# 第一章 魔羅劫起
大衍皇都、紫微宮の最深部。千年の寒玉床の上で、独孤邪はゆっくりと双眸を開いた。
彼の体から放たれる気勢は、周囲の空気を震わせている。黒い魔気が全身を覆い、龍の形を成してうねっていた。ついに「極楽魔羅功」を大成させたのだ。全身の経脈が魔気で満たされ、丹田には黒い龍の形をした内核が形成されている。
独孤邪は立ち上がり、衣を脱ぎ捨てた。自分の鍛え上げた肉体を見下ろす。筋肉の一つ一つが黒い光沢を放ち、無数の魔紋が浮かび上がっている。そして——彼の視線は下腹部に向いた。
「両儀邪龍茎……」
彼は低く呟いた。そこには、嬰児の腕ほどの太さの陽物が鎮座している。表面には無数の黒い龍鱗がびっしりと生え、一枚一枚の鱗の紋様から淡い魔気が漂い、蝋燭の光の下で妖しい光沢を放つ。亀頭部はさらに異様で、先端がわずかに反り返り、肉の鉤のような突起が浮き出ている。
「これで……どれだけの仙子が泣き叫ぶことか」
独孤邪の唇に冷酷な笑みが浮かぶ。彼はすでに知っていた。「極楽魔羅功」を最終層まで突破するには、十二枚の「極楽魔羅印」を蓄積する必要がある。そして、その印を得るためには「名器」を持つ女性を完全に堕落させ、第四段階「極楽」にまで到達させねばならない。
「名器……」
彼は玉座に戻り、侍従に命じて「百花榜」を持ってこさせた。羊皮紙の巻物を広げると、そこには世の絶世の美女たちの名が並んでいる。
「天剣閣・曦月……百花榜の首位か。玲瓏剣体に九幽溟陰穴を宿すという。これは最上の炉鼎だ」
彼の指が次の名をなぞる。
「天機閣・夏綾……百花榜第四位。清衍道体か。なるほど、どちらも名器を持つにふさわしい」
その時、廊下から足音が近づいてきた。
「陛下、お呼びと聞き及びました」
現れたのは、極楽歓喜禅の住職、浄妙であった。彼は坊主頭に金色の袈裟を纏い、手には錫杖を持っている。しかし、その目は淫邪な光を放ち、口元には常に気味の悪い笑みを浮かべている。
「浄妙よ、よく来た」
独孤邪は巻物を畳んだ。
「陛下、ついに『極楽魔羅功』を大成されましたか。おめでとうございます」
浄妙は深々と頭を下げた。
「うむ。しかし、最終層への道はまだ遠い。十二枚の極楽魔羅印——そのためには多くの名器を必要とする」
「それがし、心当たりがございます」
浄妙は懐から一枚の紙を取り出した。
「天剣閣の曦月。彼女はまさに最上の苗床。九幽溟陰穴を持つ者は、淫術の下で完全に開花すれば、比類なき快楽をもたらします」
「知っている。だが、天剣閣は容易くは落ちるまい」
「そこは、それがしの『極楽歓喜禅』がお役に立ちます」
浄妙は妖しく笑った。
「すでに、天剣閣内に我々の信者は潜入しております。いざとなれば、彼女を誘き出せるでしょう」
「よかろう」
独孤邪は立ち上がった。
「朕は『天下為公』の旗印を掲げる。諸仙門の堕落を正すという大義名分のもと、魔羅鉄騎を率いて征伐に出る。その隙に、お前の手で曦月を確保せよ」
「ははっ、御意のままに」
浄妙は退がろうとしたが、独孤邪が呼び止めた。
「待て。もう一つ、お前に任せたいことがある」
「何なりと」
「天機閣の夏綾だ。彼女は天機演算に長ける。恐らく、我々の動きを読むだろう。先手を打たねばならぬ」
「夏綾……百花榜第四位。なるほど」
浄妙は顎に手を当てた。
「彼女ならば、計略で嵌めるのがよろしいかと。例えば——」
「天機閣が最も重んじるものは何だ?」
「それは……門派の名誉、そして同門の絆でございましょう」
「ならば、その絆を利用する。天機閣の弟子を一人捕らえ、彼女の目の前で辱めてやれば、夏綾は必ず救い出そうとする。その隙を狙うのだ」
「お見事でございます」
浄妙は深々と頭を下げた。
「準備を整えよ。三日后、征伐を開始する」
「御意」
浄妙が去った後、独孤邪は再び玉座に座った。彼の手が邪龍茎を撫でると、鱗がわずかに震え、魔気が立ち上る。
「百花榜の仙子たちよ……お前たちの花は、朕が摘み取ってやろう。必ずや、お前たちを淫らで卑しい奴隷に変えてみせる。その時こそ、極楽魔羅印を刻む時だ」
数日後。
大衍皇朝の軍勢が動き始めた。魔羅鉄騎の将軍、花擎天が率いる二万の騎兵は、皇都を出発し、南へと向かう。彼らの目標は、南方の諸仙門——その中でも特に小規模な門派を次々と攻略することだ。
「花将軍」
独孤邪は馬上から声をかけた。
「まずは小さな門派からだ。一つ一つ潰し、その中から名器を持つ者を選り分けよ。抵抗する者は全て殺せ。女子供は生かして連れ帰れ」
「はっ!」
花擎天は無骨に答えた。彼は身の丈二メートルを超える巨漢で、全身を黒い甲冑で固めている。顔には無数の傷跡があり、その両目は獣のように光っていた。
「しかし陛下、天剣閣などの大国はどうなさいますか?」
「それらは、後だ。まずは小門派を制圧し、勢いを付ける。同時に浄妙が天機閣と天剣閣に手を回している。連絡を待て」
「御意」
魔羅鉄騎は夜を徹して進軍した。三日後、彼らは最初の標的——青霊宗という小さな門派に到達した。
青霊宗は、山間の盆地に位置する小さな門派だった。弟子は百人余りで、宗主も金丹期の修士に過ぎない。大衍皇朝の正規軍の前には、まるで子供の遊びのようなものだった。
「攻めよ!」
花擎天の号令と共に、魔羅鉄騎が丘を駆け下りる。彼らは全員が魔気を纏い、騎槍を構えている。青霊宗の防衛結界は、一瞬で破られた。
「何だ、これは!?」
「大衍皇朝だ!なぜ我々を!?」
混乱する青霊宗の弟子たち。だが、魔羅鉄騎は容赦なく斬りかかる。一人、また一人と倒れていく。血の匂いが山間に漂った。
「女は生かせ!特に若い娘は逃がすな!」
花擎天の怒号が響く。魔羅鉄騎たちは、倒れた女弟子たちを次々と縄で縛っていく。中には必死に抵抗する者もいたが、魔法で封じられ、あっけなく捕らえられた。
「離せ!この淫らな畜生ども!」
一人の女弟子が叫んだ。彼女はかなりの美貌で、青霊宗の大師姐だった。花擎天は彼女を見て、にやりと笑った。
「お前はなかなかの器だ。陛下の目に適うかもしれぬ」
「陛下?あの暴君の……!絶対に屈しない!」
「ふん、その強気がいつまで続くか、後で思い知るがいい」
花擎天は手を振り、部下に命じて彼女を別の場所に連れて行かせた。その後も、魔羅鉄騎は青霊宗を徹底的に荒らし回った。蔵経閣は焼き払われ、丹房は略奪され、生き残った弟子たちは全て鎖に繋がれた。
「報告します。敵将の首級を上げました。門派の主力はほぼ掃討完了。捕虜は女性三十七名、その他雑用の者を含め六十余名です」
「よし。女性は全員、極楽楼へ送れ。その他の者は奴隷市場へ売り飛ばせ」
「はっ!」
花擎天は馬から降り、倒れた青霊宗の宗主の首を見下ろした。まだ目を見開いたままのその顔には、恐怖と怒りが刻まれている。
「ふん、これがお前たちの運命だ。大衍皇朝に逆らった罰だ」
彼は足で首を蹴り飛ばした。
その後、魔羅鉄騎はさらに北上し、次の標的へと進んだ。一ヶ月の間に、七つの小門派が滅ぼされた。その中から、名器を持つと判断された女性は十一名。彼女たちは全て、皇都へ送られ、極楽楼へと収容された。
一方、皇都では——。
浄妙は極楽楼の最上階にいた。彼の前に、黒衣の尼僧が跪いている。
「国師様、天機閣の動きを探っておりましたところ、面白い情報が入りました」
「何だ?」
「天機閣の首席大師姐、夏綾が、近々下山し、雲遊に出るようです。目的は不明ですが、どうやら単独行動のようです」
「単独……だと?」
浄妙の目が光った。
「それは渡りに船だ。彼女一人ならば、捕らえるのは容易い。だが、慎重にやれ。彼女は天機演算に長ける。こちらの動きを読まれる可能性もある」
「それについては……一計を案じました」
尼僧は、一枚の符を差し出した。
「これは『幻天符』。これを用いれば、天機を一時的に乱すことができます。夏綾といえども、この符の前では正確な演算はできませぬ」
「よくやった」
浄妙は符を受け取り、懐にしまった。
「ならば、すぐに準備を整えよ。夏綾が下山した時を狙う。生け捕りにせよ。傷は負わせても構わぬが、殺すな」
「御意」
尼僧が立ち去った後、浄妙は窓辺に立った。眼下には、極楽楼の中庭が見える。そこでは、先日捕らえられた女修たちが、既に調教を受けていた。彼女たちの衣は剥ぎ取られ、裸体に鞭の跡が刻まれている。
「陛下がお望みの極楽魔羅印……そのためには、まず名器を覚醒させねばならぬ」
浄妙は低く呟いた。
「最初の印は——夏綾か、曦月か。どちらにせよ、必ずや手に入れてみせる」
彼の口元に、淫邪な笑みが浮かんだ。
その夜。
独孤邪は、極楽楼の地下深くに設けられた密室にいた。そこには、先日捕らえられた女性たちが数名、鎖に繋がれている。彼女たちは皆、名器を持つと判定された者たちだった。
「さあ、始めよう」
独孤邪は一歩前に進んだ。彼の手が、一番近くにいた女修の顎を掴む。
「お前の名は?」
「……春蘭、と申します」
女修は震えながら答えた。彼女はもともと散修(独立した修行者)で、偶然捕らえられたのだ。
「春蘭か。良い名だ。ならば、その名に恥じぬように、朕を喜ばせよ」
独孤邪は彼女の衣を引き裂いた。白い肌が露わになる。彼女は恐怖のあまり、涙を流していた。
「泣くな。これから、お前は極楽を知るのだ」
彼は衣を脱ぎ捨て、邪龍茎を露わにした。それを初めて見た女修たちは、悲鳴を上げた。
「な、なんて……!あんなもの……!」
「助けて……!」
「無駄だ」
独孤邪は冷たく言い放った。
「ここは極楽楼。誰も助けには来ぬ。お前たちは、朕の奴隷となるのだ」
彼は春蘭の脚を広げ、一気に貫いた。
「あああああっ!」
春蘭の悲鳴が響く。だが、すぐにその悲鳴は、別の声に変わった。
「な、なにこれ……体が……熱く……!」
邪龍茎が花穴を擦る度に、氷と火が交錯するような快感が走る。春蘭は抵抗しようとしたが、その快感に抗えず、腰が自然に動いてしまう。
「ほら、もうお前の花穴は、朕の龍茎を受け入れているぞ」
独孤邪は笑いながら、腰を激しく動かした。何度も、何度も。
「いや……だめ……そんな……!」
春蘭は首を振ったが、膣壁は勝手に収縮し、龍茎を締め付けている。
「ふん、名器は確かだ。だが、まだ第一段階か。早く覚醒せよ」
彼はさらに激しく突き上げた。十数分後、春蘭の体が大きく震え、絶頂に達した。
「あ……ああ……!」
彼女の花穴が痙攣し、大量の愛液が溢れ出る。だが、独孤邪はまだ止まらない。
「まだだ。まだ第二段階にも達しておらぬ」
彼はさらに腰を動かし、春蘭を何度も絶頂に導いた。三度、四度——。
「も、もう無理……お願い……許して……!」
春蘭は泣き叫んだ。が、独孤邪は構わず続ける。
「お前の名器は素晴らしい。だが、まだ足りぬ。もっと快楽を刻み込んでやる」
その夜、独孤邪は五人もの女修を抱いた。その全てが名器を持ち、彼の邪龍茎によって蹂躙された。しかし、その中で第二段階まで達した者は一人もいなかった。
「ふむ……思っていたより手間がかかるな」
彼は裸のまま、椅子に座った。その後ろには、意識を失った女修たちが横たわっている。
「だが、時間は十分にある。ゆっくりと、一つ一つ、確実に堕として行こう」
彼は酒を一口含み、遠くを見た。
「次は——夏綾だ。彼女の清衍道体は、どのような快楽をもたらしてくれるのだろうか」
翌日、浄妙からの報告が届いた。
「陛下、準備が整いました。今日にも夏綾が下山します。我々の刺客は既に配置済み。今晩には、彼女を捕らえられるでしょう」
「よし。朕は、その知らせを待っている」
独孤邪は玉座に深く腰掛け、目を閉じた。彼の頭の中には、捕らえた女修たちの苦しむ姿と、まだ見ぬ百花榜の仙子たちの美しい姿が交錯している。
「これからが、本当の始まりだ。極楽魔羅印を十二枚集め、神功を完全に成し遂げた時、朕は天下無敵となる。その時こそ——」
彼の口元に、狂気の笑みが浮かんだ。
その夜。
大衍皇都の外れ、小さな茶屋の前で、一人の女修が立ち止まっていた。白い道袍に身を包み、腰には剣を差している。彼女こそ、天機閣の首席大師姐、夏綾だった。
「ふむ……この辺りで一休みしよう」
彼女は茶屋に入り、席に着いた。注文した茶を待つ間、彼女は何気なく周囲を見渡した。客は数人、皆普通の旅人のようだ。
だが——
「——おかしい」
夏綾は眉をひそめた。彼女の天機演算の直感が、危険を告げている。しかし、具体的な形が掴めない。まるで、何かが天機を乱しているかのようだ。
「幻天符か……まさか」
彼女が立ち上がろうとした瞬間、周囲の客たちが一斉に動いた。
「!」
夏綾は剣を抜こうとしたが、既に遅かった。背後から何かが首に巻き付き、強烈な電撃が全身を走る。
「くっ……!」
彼女の体が硬直する。視界がぼやけ、意識が遠のいていく。
「夏綾殿、おとなしくしていただこう」
声の主は、黒衣の尼僧だった。彼女は笑いながら、縄をさらに締め付ける。
「これで任務完了。陛下もお喜びになるだろう」
夏綾は最後の力を振り絞り、何かを呟こうとした。しかし、言葉になる前に、彼女の意識は闇に落ちた。
こうして、百花榜第四位の夏綾は、独孤邪の手に落ちた。
その知らせは、すぐに皇都の紫微宮に届けられた。
「よし」
独孤邪は、報告を受けて笑みを浮かべた。
「これで、一人目だ。夏綾の清衍道体……いったい、どれほどの快楽をもたらしてくれるのか。楽しみだ」
彼は立ち上がり、浄妙に命じた。
「明日、極楽楼で夏綾の調教を始める。お前も立ち会え。彼女が堕ちる様を、じっくりと見届けよう」
「御意」
浄妙は深々と頭を下げた。
「必ずや、陛下の期待に応えてみせます」
独孤邪は窓辺に立ち、夜空を見上げた。月は満ち、星々が輝いている。しかし、彼の目に映るのは、ただ闇だけだった。
「百花榜の仙子たちよ。お前たちは、これから徐々に堕ちていく。その屈服する姿を、朕はこの目で確かに見届ける。そして、その時——極楽魔羅印は、朕のものとなる」
その夜の風は、冷たく、そして重かった。
彼の野望は、まだ始まったばかりだった。