# 第四章 二度目の侵襲
あれから一週間が経った。
陳依婷は台所で一人、冷めた夕食を口に運んでいた。麦旺輝は今朝早く、また出張に出かけた。今回は三泊四日だと、彼はスマートフォンを見ながら言った。行ってらっしゃいのキスさえなかった。
食器を洗い終えても、時計はまだ九時を指していた。彼女はソファに座り、テレビをつけたが、画面は頭に入ってこない。あの夜の記憶が、まるで生々しい傷口のように、心の奥で疼いていた。
舅の舌の感触、太ももを撫でる指の温度、それらが夢のように曖昧でありながら、確かに彼女の肌に刻まれている。だが、それ以上に怖いのは——自分がそれを拒絶しきれなかったという事実だった。
「仕事が…辛いんだ」
彼女は冷蔵庫から麦旺輝のビールを取り出し、栓を抜いた。苦い液体が喉を流れ落ちる。二本目を開けた時には、頭がぼんやりとしてきた。
もっと飲みたい。そうすれば、全てを忘れられる。
三本目、四本目——彼女は数えるのをやめた。目の前の世界がぐらぐらと揺れ、ソファの背もたれに倒れ込んだ。照明の光が滲んで見える。
「旺輝…早く帰ってきて…」
彼女の唇がかすかに動いたが、声にならなかった。まぶたが重くなり、意識が徐々に闇に沈んでいく。
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麦家公は自室にいたが、耳だけはリビングの音に集中していた。酒瓶のぶつかる音、くぐもったすすり泣き——そして、やがて訪れる静寂。
彼は時計を見た。深夜零時を回ったところだ。
慎重に襖を開け、足音を殺して廊下を進む。リビングの明かりはまだついていたが、ソファの上で陳依婷はぐったりと横たわっていた。
「依婷…依婷…」
低い声で呼びかけるが、反応はない。彼女の胸が規則正しく上下している。完全な深い眠りだ。
麦家公の口元に、ねっとりとした笑みが浮かんだ。
「今回は…念入りにやらせてもらうぞ」
彼はまず、リビングのカーテンを全て閉めた。そして、スマートフォンの録音アプリを起動し、テーブルの上に置く。何かあった時のための保険だ。
陳依婷の身体は、薄手のTシャツと黒のタイツに包まれている。彼女の顔は酒気でほんのり赤く、無防備に開かれた唇からは、かすかな吐息が漏れていた。
麦家公は彼女の足元にしゃがみ込み、まず靴下を脱がせた。白く細い足の指が露わになる。彼はそれを一本来と口に含み、舌で舐め始めた。
「ん…」
依婷がわずかに眉をひそめたが、目は覚まさない。
次に彼は、タイツのウエスト部分に指をかけ、ゆっくりと下ろしていく。むき出しになった白い太ももが、部屋の灯りに照らされて艶めいていた。
「なんて綺麗な肌だ…」
彼の指先が、太ももの内側を撫でる。柔らかく、温かい感触が、彼の欲望をさらに掻き立てた。
彼は立ち上がり、今度はTシャツの裾に手を入れる。指先が腹を滑り、胸のふくらみに到達した時、依婷の身体がわずかに震えた。
「起きるんじゃないぞ…」
彼は呟きながら、ゆっくりとTシャツをまくり上げていった。ブラジャーに包まれた乳房が露わになる。彼は手際よくホックを外すと、その柔らかな膨らみが完全に解放された。
「ふふ…」
麦家公は身をかがめ、彼女の乳首に舌を這わせた。周りを円を描くように舐め、時折軽く吸い付く。唾液が肌の上で光っていた。
依婷の呼吸が僅かに早くなる。彼女の眉根が寄せられる。
「…だれ…?」
夢うつつに、彼女の唇が動いた。
麦家公は一瞬固まったが、彼女が目を覚ます気配はない。彼はさらに大胆に、舌を彼女の胸の谷間から下腹部へと滑らせていった。
「あ…」
彼女の身体が弓なりに反る。
タイツを完全に脱がせると、下には黒いショーツだけがある。彼はそれを横にずらし、舌を密かな場所に這わせた。
「んんっ…」
依婷の身体がびくびくと震える。彼女の顔が苦しげに歪んだ。しかし、アルコールの深い眠りは、彼女を現実から遠ざけたままだった。
「おいしいぞ…」
麦家公は舌で丹念に彼女のそこを舐め続けた。時折、唇で吸い上げ、音を立てる。彼の顔はすでに愛液で濡れていた。
「次は…口だ」
彼は彼女の顔の上に覆いかぶさると、無理やり彼女の顎を掴んで口を開かせた。そして、自分の舌を彼女の口内にねじ込んだ。
「ん…んんっ…!」
依婷の身体が突然大きく痙攣した。夢の中で何かに追われるような、苦しげな表情を浮かべている。
舌と舌が絡み合う。彼女の唾液を啜りながら、麦家公は彼女の口内を隅々まで舐め回した。
「んぅ…っ!」
依婷の手が空を掴み、ソファの肘掛けにぶつかる。彼女のまぶたが震え、かすかに開きかけた。
麦家公は慌てて彼女の口から舌を抜き、身体を離した。心臓が激しく打っている。
「…うう…」
依婷は口元を手で拭うような仕草をしたが、すぐにまた深い眠りに落ちていった。
「はあ…危なかった」
麦家公は息を整え、再び彼女の身体を見下ろした。今度は、彼女の全身を余すところなく舐め始めた。首筋、鎖骨、脇の下、腕、手のひら、指の一本一本まで。
そして、再び胸に戻り、今度はより激しく吸い付く。赤い痕がくっきりと残った。
「これで、証拠は十分だな」
彼はズボンのポケットからスマートフォンを取り出した。カメラを起動し、まず彼女の裸体全体を何枚か撮影した。次に、局部の接写、胸の痕跡、太ももの内側——一つ一つ、丹念に写真に収めていく。
「これでお前も、俺の言うことを聞くようになるな」
最後に彼は、彼女の口元に自分のものを押し付け、射精した。白濁した液体が彼女の唇と頬を汚す。
「全部飲め」
彼は無理やり彼女の口を開け、残りの精液を流し込んだ。
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麦家公は全てが終わると、彼女の身体を再びタイツとTシャツで覆った。ただし、ブラジャーはわざとつけず、衣服の乱れもそのままにしておく。これも、彼女に対する心理的な圧力の一つだ。
「いい夢を見ろよ、嫁さん」
彼はスマートフォンをしまい、自分の部屋に戻っていった。
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翌朝、陳依婷は頭を割るような痛みで目を覚ました。身体中がだるく、何かがおかしい。
彼女は起き上がろうとして、異変に気づいた。胸の下が何か冷たく、湿っている。Tシャツがめくれ上がり、素肌が直接ソファの布地に触れていた。
「…あ…?」
はっと慌てて服を整えようとして、彼女の手が止まった。首の周りに、いくつもの赤い痕が浮いている。
「これは…」
彼女は洗面所に飛び込み、鏡の前に立った。そこには、無惨な姿の自分が映っていた。
首筋、鎖骨、胸元——見える範囲だけでも、無数の噛み痕と吸い痕が点々としている。特に胸のふくらみには、くっきりとした歯形が残っていた。
「や…やだ…」
彼女はその場にへたり込んだ。思い出したくない記憶が、断片的に脳裏をよぎる。舌の感触、圧迫感、口の中の異物感…
「また…またなの…?」
涙が止まらなかった。しかし、叫ぶことも、警察に通報することもできない。もしこれが噂になれば、夫の家族の中で自分はどうなるのか。
それに——彼女は昨夜の自分の反応を思い出していた。あの時、自分の身体は確かに応えてしまった。その事実が、彼女をさらに深い絶望へと突き落とした。
彼女は風呂場で身体を必死に擦った。石鹸の泡が肌を滑り、赤く腫れ上がるまで擦り続けた。それでも、肌に刻まれた痕跡は消えなかった。
着替えを済ませ、何食わぬ顔で朝食の準備をする。その手は微かに震えていた。
台所で味噌汁を温めていると、背後から麦家公の声がした。
「おや、もう起きていたのかい。昨夜は随分遅くまで飲んでいたようだが、大丈夫か?」
その声には、深い底意地の悪さが潜んでいた。
「…はい。申し訳ありません、お酒を控えすぎました」
「構わんよ。でもな、若い女が一人で酔い潰れるのは危ないぞ。何が起きてもおかしくないからな」
彼は意味深に笑い、自分の席に着いた。
陳依婷は背筋が凍る思いがした。彼の言葉の裏にある意味が、嫌でも理解できた。
朝食の間、沈黙が重くのしかかった。箸が茶碗に触れる音だけが、やけに大きく響く。
そして、彼女が食器を洗っている時、スマートフォンに通知が来た。差出人は「舅」——メッセージには、一枚の画像が添付されていた。
それは昨夜の彼女の裸体写真だった。
「今夜、俺の部屋に来い。来なければ、この写真を旺輝にも送るからな」
文字は、冷たく突き刺さった。
陳依婷の手からスマートフォンが滑り落ち、床に乾いた音を立てた。彼女は崩れるようにその場に座り込み、声を殺して泣いた。
しかし、それでも彼女は——夫の家族を壊す勇気も、自らこの状況を打破する力も持ってはいなかった。