# 第一章
この世界は修仙の世界である。
天地の霊気を吸収し、己の身を鍛え上げ、最終的に仙人となることを目指す者たちがいる。彼らは修行者と呼ばれ、その道は長く険しい。
修行者の境界は、練気、筑基、金丹、元婴、そして化神と定められている。それぞれの境界には九つの段階があり、一歩一歩登り詰めるごとに、その力は飛躍的に増す。
この世界の特徴として、女性の修行者が圧倒的に多い。十人のうち七人は女修であり、男修は三人にも満たない。しかしながら、男修の中からは稀に絶大な力を持つ者が現れる。彼らは女修たちの常識を覆すような強さを誇り、その存在は修真界に名を轟かせる。
そして、もう一つの特異な点がある。
この世界では、男修が女修の尻を叩くことで、双方の修行が加速するという法則が存在するのだ。叩かれた女修は男修の奴隷となる掟があり、多くの女修はそれを忌み嫌っている。しかし、一度その支配下に入れば、修行の速度は確かに上がる。そのため、一部の女修は自ら進んで男修の奴隷となることもある。
男修の間では、これを「調教」と呼び、女修の尻を叩くことが一種のステータスとなっていた。強い男修ほど多くの女修を調教し、その力を増していく。
そんな中、最も恐れられている男修がいる。
名を玄罰天尊という。
その本名は誰も知らない。ただ、彼が化神大円満の強者であり、この世界で最も強い者の一人であることだけは、広く知れ渡っていた。
玄罰は黒い修行服に身を包み、その顔はまるで氷のように冷たく、ほとんど表情を変えない。彼の得意とする戦闘法は指使い。その指一本で、山をも砕き、川をせき止めるという。
そして何より、彼は女修の尻を叩くことをこよなく愛していた。
ある日、玄罰は仙霞派の近くを歩いていた。
仙霞派は全員が女修の門派であり、掌門は沈夢月という化神中期の女修である。彼女は剣の達人として知られ、その美貌と清らかな気質で多くの男修の憧れの的となっていた。
玄罰が歩いていると、一人の仙霞派の弟子が慌てて駆け寄ってきた。彼女は何かに追われているようで、顔を青くしている。
「わ、わわっ!」
弟子は玄罰に気づかず、そのままぶつかってしまった。彼女はよろめき、地面に倒れ込む。
「あ、す、すみません!」
弟子は慌てて立ち上がり、頭を下げた。しかし、玄罰は無表情で彼女を見下ろしていた。
「お前、仙霞派の者か。」
「は、はい。仙霞派の弟子でございます。」
玄罰はゆっくりと右手を持ち上げた。その指が微かに光る。
「俺にぶつかった罪は重い。お前の門派ごと、その尻を叩いて償わせてもらう。」
弟子の顔が一瞬で青ざめた。
「た、助けてください!掌門に知られたら――」
「知らせる。それでいい。」
そう言うと、玄罰は指を軽く振った。すると、弟子の体が宙に浮かび、彼女のスカートがめくれ上がる。白い下着が露わになり、彼女は必死に抵抗しようとしたが、身動きが取れない。
「いやあああ!」
ぱん!
乾いた音が響き渡る。玄罰の指が彼女の尻を打ったのだ。その一撃で、弟子の尻は真っ赤に腫れ上がる。
「ひっ、痛い!」
「まだまだこれからだ。お前の門派の者全員、このようにしてやる。」
玄罰は冷たく言い放つと、そのまま仙霞派の山門へと向かった。
彼の後ろで、弟子は泣きながら地面に崩れ落ちた。
仙霞派の山門は、美しい竹に囲まれた清らかな場所だった。しかし、その平和な風景は、玄罰の出現によって破られることになる。
「仙霞派の者、出て来い。」
玄罰の声は低く、しかし地響きのように山門全体に響き渡った。
門番をしていた二人の女弟子が慌てて駆け出してくる。
「何者だ!なぜ仙霞派に――」
「うるさい。」
玄罰は指を二回弾いた。すると、二人の女弟子は同時に宙に浮き、スカートがめくれる。
「ひっ、な、なにを――」
ぱん!ぱん!
二発の音が同時に響く。二人の尻が同時に叩かれ、彼女たちは悲鳴を上げて地面に落ちた。
「これから仙霞派の女修全員、俺の前で尻を差し出せ。さもなくば、お前たちの門派をこの手で潰す。」
その言葉を聞いて、女弟子たちは恐怖のあまり言葉が出なかった。彼女たちはすぐに門内に駆け込み、掌門に知らせに行く。
やがて、仙霞派の奥から一人の女修が現れた。
腰まで届く黒い長い髪。白く柔らかい肌に、清楚で美しい顔立ち。しかし、その瞳は鋭く、強い意志を宿している。黒と白の道袍を身にまとい、手には一振りの剣を持っている。
彼女こそ、仙霞派の掌門・沈夢月である。
「玄罰天尊、なぜ我が門派にご乱心を?」
沈夢月の声は清らかで、しかし静かな怒りを帯びていた。
「お前の弟子が俺にぶつかった。その償いとして、お前たち全員の尻を叩く。」
「それは理不尽です。ぶつかったのは確かに弟子の過失ですが、謝罪で済む話。なぜそこまで――」
「俺の決めたことだ。お前が納得しようがしまいが、関係ない。」
玄罰は冷たく言い放った。その目には一切の揺らぎがない。
沈夢月は唇を噛んだ。彼女は化神中期の強者である。この世界でも屈指の実力者だ。しかし、相手は化神大円満。一つの境界が違うだけで、その差は絶望的だ。
それでも、門派の娘たちを守るために、戦うしかなかった。
「ならば、剣で決着をつけましょう。」
沈夢月は剣を抜いた。その刃は青白く輝き、周囲の空気が冷たく引き締まる。
「剣でか。面白い。」
玄罰は両手を広げ、指を立てた。その指先に、黒い光が宿る。
「来い。」
次の瞬間、沈夢月が動いた。彼女の剣はまるで流星のように速く、目で追うことすらできない。しかし、玄罰は悠然とその場に立ち、指を軽く動かした。
かきん!
剣と指がぶつかり合い、金属音が響く。沈夢月の剣は玄罰の指に阻まれ、一歩も進めない。
「なっ!」
「甘い。」
玄罰はもう一本の指を動かすと、沈夢月の体が宙に浮かび上がった。彼女は驚きながらも、空中で体勢を立て直し、再び斬りかかる。しかし、玄罰の指はまるで壁のように固く、剣を受け止めてしまう。
「化神中期とはいえ、まだまだ未熟だ。」
玄罰は二本の指をクロスさせると、そこから衝撃波が放たれた。沈夢月はそれを剣で受け止めようとしたが、衝撃に耐えきれず、地面に叩きつけられる。
「くっ!」
沈夢月は立ち上がろうとしたが、玄罰はすでに間合いを詰めている。彼の指がわずかに光り、沈夢月の剣を弾いた。剣は音を立てて地面に落ちる。
「これで終わりだ。」
玄罰の指が沈夢月の道袍の襟を掴む。次の瞬間、彼女の体が再び宙に浮かび、地面にうつ伏せに倒された。
「や、やめろ!」
沈夢月は抵抗しようとしたが、玄罰の力は圧倒的だった。彼は彼女の背中に片足を乗せ、両手で道袍の裾をたくし上げる。白い下着が露わになり、その下には形の良い尻が隠れていた。
「このような清らかな顔をして、尻はなかなか良い形をしている。」
「言うな!殺してやる!」
沈夢月は怒りに震えながらも、身動きが取れない。化神中期の強者が、まるで子どものように組み伏せられているのだ。
「抵抗した罰だ。お前の門派は、毎日俺の玄木板で尻を百回叩かれる。それが三年間続く。」
玄罰の声は冷酷だった。彼は懐から一枚の黒い木板を取り出した。表面は滑らかで、手にしっくりと馴染む。
「この板で叩かれると、尻は一週間腫れ上がる。毎日やれば、お前たちの尻は常に腫れていることになる。いい教訓になるだろう。」
「そんな約束、受け入れられるか!」
「お前が受け入れようが受け入れまいが、関係ない。俺が決めたことは必ず実行する。」
そう言って、玄罰は木板を振り上げた。
ぱん!
鋭い音が山門に響き渡る。沈夢月の尻に一発、木板が叩きつけられた。痛みが走り、彼女の体が跳ねる。
「ああっ!」
「まだ九十九発残っている。」
玄罰は淡々と言い、木板を構え直した。
ぱん!ぱん!ぱん!
立て続けに三発が叩き込まれる。沈夢月の尻は既に赤く腫れ上がり、白い肌に痛々しい跡がついている。
「た、たすけて……誰か……」
沈夢月の声はか細く、涙が彼女の頬を伝った。しかし、周りにいた弟子たちは恐怖で動けず、ただその光景を見つめているだけだった。
ぱん!ぱん!ぱん!
木板の音が続く。百発が終わる頃には、沈夢月の尻は紫色に変色し、彼女は痛みで意識が朦朧としていた。
「これで今日の分は終わりだ。明日からもこれが続く。覚悟しておけ。」
玄罰は木板をしまい、立ち上がった。そして、周りにいた弟子たちに冷たい視線を向ける。
「お前たちも同じだ。明日から、毎日俺の前に来い。一人でも欠けたら、その者は門派から追放する。」
そう言い残して、玄罰は山門を後にした。
その場には、地面に倒れた沈夢月と、震える弟子たちだけが残された。
「掌門様……」
弟子の一人が沈夢月に駆け寄り、彼女を抱き起こそうとした。しかし、沈夢月は痛みでまともに立つことすらできない。
「大丈夫……私は……」
沈夢月は歯を食いしばり、立ち上がろうとした。しかし、その目には強い決意の光が宿っていた。
この屈辱を忘れない。
必ず、いつか、この男に復讐を果たす。
沈夢月の心に、静かで燃えるような怒りが芽生え始めていた。
しかし、その復讐の日が来るまで、彼女たちは毎日玄罰の前に跪き、その板で尻を叩かれ続けなければならない。
それがこの世界の掟であり、強者の支配の証なのだ。
仙霞派の長い夜が、今始まった。