その夜、林紅は窓辺に立ち、冷めた茶を手に、この三年間の暮らしを静かに思い返していた。夫が交通事故で急にこの世を去り、残されたのは十六歳になる息子・陳小山と、この古びたマンションだけだった。医者としての仕事は規則正しく、日々病院と家を往復するだけで、刺激のない毎日だった。彼女はもうすぐ三十七歳。幾本かの白い筋がこめかみに混じり、頬の張りも少し衰えていた。しかし、深い夜、自分の身体にまだ女の欲望が潜んでいることを認める勇気はなかった。
小山がリビングのドアを押し開け、声をかけた。
「母さん、俺、今度の文化祭で劇の練習があるんだ。」
林紅は茶碗を置いて振り返った。息子はもうすっかり背が伸び、制服の肩幅がしっかりしてきた。その輪郭が彼の父親を彷彿とさせ、胸の奥が熱くなった。
「何の劇?」と聞き返す。
「時代劇で、縛られるシーンがあるんだ。でもちゃんとした縛り方がわからなくて…母さん、医療用の紐の使い方とか教えてくれない?」小山の目が、明るい子役のようにキラキラ輝いていた。
それは演技なのか、それとも本当に知りたいだけなのか。一瞬のためらいの後、林紅はうなずいた。「じゃあ、ちょっとだけ教えてあげる。」
家には確かに医療用の柔らかいロープが何本かある。林紅はそれを取り出し、小山を鏡の前に立たせた。
「まずは肩からなの。肋骨に沿って、きつくしないで、でも離れないように。」彼女は小山の両肩にロープを巻き、背中で交差させた。息子の肩は熱く硬く、触れていると指先が震えた。彼女はそっと教えた。「次はお前がやってみな。」
小山は無言でロープを受け取り、林紅の背後に回った。鏡の中の母と子が逆転する。小山の指は意外に柔軟で、ロープが肩甲骨の間を滑り落ちる感じが妙に心地よかった。彼の指が背中の肌を引っかけるたび、林紅の皮膚が粟立った。
「ここはもっとしっかり?」小山の低い声が耳元に響く。
「うん、もっと…しっかり縛って。」言葉とは裏腹に、彼女は鏡に映る自分の顔を見た。頬がほんのり赤くなり、瞳が濡れて輝いていた。
突然、小山がロープをぎゅっと引いた。林紅は一歩よろめいた。「小山、やり過ぎだよ!」息を切らして言った。
小山は答えず、彼女の手を掴んで寝室へ引きずり込んだ。ベッドの端に押し倒され、彼女が抵抗しようとした瞬間、小山が覆いかぶさってきた。
「小山、離しなさい!」彼女は叫んだが、声は掠れていた。
小山は手早く彼女のナイトガウンの裾をまくり上げ、淡いピンクのパンティーを引き裂くように脱がせた。彼女の首を掴み、その柔らかな布を丸めて口に押し込んだ。林紅はもがいたが、体中の力が抜けた。彼女の視界が回り、小山のたくましい腕、胸の上で浮き出る血管、濡れた唇…すべてが夢のようだった。
彼女はこの三年間、一切のセックスを避けてきた。医者として、男の身体を遠ざけ、記憶の奥深くに封印してきた。しかし今、小山の若い体が彼女の上に重なり、香る汗の匂いが鼻腔を刺激した。彼女の理性は音を立てて崩れ始めた。小山の指が彼女の中に滑り込むと、彼女の腰は反射的に震え、熱い何かが腹の底から昇ってきた。
小山が彼女の耳元で囁いた。「母さん、俺と一緒に気持ちよくなろう。」そう言って彼を中へ導いた。林紅の身体は一層熱くなり、汗が肌を濡らした。彼女は無意識に唇を噛み、小山の肩に手を回した。
「山哥…」二文字が震えながら唇を滑り出た。
小山の動きが一瞬止まり、すぐに激しく打ちつけた。彼は抱きしめた身体が驚くほど柔らかく、彼に合わせて揺れるのを感じた。
「紅妹、しっかり捕まってろ。」彼の声が低く濃かった。
林紅は目を閉じた。頭の中は真っ白で、もうどちらが母親か、どちらが息子かわからなかった。ただ、相手の熱を全身で感じていた。肌が重なるたび、布が擦れる音が湿った空気の中でこだました。
夜が深まるにつれ、寝室の明かりがだんだん暗くなった。最初は荒々しく、やがて徐々に静まり返った。小山はベッドに横たわり、彼女を抱きしめたまま、窓の外のぼんやりとした月明かりを見ていた。林紅は枕に顔を埋め、涙の跡に新しい汗が混ざっていた。彼女はもう、これが転落の始まりなのか、それとも罠の終わりなのか、考えたくなかった。
ただ、小山の腕が彼女の首にしっかりと巻かれていて、まるでロープを解かれるのを待っているようだった。