅ちゃん、これ食べてみて。ここの麻婆豆腐、結構辛いけど旨いんだ」
小龍が取り皿に麻婆豆腐を取って、小雅の前に置いた。その親切に、小雅は微笑んだ。
「ありがとうございます。いただきます」
その笑顔が、小峰にはとても眩しく見えた。同時に、嫉妬にも似た黒い感情が渦巻く。だが、その感情の奥で、何かが昂ぶっているのを感じていた。
「小峰も食べろよ。今日は俺の奢りだ!」
小龍の言葉に、小峰は無理やり笑顔を作った。
「おう、じゃあ遠慮なく」
皿に料理を取りながら、小峰はチラリと小雅を見た。彼女は小龍の話に耳を傾け、時折笑顔を見せている。その様子が、小峰の心を複雑に揺さぶった。
その夜、アパートに帰ると、小峰は一人部屋で自慰をした。頭の中には、小雅のあの黒ストッキングに包まれた脚と、小龍と楽しそうに話す彼女の姿が交錯していた。そしてその光景に、なぜか強い興奮を覚えていた。
「俺、どうかしてるのかもしれない……」
暗闇の中で、小峰は自分の欲望の深さに、恐怖と陶酔の入り混じった感情を抱いた。この歪んだ感情が、三人の関係をどう変えてしまうのか、まだ誰も知る由もなかった。