玄天界の中で十五年という歳月が流れた。離雀は毎日、尻を突き出して天道木板で打たれる生活に、いつの間にかすっかり慣れていた。最初の頃は、その屈辱と痛みに歯を食いしばり、目に涙を浮かべながらも決して声を漏らさなかったものだが、今では木板が振り下ろされるたびに、自然と尻を差し出し、打たれるリズムに合わせて体を揺らすようになった。
さらに、林巧心や緋と一緒に、裸で犬のように這いながら玄罰に牽かれることにも、彼女は慣れてしまった。三人の裸の女奴隷が、首に革の首輪を付けられ、鎖で繋がれて、玄罰の後について地面を這う。その光景は、当初は離雀の誇りを徹底的に打ち砕くものだったが、今では日常の一部となっていた。
絶え間ない罰は、離雀の高慢な性格をほとんど削り取ってしまった。彼女の中でかつての傲慢さは、かすかな記憶として残るのみである。
ある日、三人がいつものように玄罰の住まいの庭で日向ぼっこをしていると、林巧心が突然、緋に向かって好奇心旺盛な目を向けた。
「緋姉さん、昔の話を聞かせてくれませんか?どうやって主人の女奴隷になったんですか?」
緋はゆっくりと目を開け、金色の瞳をほんの少し細めた。その瞳の奥には、遠い昔の記憶がよぎる。彼女は軽く笑い、その声にはどこか懐かしさと苦笑が混じっていた。
「ふふ…もう三百年も前のことだな。」
離雀も興味を持ったらしく、体を起こして緋の方を向いた。三人の中で最も長く玄罰に仕える緋の過去は、彼女たちにとって大きな関心事だった。
緋は遠くを見つめるような目をして、語り始めた。
「あの頃の私は、まだ全ての生き物を見下していた。誇り高く、誰にも従うことのない妖尊だった。妖族の大軍を率いて、人族の武陵城を攻めたのだ。」
その口調には、かつての威厳の名残が感じられた。しかし、すぐにその口調は自嘲を含んだものに変わる。
「あの時、武陵城には閉関中の玄罰がいた。私は奴と大戦を繰り広げた。五日五晩、休むことなく戦い続けた。山を崩し、川の流れを変え、空は真っ二つに裂けた。」
林巧心と離雀は息を呑んで聞き入った。化神大円満同士の戦いなど、想像するだに恐ろしい。
「結果は…私の負けだ。」緋は淡々と言った。「玄罰は私の服を剥ぎ、武陵城の天台上に押さえつけた。そして、天道木板を呼び出し、私の尻を打ち始めた。」
緋はその時の感触を思い出すように、自分の尻に手を当てた。
「奴は言った。お前が泣いて謝るまで、この罰は終わらない、と。私は嘲笑った。そんな罰、何でもない。玄罰天尊にどんな手段があるのか、この緋、見せてもらおう、と。」
しかし、緋の顔には苦笑いが浮かんでいた。
「最初の三千発の板で、ようやく私は極めて不本意ながら謝罪の言葉を口にした。だが、それだけでは終わらなかった。」
緋は続ける。その声は次第に小さくなり、語られる内容はますます過酷になっていった。
「次に奴は私の脚を広げ、黒い鞭を呼び出した。そして、私の尻の割れ目を打ち始めた。一打ちごとに確実に肛門、会陰、膣を覆うように打ち抜く。あの鞭は痛かった。板とは比べ物にならないほどに。」
林巧心は思わず自分の尻を撫でた。彼女も鞭で打たれたことはあったが、こんなに過酷なものではなかった。
「肛門が腫れ上がった後、奴は私の腸内に姜の棒を詰め込んだ。あの生姜の焼けるような刺激は…今でも忘れられない。」
緋の目が一瞬、苦痛に歪んだ。そして、彼女はしばらく沈黙した。
玄罰は武陵城で五年もの間、緋を苛め続けた。その間、緋が尻の痛みに耐えかねて小声で謝罪の言葉を漏らすことはあった。しかし、緋は決して屈しなかった。彼女の誇りは、そう簡単に折れるものではなかったのだ。
「それでも、私は屈しなかった。」緋は言う。「だから、玄罰は次の手に出た。私の背に跨り、武陵城から妖尊城まで這って戻れと命じたのだ。」
林巧心は目を見開いた。「まさか…ここから?」
「ああ。」緋は淡々と頷く。「万里の道のりを、裸で這って戻った。途中、人族の村を通り過ぎるたびに、村人たちは驚愕して私を見つめた。妖尊が、裸で這っている姿を。」
その時の屈辱が、緋の表情に一瞬影を落とした。しかし、彼女はすぐにその表情を消し、続けた。
「妖尊城に入った時、城中の妖族たちは皆、衝撃を受けた。彼らの心の中で、衆生を見下し、無比の強さを誇る妖尊・緋が、裸で一人の人間を背負い、地面を這っているのだ。」
緋の口調には、複雑な感情が込められていた。傲慢だった自分が、どんな姿で臣下の前に現れたか、その衝撃は今でも鮮明に覚えている。
「彼らは恐怖と畏怖の表情を浮かべていた。」緋は言う。「しかし、それで終わりではなかった。玄罰は私に自分を背負って妖尊殿の前まで這わせ、私の全ての手下の前で私を罰すると宣言した。」
離雀は息を呑んだ。「臣下の前で…?」
「ああ。」緋の声には、今はもう何の感情も込められていなかった。「奴は毎日、私の手下たちに立ち会うことを強制した。私の尻叩き、尻の割れ目への鞭打ち、姜汁浣腸、肛門フック。あらゆる手段で調教し尽くした。」
緋の言葉は淡々としているが、その内容は凄惨だった。彼女は日々、臣下の目前で裸にされ、様々な罰を受け続けた。最初は誇り高く挑発的な態度を取っていた緋も、次第にその羞恥と痛みに耐え切れなくなっていった。
「特に辛かったのは…」緋は一瞬、言葉を詰まらせた。「肛門フックで吊るされることだった。自分の肛門に鉄のフックを掛けられ、天井から吊るされる。体の重みが全て肛門にかかり、腸が引き裂かれるような痛みが走る。その状態で、手下たちの視線を浴びせられるんだ。」
林巧心は顔を青ざめさせた。離雀も無意識に自分の尻を押さえていた。
「姜汁浣腸も酷かった。」緋は続ける。「生姜の絞り汁を腸内に注入される。最初は焼けるような刺激が走り、次第に腸が痙攣し始める。それを我慢しながら、臣下たちの前でのの字書きをさせられる。赤い文字が地面に書かれるたびに、腸内の生姜汁が刺激されて、また痙攣が始まる。」
緋の話は続いた。板で尻を腫れ上がらせ、さらに鞭でその腫れた尻の割れ目を打つ。何度も何度も繰り返される罰。緋は最初、一顧だにせず、玄罰に挑発的な態度を取っていた。しかし、手下の前で尻を叩かれることに耐え難い羞恥を感じるようになった。そして、何より痛みに耐え切れなくなった。
「罰が始まってから五十年、ついに私は玄罰に屈服した。」緋の声は静かだった。「私は玄罰の前に厳かに跪き、頭を下げて言った。『緋奴は自ら進んで主人の女奴隷となります。すべての罰を受け入れることを誓います。』」
林巧心と離雀は緋を見つめた。目の前の緋は、かつてのような傲慢さは一片も見せず、ただ静かに語っている。
「今の緋奴は、ただ毎日尻を叩かれる玄罰の女奴隷に過ぎません。」緋はそう言って、優しく微笑んだ。「自分の体も、魂も、修行も、すべてが主人のものです。そして今、緋奴は尻を叩かれる苦痛の中に快感を感じるようになり、尻叩きが好きになりました。」
林巧心は目の前の緋を見つめる。そこには、かつて衆生を見下し、誇り高くてなだめ難かった妖尊の影は一片も残っていなかった。ただ、主人に全てを捧げ、苦痛に快感を見出す、一人の女奴隷がいるだけだった。
離雀は複雑な表情で緋を見つめた。自分もこの十五年で大きく変わったと自覚している。しかし、緋のように完全に変わるまでには、まだ時間がかかるかもしれない。
「さあ、もうすぐ主人が戻ってくる時間だ。」緋が立ち上がり、首の奴隷の首輪を少し調整した。「今日の罰の時間だ。私はもう、主人に尻を叩かれるのが待ちきれない。」
緋はそう言って、妖艶な笑みを浮かべた。その目は確かに、待ち望むような輝きを放っていた。
林巧心と離雀も立ち上がる。三人は並んで、玄罰が戻ってくるのを待った。十五年前には想像もできなかった光景だ。三人の裸の女奴隷が、主人の罰を心待ちにしながら、静かに待っている。
その時、遠くから玄罰の気配が近づいてきた。三人は同時に、尻を突き出して頭を下げた。
「お帰りなさいませ、ご主人様。」
緋の声が最初に響き、続いて林巧心と離雀の声が重なった。玄罰は三人を見下ろし、冷淡な目で一瞥すると、口元にわずかな笑みを浮かべた。
「今日もよく待っていたな、三人とも。始めるぞ。」
玄罰の手に天道木板が現れる。三人はそれぞれの場所に移動し、罰の準備を整えた。離雀が木板の前にひざまずき、林巧心と緋がその後ろに並んだ。
天道木板が振り下ろされる音が、静かな庭に響き渡った。