# 紫陽花荘の乱交
私は掃除機をかけながら、二階から漏れ聞こえる声に耳をそばだてた。紫陽花荘の広いリビングルームは、朝の日差しに照らされて静けさに包まれているはずなのに、あの声がすべてを壊していた。
「ああっ……そこ、もっと……」
夫人の声だ。甘く溶けるような喘ぎ声が、天井の高い空間を伝わって私の耳に届く。私は掃除機のスイッチを切り、手に持った雑巾を固く握りしめた。全身が震えていた。
この屋敷に来て三ヶ月。私はまだ十九歳で、この家の私生児という身分を隠し、メイドとして働いている。父はもうこの世にいない。母もいない。ただ、この紫陽花荘に引き取られただけだ。
階段を上がるべきか迷っていると、夫人の声がさらに大きくなった。
「来なさい」
まるで私がここで聞いていることを見透かしたかのような呼びかけだった。
私は震える足で階段を上がった。廊下を曲がり、夫人の寝室のドアが半開きになっているのを見つけた。隙間から覗くと、そこには目を覆いたくなるような光景が広がっていた。
夫人は紫色のキャミソールドレスを着て、グレーのストッキングに包まれた長い脚をベッドの端に投げ出していた。四十七歳とは思えない肌の艶やかさ。その腕の中には、セーラー服を着た息子がいた。
「お母さん……」
息子は二十二歳。女装した姿は可憐で、本物の少女と見まごうばかりだ。黒いストッキングに包まれた細い脚が、夫人の脚に絡みついている。二人は激しく口づけを交わしていた。
「いい子ね、あなた」
夫人の指が息子のスカートの下に滑り込む。息子は甘い悲鳴を上げた。
「そのまま……もっと……」
私はその場に立ちすくんだ。逃げ出したい気持ちと、目を離せない衝動に引き裂かれていた。その時、玄関のドアが開く音がした。
「ご免遊ばせ」
入ってきたのは黄蕾だった。五十五歳だが、品のある白いロングドレスをさらりと着こなした姿は、まるで高級ホテルのラウンジからそのまま現れたようだった。しかし、彼女が歩くたびにドレスの裾が揺れ、その下に何も履いていないことがわかった。
「黄蕾さん……」
夫人が笑みを浮かべた。黄蕾はゆっくりとベッドに近づき、夫人の唇に自分の唇を重ねた。
「待たせたわね、愛しい人」
黄蕾の手が夫人のキャミソールの肩紐を滑り落とす。夫人は身を任せ、目を閉じた。息子はその光景を見つめながら、自らスカートを捲り上げた。
「あなたも来て」
夫人が私に手を差し伸べた。私は凍りついたまま、一歩も動けなかった。
「来なさいと言っているのよ」
黄蕾の声は優雅だが、有無を言わせぬ力を持っていた。私は震える足で部屋の中に入った。三人の視線が私に注がれる。
「床に跪きなさい」
私は素直に従った。冷たいフローリングの感触が膝に伝わる。
「私たちの……もっと近くで」
夫人の足が私の顔の前に差し出された。グレーのストッキング越しに、夫人の体温が伝わってくる。私は震える手でその足を支え、唇をストッキングの上から押し当てた。
「もっと……そのまま……」
夫人の声が甘く響く。黄蕾は息子の髪を撫でながら、もう一方の手で夫人の胸を揉んでいた。息子は恍惚とした表情で、黄蕾の指を舐めている。
私は夫人のストッキングをゆっくりと下ろした。露わになった太ももの内側に、唇を這わせる。夫人は体を仰け反らせた。
「そうよ……よくできるわね」
夫人の指が私の髪を掴む。私は舌を伸ばし、夫人のいちばん敏感な場所を舐めた。夫人の体がビクビクと震える。
「ああっ……いい、そのまま……」
黄蕾が立ち上がり、ドレスを脱ぎ捨てた。何も身につけていない裸体が露わになる。品の良い顔立ちとは裏腹に、その体には淫らな美しさがあった。
「さあ、あなたも」
黄蕾が息子を引き寄せ、ベッドに押し倒した。息子はされるがまま、セーラー服のスカートが乱れる。
私は夫人の秘部に顔を埋めながら、目の前で繰り広げられる光景から目を離せなかった。黄蕾が息子の脚を開き、その内部に指を差し入れる。息子は甘く悲鳴を上げた。
「お母様……お願い……」
「いい子ね」
夫人が腰を動かしながら、私の頭をさらに押し付ける。私は息が苦しくなりながらも、舌を動かし続けた。夫人の腰が激しく震え、彼女の絶頂が私の舌の上で広がる。
その時、一階で大きな物音がした。
「何?」
黄蕾が顔を上げた。続いて玄関のドアが破壊される鈍い音。男の悲鳴が響く。
「夫人!黄蕾様!バックアップが崩れました!」
それは夫の秘書の声だった。彼が二階に駆け上がってくる足音が聞こえる。
「どういうこと?」
夫人が体を起こした。私も顔を上げる。その瞬間、リビングの窓ガラスが粉々に砕け散った。
「動くな!」
黒い装備に身を包んだ男たちが、窓から次々と飛び込んでくる。自動小銃を構え、部屋中を照準でなぞる。夫人は裸のまま叫び、黄蕾はベッドの下に隠れようとした。息子はセーラー服を乱したまま、泣き叫んだ。
私は立ち上がろうとしたが、足がもつれて床に転んだ。
「お前も動くな!」
叫ぶ男の声。周りが一瞬で暗転した。目の前がぼやけ、誰かの悲鳴が遠くに聞こえる。私は意識を手放した。
紫陽花の花が風に揺れている庭の光景が、最後に脳裏をよぎった。