四月二日、朝の光がカーテンの隙間から差し込む。寝室の空気はまだ少しひんやりとしていたが、二人の体温で温められた布団の中は別世界だ。
林若簡はゆっくりと目を開けた。隣で眠る蘇語倉の寝顔がすぐそこにある。長いまつげ、すうすうと静かな呼吸。小簡は無意識に頬を緩めた。腕を伸ばして、そっと倉児の髪を撫でる。
「ん…簡児…」
蘇語倉も目を覚ました。まだぼんやりとした瞳で、小簡を見つめる。そして、ゆっくりと微笑んだ。
「おはよう、倉児」
「おはよう…よく寝たね」
二人はしばらく抱き合っていた。丸一日の休息。全身の筋肉がようやく解けたような気がした。小簡は倉児の胸に顔を埋め、その鼓動を感じる。倉児の指が小簡の背中を優しく撫でた。
「今日…インタビューだよね」
小簡が小声で言う。倉児は「うん」とだけ答え、少しだけ腕の力を強めた。
「準備、しなきゃ」
「そうだね」
二人はゆっくりと体を起こした。朝食は軽く済ませる。お互いに無言のうちに、今日の流れを理解していた。
リビングに移動する。中央にはすでにカメラと照明が設置されていた。星曦システムのインターフェースがホログラムで浮かんでいる。
小倉が小簡を見る。小簡は一瞬、目を伏せたが、すぐに顔を上げて頷いた。
「始めよう」
小倉が傍らの縄を取り出す。小簡も同じ動作をした。二人は向かい合い、互いの体を縛り始めた。小倉の手が小簡の手首を優しく絡め、小簡の手が小倉の胸の上で交差する。縄が皮膚に食い込む感触。それはもう、慣れたものだった。
縄が完成した。二人は同時に床に跪く。膝が冷たい床に触れる。カメラの前で、二人はただ静かに座っていた。
「小曦」
小倉が声をかける。ホログラムが反応した。
「はい、蘇語倉主管、林若簡総裁。インタビューを開始します。最初の質問です。あなたたちはドSですか、ドMですか」
小簡は一瞬、息を呑んだ。膣内に挿入されたバイブが、低い振動を始めていた。彼女は唇を噛みしめ、答えを探す。
「私は…ドMです」
声はかすかに震えていた。小倉が隣で、ゆっくりと頷く。
「私もドMです。ただし…小簡の前ではドSも演じます」
「嘘判定。蘇語倉、あなたは内心、ドMであることを強く自覚しています。正確に答えてください」
小倉の顔が赤くなった。バイブの振動が急に強くなる。彼女は息を詰まらせた。
「…私は…純粋なドMです。ただ、小簡の前では…その…できるだけ支配者的に振る舞っています」
「正解。振動モードを通常に戻します」
二人はほっと息をついた。しかし、次の質問がすぐにホログラムに表示される。
「次です。縄での拘束をどう思いますか」
小簡が先に答えた。
「好きです…倉児に縛られると、すべてを委ねている感じがして…安心します」
「私は…小簡を縛るのも好きです。彼女の反応が見えるから。でも、自分が縛られるのも…嫌いじゃない」
「拘束台についてはどうですか」
小倉が答える。
「拘束台は…一番好きな器具の一つです。あの上では、何も考えずに…ただ感じることだけに集中できるから」
小簡はうつむいて頷いた。彼女の声はさらに小さくなった。
「私は…拘束台に縛られると…自分が物になった気がします。でも、それが…嬉しいんです」
バイブの振動が一段階上がる。小簡の膝がわずかに震えた。
「最も敏感な身体部位はどこですか」
小簡は顔を上げた。カメラのレンズが、冷たく彼女を見つめている。
「…首です。あと、耳。でも…一番敏感なのは…膣の中です」
「私は…乳房と…クリトリスです。特に小簡に舐められると…すぐにイってしまいます」
「調教される中で、どのように耐え抜きましたか」
小倉が深呼吸をした。
「小簡のことを考えました。彼女が一緒にいるから…耐えられるんです。それと…自分が望んでここにいるんだと、自分に言い聞かせました」
小簡は涙が滲むのを感じた。
「私は…倉児にすべてを託しました。彼女が私を導いてくれると信じていたから。それに…痛みの向こう側に、もっと深い快楽があることを知っていましたから」
「最も恐ろしい調教項目は」
「…強制公開処刑ごっこです。自分が皆の前で辱められるのは…怖かったです」
「私も同じです。あれは…心の奥底まで剥かれる感じがして」
「最も嫌いな調教項目は」
小簡が答える。
「…強制的に倉児が他の人に触れられるのを見ることです。それは…少し…」
「私は…小簡が他の人に犯されるのを見ることです。理性では理解していても…心が痛みます」
「強制フェラチオされた時の気持ちは」
小倉が顔をそらした。
「最初は…嫌悪感がありました。でも、次第に…それが自分を受け入れてもらっている証拠のように思えて…」
小簡は静かに言った。
「私は…倉児のものだと思いました。倉児のために、すべてを受け入れると決めました。だから…」
彼女は言葉を続けられなかった。代わりに、唇を噛んだ。
「強制飲精された時の気持ちは」
小倉が深く息を吸った。
「あまり好きではありません。味も匂いも…でも、小簡のために飲みます。彼女が喜ぶから」
小簡は倉児の手を握った。
「私は…最初から抵抗はありませんでした。むしろ…倉児の精液を飲むことで、彼女と一つになれる気がしました」
「中出しされた時の気持ちは」
「…満たされます。倉児の熱が、私の中で広がっていく感覚が…愛されている証のように感じます」
「私は…小簡の中で出した時、一番強く彼女を感じます。彼女の中に、自分の一部が残る…それが嬉しいんです」
「愛する人の前で強姦された時の気持ちは」
小簡の目が曇った。
「…苦しかった。でも、倉児がそれを見て興奮しているのを知ると…自分も興奮しました。複雑です」
「私は…小簡が犯されているのを見て、嫉妬と興奮が混ざりました。理不尽な感情です。でも、それが現実でした」
「愛する人が虐待されるのを強制的に見せられた時の気持ちは」
「…心が引き裂かれそうでした。でも、同時に…その光景に目が離せなかった。自分が嫌になりました」
「私も同じです。助けたくて仕方ないのに…体が動かない。そして、その無力感が…逆に快感に変わっていく」
「拘束された時の気持ちは」
小簡が微笑んだ。
「解放されます。縛られることで、逆に自由になる…不思議です」
「そうです。縛られると、自分がただの感覚器になったような気がします」
「カメラの前で、強制的に互いに調教させられた時の気持ちは」
小倉が答える。
「恥ずかしかった。でも、それが晒されることで…より深く自分をさらけ出せた気がします」
「私は…倉児に調教される姿を皆に見られるのが、誇らしかったです。そして、恥辱も」
「カメラの前で、強制的にセックスさせられた時の気持ちは」
「…最初は恥ずかしさで頭が真っ白になりました。でも、倉児とつながっている感覚が…すべてを忘れさせてくれました」
「私は…小簡のすべてが映像に残ることが、逆に安心しました。後で確認できるから…」
「次の質問です。2月1日から先日まで、二人は合計2ヶ月の調教を経験しました。自分たちの立場の変化をどう見ますか」
小簡が真剣な表情で答える。
「最初は、自分がただの被支配者だと思っていました。でも今は…倉児と一緒に、この関係を築いているという自覚があります。どちらが上とか下とかではなく…互いを支え合う存在だと」
小倉がうなずく。
「私は最初、小簡を守らなければと思っていました。でも、彼女が思っていたよりずっと強いことを知りました。そして、自分もまた…彼女に守られていることを知りました」
「小簡、あなたは調教初期から自分が何も食べることを禁じていました。それは飲精後に純粋な精液を吐き出して収集するためです。なぜ最初から精液を収集しようと思ったのですか」
小簡は少し間を置いた。彼女の目は遠くを見つめている。
「…私が倉児に初めて仕えた時、彼女の精液がとても貴重に感じられたんです。それは…彼女が私にくれた最初の贈り物だったから。私はそれを、形として残したいと思いました。そして、それが集まっていくのを見ると…自分がどれだけ倉児に愛されているのか、実感できるからです」
「小倉、あなたは小簡のこの性癖をどう見ますか」
小倉は優しい目で小簡を見つめた。
「最初は驚きました。でも、すぐに理解しました。小簡にとって、精液は私の愛情の証なんです。それを集めることは、私の愛を溜め込むこと。私はその執着が…愛おしいです」
インタビューが終わった。二人はゆっくりと立ち上がり、縄を解いた。小簡は寝室に歩いていき、棚から一つ一つの精液保存瓶を取り出した。ガラスの瓶が、棚の上に整然と並んでいる。すべての瓶には日付と時間がラベルに記されていた。
「小曦、データを教えて」
小簡が言う。ホログラムが反応した。
「集計結果を表示します。精液収集総数:3,452ミリリットル。フェラチオによる収集:187回。中出しによる収集:113回。合計調教回数:300回。内訳:蘇語倉主管による調教:150回、林若簡総裁による調教:150回。フェラチオと中出しのデータはランダムに割り振られました」
小簡は瓶を一つずつ手に取り、軽く揺らした。半透明の液体がゆっくりと動く。彼女は無言でそれを見つめていた。
「一緒に行こう」
小倉が小簡の手を取った。二人は精池聖殿に向かう。重い扉が自動的に開き、中から生温かい匂いが漂ってきた。
聖殿の中央には、円形の精池があった。大理石で縁取られたその池には、これまでの日々に全従業員が射精した精液が溜められている。表面はゆるやかに波打ち、乳白色の光を反射していた。
小簡は池の縁に立ち、その光景を見下ろした。彼女の手が震えていた。
「脱ごう」
小倉が優しく言う。二人は服を一枚ずつ脱ぎ、裸になった。冷たい空気が肌を撫でる。
小簡は恥ずかしそうに小倉を見つめた。彼女の目が、言葉にならない思いを伝えている。小倉は黙って縄を取り出し、小簡の体に巻き始めた。亀甲縛り。胸の上で交差する縄が、彼女の乳房を強調する。小簡は息を整えながら、その感覚に身を任せた。
縄が完成した。小倉が小簡の肩を支えながら、ゆっくりと精池へ導く。小簡は一歩を踏み出し、精液の中に足を入れた。温かい。ぬるりとした感触が足首を包む。
「倉児…怖い。無理やり入れてくれない?」
小簡の声はか細かった。小倉は無言で、小簡の背中を押した。ゆっくりと、小簡の体が精液の中に沈んでいく。胸の高さまで来たところで、小倉は止めた。
小簡は立ったまま、精液に浸かっていた。生温かい液体が彼女の乳房のすぐ下まで来ている。彼女は震えながら、自分を支えていた。
小倉もゆっくりと精池に入ってきた。精液が彼女の腰まで来たところで、小倉は小簡の背後に回り、両腕で彼女を抱きしめた。
「大丈夫だよ、簡児」
小倉の声が耳元で囁く。小簡は後ろに寄りかかり、倉児の胸に頭を預けた。倉児の手が、小簡の胸を優しく揉み始める。縄の上から、指が乳首をなぞる。小簡はかすかに声を漏らした。
倉児の指が精液に濡れている。その指が小簡の口元に運ばれる。
「舐めて」
小簡は素直に口を開け、倉児の指を舌で包んだ。精液の味が広がる。塩っぱくて、少し苦い。でも、倉児の味だと思うと、それだけで愛おしかった。
倉児のもう一方の手が、小簡の膣に入っていく。精液で滑りが良くなった指が、中を探る。小簡の体がびくびくと震えた。
「倉児…お願い…」
小倉は微笑みながら、小簡の耳に口を寄せた。
「まだ始まったばかりだよ」
倉児の指が、リズミカルに小簡の膣を抽挿する。小簡は精液の中で体を支えながら、快感に耐えていた。彼女の頭の中は、倉児の手の動きに支配されていた。
十分に濡れたところで、倉児が手を引き抜いた。そして、用意しておいた模造陰茎を取り出す。それは透明な、人間の陰茎を模したものだった。
「立ったままやるよ」
倉児が小簡の腰を支え、模造陰茎を彼女の後ろから挿入する。小簡は息を呑んだ。精液の中で、彼女の体はぐらりと揺れた。
倉児はゆっくりと腰を動かし始めた。精液が波立ち、彼女たちの肌をぬらす。小簡は前かがみになりながら、倉児の動きに合わせて体を揺らした。精池のふちに手をかけると、ぬるぬると滑る。
「倉児…倉児…」
小簡の声が、聖殿の中で反響した。倉児は黙って、腰の動きを速める。模造陰茎が小簡の最深部を叩くたびに、小簡の体が跳ねた。
精液の表面が揺れ、乳白色の波が広がる。二人の吐く息が白く混ざり合い、汗が滴り落ちた。
「イくよ…簡児…」
倉児の声が荒くなる。小簡はうつむきながら、声を詰まらせた。
「私も…私もイく…倉児…ありがとう…」
二人の体が同時に硬直し、そして弛緩した。小簡はそのまま精池の中に崩れ落ちそうになったが、倉児がしっかりと支えた。
しばらく、二人はそのままの姿勢でいた。精液が彼女たちの体を包み込み、時が止まったかのようだった。
「終わったね」
倉児がささやいた。小簡は涙を流しながら、頷いた。その涙は精池の中に落ち、液体と混ざり合った。
彼女たちはゆっくりと精池から上がり、互いの体を拭き合った。そして、裸のまま抱き合い、長いキスをした。
すべてが終わった。しかし、二人の絆は、これからも続いていく。それは、精池の中に沈んだように、深く、そして確かなものだった。