魔族の聖女親衛隊は、責凰門の山門前に到着した。総勢六十余名、全員が重装備で、先頭に立つのは化神中期の女修、名を阿紫という。その後ろに控える者たちは、皆元婴後期の修為を持つ。彼女たちは合撃功法を修めており、三人から四人の化神修士に匹敵する戦力を有していた。
しかし、その目に飛び込んできた光景は、彼女たちの想像を絶するものだった。
山門の前に、蘇千瑶が跪いている。両手は鎖で背中に縛られ、その白く豊かな尻を高く突き出していた。くり返し、天罰木板がその尻に打ち下ろされる。一撃ごとに、ぱん、ぱん、と乾いた音が響き、そのたびに彼女の尻が震え、赤く腫れ上がっていく。
阿紫の目が怒りで見開かれた。彼女は即座に伝音を放つ。
「責凰門!即刻、我が聖女を解放せよ!さもなくば、魔族聖女親衛隊の怒りを買うことになるぞ!」
その声が山門にこだました。
すると、二つの裸の影が、山門の陰からゆっくりと現れた。
一人は白枕霜。彼女は天剣宗の宗主でありながら、今やその身に一枚の布もまとわず、黒い長髪を風に靡かせながら歩み出る。その肢体は完璧なバランスを保ち、胸は豊かに盛り上がり、腰はきゅっと締まり、尻は丸みを帯びて豊かだ。顔立ちは冷たく精緻で、眉の間に漂う高貴さと距離感は、昔と変わらぬもの。しかし、その首には黒い奴隷の首輪がはめられていた。
もう一人は花千語。彼女もまた裸身で、青い長髪をゆるく後ろで束ね、耳元に数本の髪が垂れている。その顔立ちは優しく水のように柔らかで、精緻な五感には自然な親しみやすさが漂う。体つきはふくよかで均整が取れており、その裸体を隠すことなく、むしろ誇るように晒している。
二人は、周囲の魔族親衛隊の視線など全く意に介さぬ様子で、ゆっくりと歩みを進めた。その裸体は、武装した親衛隊との間にあまりにも鮮烈なコントラストを生み出していた。
親衛隊の女修たちは、一瞬息を呑んだ。天剣宗の宗主、白枕霜。百花谷の谷主、花千語。彼女たちは、修仙界で誰もが知る化神後期の強者だ。その二人が、裸で、奴隷の首輪をつけて現れたのだ。
衝撃はすぐに怒りへと変わった。
「貴様ら!天剣宗と百花谷が、責凰門と同流合汚していたとは!」
阿紫が怒声を放つ。
白枕霜は冷たく一瞥をくれ、口を開いた。
「お前の言い分は間違っている。私は今や、天剣宗の宗主ではない。玄罰天尊の厚意により、女奴として迎えられ、霜奴という名を賜った。毎日、尻叩きの刑を受けている」
その声は、冷たく、しかしどこか誇らしげですらあった。
花千語は穏やかな微笑みを浮かべ、続けた。
「私も、もう百花谷の谷主ではない。玄罰天尊に女奴の位を授けられ、語奴という名を賜った。毎日、尻叩きの罰を受けねばならない。そして──」
彼女は、叩かれ続ける蘇千瑶に目を向けた。
「お前たちの聖女、蘇千瑶も、自ら進んでここに留まっている」
その言葉が、親衛隊の怒りの火に油を注いだ。
「ふざけるな!」
阿紫が抜剣する。六十余名の親衛隊が一斉に戦闘態勢に入る。
白枕霜と花千語は、互いに目を合わせ、微かに頷いた。次の瞬間、二つの化神後期の圧倒的な霊圧が炸裂する。
白枕霜の手に、凍てつく剣、凝霜が現れる。花千語の手には、無数の薬草が舞い、陣法が展開される。
激突。
剣光が閃き、薬草の香りが戦場を満たす。
その間も、蘇千瑶の尻叩きは止まらない。ぱん、ぱん、という音が、戦闘の合間を縫って響く。叩かれるたびに、彼女の口からは艶めかしい声が漏れる。
「あっ……はぁ……っ」
親衛隊の女修たちは、信じられない思いでその声を聞いた。聖女が、喜んでいる?いや、そんなはずは……
白枕霜と花千語の攻撃は、さらに激しさを増す。阿紫が剣を振るうが、白枕霜の一太刀で弾き飛ばされる。
「ぐっ……!」
その時、蘇千瑶の体が大きく震えた。
「あああああっ――!」
彼女の尻が最後の一撃を受けて、びくびくと痙攣する。そして、その股間から透明な液体がほとばしり、地面を濡らした。
一人の親衛隊員が、愕然として叫ぶ。
「ありえない……聖女様が、イかされている……!」
その一言が、親衛隊の士気を完全に打ち砕いた。
彼女たちの攻撃は乱れ、白枕霜と花千語の前に為す術もなく敗れ去った。
阿紫は地面に倒れ、歯を食いしばる。その後ろで、六十余名の親衛隊員もまた、地に伏していた。
そして、尻を真っ赤に、紫色に腫らした蘇千瑶が、地面にうつ伏せになり、荒い息をつきながら、途切れ途切れに言った。
「親衛隊の……妹たち……瑶奴は……本当に……自ら進んで……ここに留まっているんだ……」
彼女の赤い瞳が、かすかに潤んでいる。
「瑶奴は……ずっと……誰かに……自分の尻を……打ち砕いてほしかったんだよ……」
その言葉に、阿紫は呆然とし、他の親衛隊員たちも顔を見合わせた。
聖女が、本気で言っている。相手に勝てない。聖女も戻る気配がない。これ以上戦っても無駄だ。
阿紫は苦渋の決断を下し、撤退の号令をかけた。
親衛隊の影が、遠ざかっていく。
白枕霜と花千語は、その背中を見送ると、玄罰の前に参じた。
「戻ったか」
玄罰は、冷たい表情のまま二人を見下ろした。
「よくやった」
その一言に、白枕霜と花千語の胸に喜びが広がる。
「褒美が欲しいか」
玄罰が問う。
二人は、地面に跪き、尻を高く突き出した。
「はい、主人。我らは、責凰門で、公衆の面前で、四百回の尻叩きをお望み申し上げます。公衆の前で、我らの尻を大いに打ち砕いてくださいませ。主人の罰と屈辱こそが、女奴への最高の褒美にございます」
白枕霜の声は冷たく、しかしその眼差しは主人への従順に満ちていた。
花千語の声は穏やかで、しかしその中には疑いの余地のない忠誠が宿っていた。
玄罰は、微かに口元を歪めた。
「よかろう」
次の瞬間、二人の背後に、二枚の天道木板が浮かび上がる。
「では、始めるぞ」
ぱんっ!
木板が、白枕霜の豊かな尻に叩きつけられる。その衝撃で、彼女の尻が激しく震え、赤い手形がくっきりと浮かび上がる。
「ああっ……!」
白枕霜の口から、抑えきれない声が漏れる。しかし、その体は微動だにせず、尻を突き出し続ける。
ぱんっ!ぱんっ!ぱんっ!
木板が、次々と白枕霜の尻を打つ。十発、二十発、三十発と進むごとに、彼女の尻は徐々に色を変え、赤から深紅へ、そして紫色へと変わっていく。
「はぁっ……はぁっ……」
彼女の息は荒くなり、体は汗で光っているが、その目は決して屈しない強さを宿していた。
さらに、もう一枚の木板が、花千語の尻を打ち下ろす。
ぱんっ!
「ふぅっ……」
花千語は、優しい微笑みを浮かべたまま、その痛みを受け入れる。彼女の尻も、白枕霜と同様に、木板の一撃ごとに赤く染まり、腫れ上がっていく。
ぱんっ!ぱんっ!ぱんっ!
木板は、休むことなく打ち続けられる。百発、二百発、三百発……
四囲の責凰門の弟子たちは、息を呑んでその光景を見守る。裸の二人の女奴が、公衆の面前で、自らの尻を打ち砕かれているのだ。その姿は、あまりにも衝撃的で、しかしどこか神々しくすらあった。
三百五十発を超えた時、白枕霜の尻は完全に紫色に腫れ上がり、皮膚が引きつるように張りつめていた。花千語の尻もまた同様に、紫色に膨れ上がり、一見しただけで痛々しいほどであった。
「残り、五十発」
玄罰が淡々と言う。
ぱんっ!ぱんっ!ぱんっ!
最後の五十発は、特に重かった。木板が打ち下ろされるたびに、二人の体が大きく震え、息が詰まるような声が漏れる。
そして、四百発目。
ぱんっ!
木板が、二人の尻を同時に打ち下ろす。その衝撃で、二人の体が倒れるように地面に伏した。
「はぁ……はぁ……」
白枕霜と花千語は、息も絶え絶えに地面に伏している。その尻は、見るも無惨に紫色に腫れ上がり、座ることもままならない状態だった。
しかし、その瞳には、主人への忠誠と、達成感が満ちていた。
「ご褒美、ありがとうございます……主人……」
白枕霜が、かすれた声で言う。
「身に余る……光栄にございます……」
花千語も、続けて言った。
玄罰は、その姿を見下ろし、微かに頷いた。
「よく耐えた。下がって休め」
「はい、主人」
二人は、痛む尻を引きずりながらも、立ち上がり、ゆっくりと歩き去っていった。
その日以降、修仙界では、天剣宗宗主白枕霜、百花谷谷主花千語、魔族聖女蘇千瑶もまた、玄罰に飼いならされ、女奴にされたことが知れ渡った。
玄罰天尊の威名は、修仙界の女修たちを震え上がらせた。