# 第1章 出発の辱め
夜明け前の宮殿は静寂に包まれていた。しかし、蘇清瑶の寝殿には、かすかな金属の擦れる音と、押し殺した吐息が響いている。
「お覚悟を、陛下」
侍女の冷たい声が耳朶を打つ。蘇清瑶は白い寝衣を脱ぎ捨て、大理石の床に裸身を晒していた。彼女の肢体は、女帝としての権威にふさわしく、どこもかしこも完璧な曲線を描いている。しかし、その肌は今、微かに粟立っていた。
侍女が手にしているのは、銀色に輝く奇怪な器具だった。東瀛の鉱山で採れる特殊な合金―幽玄銀で鋳造された貞操帯は、繊細な装飾が施されているが、その機能は残酷なまでに明確だ。陰部を完全に覆うプレートの内側には、無数の微細な突起が並び、尿道口には細い管が差し込まれるよう設計されていた。
「これを…嵌めねばならぬのか」
蘇清瑶の声は震えていた。表向きは三界を統べる扶她女帝。その威厳ある姿を知る者は、今の彼女の姿を見れば驚愕しただろう。
「東瀛女皇陛下との盟約の条件にございます。陛下は、身に着けるとお約束なされた」
侍女は淡々と告げる。蘇清瑶は唇を噛んだ。確かに、桜井綾乃との密約で、この辱めの装具を身につけることを承諾したのだ。しかし、実際に目の前にすると、その屈辱は想像を絶する。
「足を開いてください」
侍女の指示に、蘇清瑶はゆっくりと脚を開いた。冷たい空気が秘部に触れる。侍女が貞操帯の下部を彼女の股間に押し当てた。
「ひっ…!」
金属の冷たさが直接肌に触れ、蘇清瑶は小さく悲鳴をあげた。侍女は構わず、尿道口に細い管を差し込む。
「ああっ…!」
それは耐え難い異物感だった。管はゆっくりと内部に進み、膀胱の入り口まで達する。蘇清瑶の体が弓なりに反った。
「じっとしていてください」
侍女の声は相変わらず冷たい。続けて、貞操帯の後部を肛門に押し当てる。今度は太めの円筒形の突起が、彼女の窄まりを強引に押し開いた。
「うああっ…!」
蘇清瑶の瞳に涙が浮かぶ。前後の孔に異物を埋め込まれる感覚は、彼女の自尊心を粉々に打ち砕いた。しかし同時に、その屈辱が彼女の内奥で燻る欲望を刺激するのを感じていた。
「装着完了いたしました。次は、内蔵バイブレーターの調整を行います」
侍女はそう言うと、貞操帯の側面にある小さなダイヤルを回した。途端、蘇清瑶の体内で低い振動が始まる。
「んんっ…!」
彼女は必死に声を押し殺した。振動は徐々に強くなり、敏感な内部を容赦なく刺激する。膝ががくがくと震え、立っていることすら困難になる。
「こ、これで…盟約の席まで…持つのじゃ…?」
蘇清瑶は切れ切れの声で尋ねた。
「もちろんです。この振動は、東瀛女皇陛下の携帯端末で遠隔操作が可能です。陛下のお心次第で、強弱を自在に変えられます」
侍女の説明に、蘇清瑶の顔が青ざめた。つまり、盟約の席で突然振動が強まることもあり得るということだ。公の場でみっともない姿を晒せば、女帝としての威信は地に落ちる。
「次は首輪と犬鎖です」
侍女が手にしたのは、黒革の首輪だった。表面には東瀛の国章―八咫烏と菊の紋が銀糸で刺繍されている。首輪には金具が付いており、そこに細かい鎖が繋がれていた。
「これは…まさか」
「盟約の証にございます。東瀛女皇陛下は、この鎖の先を自らの手に取られることを望んでおられます」
侍女は容赦なく首輪を蘇清瑶の細い首に巻き付けた。カチリと留め金が嵌る音が、静寂に響く。
「ご衣装をお召しください」
侍女が差し出したのは、深紅の皇帝の礼服だった。金糸で龍が刺繍された豪華な袍は、首輪や鎖を完全に隠すことができる。蘇清瑶は震える手でそれを身にまとった。
鏡に映る自分の姿を見る。表向きは威風堂々たる女帝の姿。しかし、衣の下では貞操帯とバイブレーターが彼女を支配し、首には犬の首輪が嵌められている。そのギャップが、彼女の心をより深く辱めた。
「準備は整いました。プライベートジェットは、すでに発進準備を整えております」
侍女に導かれ、蘇清瑶は宮殿の地下駐機場へと向かった。歩くたびに体内のバイブレーターが微かに刺激し、彼女の歩き方をぎこちなくさせる。しかし、女帝としての威厳を保つため、必死に平静を装った。
駐機場に着くと、真っ白なプライベートジェットがエンジンを始動させていた。タラップを上り、機内へと足を踏み入れた瞬間、蘇清瑶は硬直した。
すでに機内には、二人の女性が座っていた。
一人は東瀛女皇・桜井綾乃。漆黒の艶やかな髪を高い位置で結い上げ、金糸で刺繍された紫の着物を纏っている。その瞳は傲慢な光を宿し、口元には優雅だが冷ややかな笑みを浮かべていた。
もう一人は、その娘・桜井雪奈。母と似た美貌を持ちながら、より若々しく、より残忍な輝きを目に宿している。彼女はチャイナドレスに似た白い衣を身にまとい、手には鞭のようなものを弄んでいた。
「お待ちしておりました、盟約の君」
桜井綾乃が立ち上がり、優雅に一礼した。しかし、その目は蘇清瑶の首元を値踏みするように見つめている。
「東瀛女皇陛下…公の場では、しかるべき礼節をもってお迎えするのが筋では?」
蘇清瑶は、自分の立場を守ろうと精一杯の虚勢を張った。
「もちろん。表向きは、そう致しましょう」
桜井綾乃は微笑みながら近づき、蘇清瑶の耳元にささやいた。
「ですが、ここには我々しかおりません。その首の鎖を、私に差し出しなさい」
蘇清瑶の体が強張る。しかし、盟約の条件はすでに決まっている。彼女は震える手で、衣の下から鎖を引き出した。
桜井綾乃は満足げにそれを受け取り、指先で弄んだ。
「結構。これで、盟約は成立しました」
彼女はそう言うと、手にした端末を操作した。瞬間、蘇清瑶の体内でバイブレーターが強烈な振動を始めた。
「あああっ…!」
蘇清瑶はその場に崩れ落ちそうになったが、必死に耐えた。桜井雪奈がその様子を見て、クスクスと笑う。
「おや、もう我慢できませんか?これから長い旅ですよ、盟約の君」
桜井綾乃は優雅に席に戻り、鎖を自分の手首に巻き付けた。
「さあ、お座りください。盟約の細目について、詳しくお話ししましょう」
蘇清瑶は歯を食いしばり、よろめきながら席に向かった。体内の振動は止まらず、彼女の体は正直に反応してしまう。もはや、自分が女帝であることさえ忘れそうになる。
ジェット機が滑走路を走り始めた。窓の外には、彼女の宮殿が遠ざかっていく。蘇清瑶は、これから始まる辱めの日々に、恐怖と、そして抑えきれない期待を感じていた。
「東瀛は、あなたを心から歓迎いたします」
桜井綾乃の声が、機内に優雅に響いた。その声には、獲物を前にした捕食者の喜びが滲んでいた。