魔族聖女親衛隊の六十余名が、責凰門の山道に到着したのは、日が傾きかけた夕刻だった。彼女たちは全員が完全武装し、先頭に立つ化神中期の女修・阿紫を筆頭に、その後ろには元婴後期の精鋭がずらりと並ぶ。彼女たちは合撃功法を修練しており、その連携は、化神修士三、四人に匹敵すると言われていた。
だが、彼女たちが目にしたものは、あまりに衝撃的だった。
山道の入り口、石畳の上に、裸で両手を鎖に縛られ、高く尻を突き出して跪く一人の女。その銀色の長髪が夕日に映え、見事な曲線を描く背中と、真っ赤に腫れ上がった臀部が露わになっている。まさしく、彼女たちが忠誠を誓う聖女・蘇千瑶その人だった。
「聖女様!」
阿紫が叫んだ。その声には怒りと驚愕が混じる。彼女はすぐに伝音を飛ばした。
「責凰門の者、直ちに聖女様を解放せよ! さもなくば、この阿紫、お前たちを一人残らず叩きのめしてくれる!」
その声が山間にこだまする。しかし、返事をしたのは、山道の奥からゆっくりと現れた二つの裸の影だった。
一人は、白い肌が月光のように輝く女。その顔立ちは精巧で冷厳、眉間には生まれつきの高貴さと距離感が漂い、黒い長髪が背中に流れている。胸は豊かに張り、腰は細く、そして何よりも、その臀部は丸くふっくらと盛り上がり、見る者を魅了する。彼女は裸であることを少しも恥じることなく、むしろそれを誇るかのように、ゆっくりと歩みを進めた。
もう一人は、顔立ちが優しく水のように柔らかく、青い長髪をゆるく後ろにまとめ、耳元に何本かの髪がかかる。体つきはふくよかで均整が取れており、その柔和な雰囲気は見る者に安らぎを与えるが、しかし、彼女もまた裸であり、その裸体を隠そうともしなかった。
白枕霜と花千語。天剣宗の宗主、百花谷の谷主。修仙界で名高い二人の化神後期の女修が、今、裸で責凰門の前に立っている。
「貴様ら……!」
阿紫が歯を食いしばる。その目には怒りと不信が渦巻いていた。
「天剣宗と百花谷が、責凰門と手を組んだのか!」
白枕霜は冷ややかに口を開いた。
「お前の言うことは間違っている。私はもう天剣宗の宗主ではない。玄罰天尊のご厚意により、女奴隷として迎えられ、霜奴という名を賜った。今は毎日、臀罰を受けている身だ」
その言葉に、親衛隊の面々が息を呑む。
花千語が温和な笑みを浮かべて続けた。
「私も同じよ。もう百花谷の谷主ではないの。玄罰天尊に女奴隷の位を授けられ、語奴という名を頂いたわ。毎日、臀罰を受けなければならないの。そして……」
彼女はちらりと地面に跪く蘇千瑶に目を向けた。
「あなたたちの聖女様、蘇千瑶も自らここに留まっているのよ」
「そんなはずはない!」
阿紫が叫んだ。
「聖女様が、お前たちのような奴隷ごときに!」
だが、その言葉を遮るように、蘇千瑶が声を上げた。
「阿紫……本当よ」
その声は掠れ、息が荒い。彼女の尻は既に真っ赤に腫れ上がり、何度も鞭打たれた痕が生々しく残っている。
「瑶奴は……自らここに留まっているの。だから、お前たちは引き返しなさい」
「聞け、この淫売が!」
阿紫の怒りは頂点に達した。彼女は手を振り上げ、親衛隊に号令をかける。
「行くぞ! 聖女様を奪還し、この恥知らずどもを叩きのめせ!」
親衛隊が一斉に動く。合撃功法の陣形が展開され、六十余名の気勢が山道を震わせた。しかし、白枕霜と花千語は微動だにしない。
「霜奴、仕方ないわね」
「ああ、語奴。久しぶりに体を動かすとしよう」
二人の間に、鋭い気配が走る。白枕霜の手には凝霜剣が現れ、花千語の周囲には無数の霊薬の香りが漂い始めた。
戦いが始まった。
白枕霜の剣光が閃き、親衛隊の陣形に突き刺さる。花千語はその隙を縫って、陣法を組み立て、敵の動きを封じていく。化神後期の実力は、たとえ六十余名の精鋭と言えども、容易に攻略できるものではなかった。
その間も、蘇千瑶の尻には鞭が振り下ろされ続けていた。
「ひゃあっ! あっ! ああっ!」
叩かれるたびに、彼女の嬌声が山道に響く。その声は痛みと快楽が入り混じり、聞く者の耳を惑わせた。親衛隊の面々は信じられない思いでそれを見つめる。
「そんな……聖女様が、まさか……」
一人の隊員が呆然と呟く。その隙に、白枕霜の一撃が炸裂した。
「お前たちの聖女は、もうとっくに俺たちの主人のものだ」
そう言いながら、白枕霜はさらに攻撃を強める。花千語もまた、柔和な表情のまま、しかし鋭い動きで敵を翻弄する。
「聖女様、お許しを!」
阿紫が悲痛な声を上げる。だが、その声は無情にも、蘇千瑶の嬌声に掻き消された。
「ああっ! イく……イくっ!」
蘇千瑶の体が激しく震え、彼女の股間から液体が噴き出した。潮だ。彼女は鞭打たれながら、絶頂に達したのだ。
「そんな……聖女様がイかされた……!」
一人の隊員が叫ぶ。その言葉を皮切りに、親衛隊の士気は一気に崩れた。
「撤退だ! 撤退しろ!」
阿紫の号令で、親衛隊は慌てふためきながら山道を後にした。白枕霜と花千語は、追撃もせずにただそれを見送る。
戦いが終わり、静寂が戻った山道で、蘇千瑶は地面に伏せて荒い息を吐いていた。彼女の尻は紫色に腫れ上がり、見るも無惨な姿だ。しかし、その顔にはどこか満足げな微笑みが浮かんでいる。
「はあ……はあ……親衛隊の妹たち……瑶奴は、本当に自らここに留まっているんだよ……瑶奴は、ずっと誰かに自分を打ち砕いてほしかったんだ……だから……」
彼女はゆっくりと顔を上げ、白枕霜と花千語を見つめた。
「ありがとう……霜奴、語奴」
「いいえ、月奴様のお役に立てて光栄だわ」
白枕霜がうなずく。花千語も微笑みを返した。
「さあ、私たちも戻りましょう。主人が待っている」
二人は裸のまま、蘇千瑶を連れて責凰門の奥へと消えていった。
その頃、責凰門の大殿では、玄罰が黒いトレーニング着に身を包み、椅に座って待っていた。彼の前には、白枕霜と花千語が裸で跪き、復命を終えたところだった。
「よくやった。霜奴、語奴。お前たちの働き、満足だ」
玄罰の声は低く、冷たく、しかしどこか甘やかすような響きがあった。
「そこでだ。お前たちに、女奴隷となって初めての任務を命じる」
白枕霜と花千語は顔を上げた。
「碧落宮の宮主・雲清児、九幽谷の谷主・幽蘭。この二人は、弟子たちが責凰門と衝突するのを放任し、監督不行き届きだ。化神強者がいない小さな門派には、軽い罰で済ませてやる。この二人の掌門と、責凰門と衝突したことのある弟子たちは、自ら全ての衣服を脱ぎ、責凰門の山道に跪き、尻を突き出して罰を受けよ。毎日、天道木板百回の臀罰を三年間続けよ。もし反抗すれば、厳罰に処す」
「承知しました、主人」
二人の声が重なる。
「霜奴、お前は碧落宮へ向かえ。語奴、お前は九幽谷へ向かえ」
「はい」
白枕霜は立ち上がり、裸のまま碧落宮へ向かった。
碧落宮の大門は、夕日に照らされて朱く染まっていた。門前に立つ弟子たちは、遠くから裸で歩いてくる白枕霜の姿を見つけ、恐怖の表情を浮かべた。白枕霜は、その視線をものともせず、一歩一歩、ゆっくりと大門をくぐる。その裸体は、冷厳な気質を一層際立たせ、周囲の者たちの動揺を誘った。
「うわ……あれは天剣宗の白枕霜か……?」
「裸……裸だ……」
弟子たちが囁き合う。白枕霜はその声を無視し、大殿の前に立った。
「雲清児、出て来い」
その声は清冷で、しかし化神後期の気迫がひしひしと伝わる。雲清児は震えながら姿を現した。
「な、なにゆえに……」
「お前の弟子たちが責凰門と衝突した。その監督不行き届きにより、玄罰天尊の命令だ。お前と過ちを犯した弟子たちは、全ての衣服を脱ぎ、責凰門の山道に跪き、毎日天道木板百回の臀罰を三年間受けよ。さもなければ、厳罰に処す」
雲清児の顔が真っ青になる。
「し、しかし……」
「私もまた、玄罰天尊の女奴隷だ。反抗すれば、どうなるか分かっているな」
白枕霜の目が冷たく光る。雲清児は、化神後期の女剣仙が裸で跪き、毎日臀罰を受けている姿を想像し、さらに震え上がった。
「……分かりました」
雲清児は観念し、自らの衣服を脱ぎ始めた。後ろに続く弟子たちも、泣きそうな顔でそれに従う。白枕霜はその様子を冷ややかに見つめながら、内心は主人への従順で満ちていた。自分の裸体を晒すこと、それが彼女にとっては誇りだった。
「行け」
白枕霜の一言で、雲清児と弟子たちは裸のまま責凰門へと向かった。
一方、九幽谷では、花千語が同じように門をくぐっていた。彼女の裸体は柔和な気質と相まって、むしろ美しさが際立つ。しかし、その背後には化神後期の気配が漂い、九幽谷の者たちを震え上がらせた。
「幽蘭様、お出でください」
花千語の声は温和だが、揺るぎない。幽蘭が姿を現すと、彼女は玄罰の命令を伝えた。
「お前と弟子たちは、責凰門に罰を受けに行け。もし反抗すれば、厳罰に処す」
幽蘭は、花千語のような化神後期の薬仙でも玄罰の女奴隷にされた事実を思い、抵抗する気を失った。彼女はひざまずき、頭を下げた。
「……分かりました」
幽蘭と弟子たちもまた、衣服を脱ぎ、責凰門へと向かった。
任務を完了した白枕霜と花千語は、再び玄罰の前に跪いた。
「報告します、主人。碧落宮の雲清児と弟子たちは、現在山道で罰を受けております」
「九幽谷の幽蘭と弟子たちも、同様です」
玄罰は満足げにうなずいた。
「よくやった。お前たちに褒美をやろう。何が望みだ?」
白枕霜と花千語は顔を見合わせ、そして口を揃えて言った。
「主人に、責凰門で公衆の面前で厳しく四百回の臀罰を下していただき、私どもの尻を花開かせていただきたく存じます。主人の罰と屈辱こそ、女奴隷への褒美にございます」
玄罰の口元がわずかに上がる。
「良かろう。望み通りにしてやる」
その言葉と同時に、二人の女は地面に深く跪き、高く尻を突き出した。その姿勢は完璧で、少しの動揺もない。そこに、二枚の天道木板が浮かび上がった。
一枚目が振り下ろされる。
パァン!
鋭い音が響き、白枕霜の左の尻に赤い線が走る。彼女は声を押し殺し、体を震わせた。二枚目が続く。
パァン!
花千語の右の尻に、同じように赤い線が浮かぶ。彼女もまた、声を漏らさずに耐える。
三枚目、四枚目、五枚目……木板は容赦なく、正確に、同じ場所を打ち続ける。十回を超えた頃、二人の尻は真っ赤に染まり始めた。二十回を超えると、皮膚が破れ始め、血が滴り落ちる。
「ふうっ……」
白枕霜が小さく息を漏らす。その目には涙が浮かんでいるが、それは痛みのせいではなく、主人に罰せられている喜びのせいだった。
五十回を超えた頃、二人の尻は紫色に変色し始めた。百回を超えると、皮膚が裂け、肉が露出し始める。二百回、三百回……木板は止まらない。
「ああっ!」
ついに花千語が声を上げた。彼女の尻は完全に打ち砕かれ、紫色の腫れが盛り上がっている。白枕霜も同様で、その見事な曲線を誇っていた尻は、今や無残な姿に変わり果てていた。
四百回が終わった時、二人の尻はまるで熟した果実のように、紫色に腫れ上がり、血が滴り落ちていた。しかし、二人の顔には満足げな微笑みが浮かんでいる。
「ありがとうございます、主人……」
「もっと……もっと罰してくださいませ……」
玄罰は軽く笑い、手を振った。
「今日はここまでだ。よく休め。また明日、お前たちの出番がある」
「はい」
二人は痛む尻を引きずりながら、大殿を後にした。
こうして、修仙界には新たな噂が広まった。
天剣宗宗主の白枕霜、百花谷谷主の花千語、魔族の聖女・蘇千瑶。三人の化神後期の女修が、揃って玄罰に飼いならされ、女奴隷にされたのだと。
玄罰天尊の威名は、瞬く間に修仙界全体に広がり、あらゆる女修士たちを震え上がらせた。彼の前では、いかなる権威も誇りも無意味であり、ただ跪き、尻を差し出し、罰を受けるしかないのだという恐怖が、風のように吹き荒れた。
そして、責凰門の山道では、毎日のように裸の女たちが並んで跪き、木板の音と嬌声が響き渡るのであった。