二重の枷

站点:NovelAI.one内容:前8章在线试读ID:ba6a070d更新:2026-07-13 01:29
蘇家はこの町で、表と裏の二つの顔を持つ存在だった。表向きは由緒ある商家の一族であり、その家業は「群芳閣」という名の高級女中紹介所である。そこは自ら身売りを望む女性たちを合法的に雇い入れ、富裕層の家庭に奉公に出したり、芸事を仕込んで宴会での接待役として派遣したりしている。しかし、その裏には想像を絶する闇が広がっていた。群
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逃亡と迷い込み

蘇家はこの町で、表と裏の二つの顔を持つ存在だった。表向きは由緒ある商家の一族であり、その家業は「群芳閣」という名の高級女中紹介所である。そこは自ら身売りを望む女性たちを合法的に雇い入れ、富裕層の家庭に奉公に出したり、芸事を仕込んで宴会での接待役として派遣したりしている。しかし、その裏には想像を絶する闇が広がっていた。群芳閣の地下には、捕獲された女性たちを調教するための施設が隠されており、顧客の注文に応じて「理想の女奴隷」を作り上げる組織が密かに動いていた。調教が完了した後は、彼女たちに自ら身売りを申し出させ、表向きの合法ルートで売買される。蘇家の真の収入は、この奴隷売買の裏稼業にあった。

その日、蘇晴は自室で読書に耽っていた。十七歳の娘としてはどこか落ち着いた雰囲気を持つ彼女だが、内には鋼のような意志を秘めている。しかし、その内面の強さも、家の秘密を知ってからは重い鎖のように彼女を縛りつけていた。彼女は自分の家族がどれほどの罪を積み重ねてきたかを知っている。父は冷酷な支配者であり、母もその片棒を担いでいる。蘇晴はそれを受け入れられず、しかし家を出ることもできずにいた。

突然、家の外で銃声が響いた。続いて怒声と悲鳴、物が壊れる音。蘇晴は本を落とし、窓に向かって走った。カーテンの隙間から見えたのは、黒服の男たちが玄関に突入する姿だった。彼らは仇家の者たちだ。蘇家と長年抗争を続けてきた敵対組織の構成員だった。

「お嬢様!お逃げください!」

老陳執事が部屋に飛び込んできた。彼は蘇家の古株であり、蘇晴が幼い頃から面倒を見てきた。彼の顔は血の気を失い、震える手で壁の隠しボタンを押した。書棚が音を立てて横にスライドし、裏庭へ通じる隠し通路が現れた。

「おじ様、父たちは?」

「旦那様と奥様はもう…」 老陳の声が詰まる。「仇家の襲撃です。お嬢様だけでも逃げてください。」

蘇晴はその言葉を聞いた瞬間、胸が張り裂けるような衝撃を受けた。両親が死んだ?あの冷酷だが確かに自分の命を守ってくれた両親が?しかし今は泣いている暇はなかった。足音が近づいている。彼女は通路に飛び込み、老陳が後ろから書棚を閉めた。

通路は薄暗く、カビの匂いが鼻をつく。彼女は必死に走った。背後からは怒号と金属のぶつかる音が聞こえる。出口は裏庭の車庫だった。そこには群芳閣の配送用トラックが数台停まっている。よく見ると、一台のトラックの荷台には群芳閣の従業員が積み込んでいるものがあった。それは鉄製の檻だった。檻の中には数人の若い女性が入れられ、口には布が巻かれ、目は虚ろだった。これは群芳閣が新たに調教するために捕獲してきた奴隷たちだ。救いを求める沈黙の叫びが、彼女の心をさらに締め付けた。

背後から男たちの声が聞こえる。「蘇晴を追え!生きて捕らえろ!」

彼女は隠れる場所を求めて狂ったように視線を巡らせた。そして、檻の積み込まれているトラックの荷台を見つけた。そこに覆いかぶさるように布がかけられており、最後の檻がまだ積み込まれている最中だが、後ろの隙間には人が潜り込めるスペースがある。もしあそこに隠れれば、仇家の男たちに見つからないかもしれない。しかし、そのトラックがどこへ行くのかは彼女にはわからなかった。

銃声がさらに近づく。選択の余地はなかった。彼女は息を殺して走り、トラックの陰に滑り込んだ。作業員が最後の檻を固定している間に、彼女は荷台の裏側の布の下にもぐり込んだ。鉄の匂いと汗の匂い。暗闇の中で彼女は体を丸め、心臓が破裂しそうなほど激しく打つ音を必死に抑えた。

エンジンが始動した。トラックが動き出し、揺れが始まる。徐々に速度を上げていく。蘇晴は自分がどこへ運ばれているのか見当もつかなかったが、少なくとも仇家の手からは逃れたようだ。緊張が解けると、極度の疲労と恐怖が一気に押し寄せ、意識がぼやけ始めた。振動が体を揺さぶる。呼吸が浅くなり、視界が狭まる。やがて、彼女は知らないうちに気を失ってしまった。

目が覚めた時、彼女は全く見知らぬ場所にいた。コンクリートの壁、高い天井には裸電球が一つだけついている。寒々とした部屋には粗末なベッドが一つと、鉄製の洗面台があるだけ。空気には消毒液と腐敗臭が混じっていた。これは牢獄のような場所だ。

彼女が体を起こそうとした瞬間、ドアが開いた。入ってきたのは、一見すると品のない作業服を着た男と、厳しい顔つきの中年女性だった。女性は書類らしきものを見ながら、冷徹な口調で言った。

「新しく届いた物件だな。群芳閣から届いたリストには、高級調教用の番号が振ってある。確かに、金持ちの注文に合う素材だ。」

男の方は蘇晴を見下ろし、無造作に彼女の腕を掴んで調べた。「まだ若いな。適応力はあるだろう。しっかり調教すれば…」 彼はにやりと笑った。「こちらは奴隷島だ。自分の立場を覚悟しろ。」

蘇晴の全身の血が凍る思いだった。奴隷島――それは群芳閣の極秘施設であり、最も重要な顧客向けの女奴隷を育成する場所だ。彼女は父の机から見つけた書類で知っていた。ここは島全体が巨大な調教施設で、外部との接触は一切断たれている。逃げ出した者は一人もいないという。

「私は違う!私は蘇家の娘よ!間違っている!」 彼女は声を振り絞った。

女性教官――阿麗と呼ばれるその女は、冷たく笑った。「蘇家の娘?蘇家はもう全滅したと聞いたがな。それにお前には群芳閣のリストに番号が管理されている。新しく捕まって来た奴隷が皆、『私は違う』と言うものだ。ここでは番号がお前の名前だ。お前は今日から新入り奴隷『5987号』だ。」

男が彼女を立たせた。蘇晴は抵抗しようとしたが、体は疲労で思うように動かない。阿麗は彼女の顎を掴み、まじまじと顔を見つめた。

「良い目をしている。恨みと悔しさが滲んでいる。だが、それがすぐに消えるのを楽しみにしている。」 彼女は振り返って部屋を出て行き、鍵を閉めた。

蘇晴はその場に崩れ落ちた。両親の死、仇家の襲撃、そしてこの地獄のような奴隷島。すべてが悪夢のようだった。しかし、この目に映る壁も、自分の体に走る震えも、確かに現実だった。彼女は拳を握りしめた。

まだ終わっていない。私は生きている。生きている限り、逃げ道はある。

だがその決意とは裏腹に、冷たい絶望が彼女の心にじわじわと染み込んでいった。

身分剥奪

蘇晴は必死に叫んだ。自分の身分を証明しようと、何度も何度も訴えた。しかし、応接室の従業員たちは冷たい目で彼女を見つめるだけで、一言も信じようとはしなかった。

「お前のような奴は毎年何人も来る。皆、自分は蘇家の令嬢だと言い張るが、本物なら証明書の一つも持っているはずだ。」

従業員の男は軽蔑した口調でそう言うと、手に持った端末を操作した。その画面には、蘇晴の指紋と顔認証データが表示されていた。しかし、そのデータは既に抹消されていた。蘇晴の身分証明は、何者かによって完全に消し去られていたのだ。

「違う! 私は蘇晴だ! 父に連絡させてくれ! そうすれば分かる!」

蘇晴は両腕を拘束されながらも、必死に抵抗した。しかし従業員たちは彼女の訴えを無視し、無理やり隔離室へと連れて行った。

隔離室は狭く、壁も天井も無機質な白一色だった。窓はなく、唯一の出入り口は厚い鉄の扉だけだった。部屋の中央には簡素なベッドとトイレがあるだけだった。

蘇晴は床に座り込み、両膝を抱えた。自分の置かれた状況が信じられなかった。数時間前までは、蘇家の令嬢として何不自由なく暮らしていたのに。今や自分は身分を奪われ、見知らぬ場所に監禁されている。

「なぜだ…なぜこんなことに…」

彼女は小声で呟いたが、答えは返ってこなかった。

数時間後、鉄の扉が重い音を立てて開いた。入ってきたのは、先ほどの従業員ではなく、厳しい表情をした女性だった。彼女は黒い制服に身を包み、腰には警棒を携えていた。

「0721番、起きろ。」

女性の声は冷酷で、一切の感情がなかった。

「0721番? 何のことですか? 私は蘇晴です!」

蘇晴は立ち上がり、抗議した。しかし女性は無視して、手に持った書類を読み上げた。

「お前は本日より、奴隷登録番号0721番として扱われる。訓練プログラムに参加し、適性を評価される。異議は認められない。」

「奴隷? ふざけるな! 私は蘇家の令嬢だ! そんな扱いを受ける筋合いはない!」

蘇晴は声を荒げたが、女性の表情は変わらなかった。女性はゆっくりと蘇晴に近づき、冷たい目で彼女を見下ろした。

「蘇家の令嬢? その身分は既に抹消された。今のお前はただの無価値な存在だ。生き残りたければ、言うことを聞け。」

女性の言葉は、刃のように蘇晴の心を切り裂いた。彼女は唇を噛みしめ、必死に涙をこらえた。

「訓練って、何をするんですか?」

蘇晴は震える声で尋ねた。

「体力訓練、戦闘技術、服従訓練。全てをクリアしなければ、お前には未来はない。ここでのルールを覚えろ。お前はもう人間ではない。ただの商品だ。」

商品。その言葉が蘇晴の耳に残響した。自分は今、人間としての尊厳すら奪われているのだ。しかし、抗っても無駄だと直感した。従業員たちも、この女性も、誰も彼女の言葉を信じない。

「…分かりました。訓練を受けます。」

蘇晴は歯を食いしばってそう言った。心の中では、この屈辱をいつか晴らす決意を固めていた。今は訓練に耐え、脱走の機会を探るしかない。それ以外に生き残る道はない。

女性は無言で頷き、蘇晴を連れて隔離室を出た。廊下は薄暗く、両側には同じような扉が並んでいた。遠くからは、鞭の音や悲鳴が聞こえてきた。

「ここは奴隷島だ。逃げ出そうと思うな。周囲は海で、監視塔も至る所にある。無駄な抵抗はするな。」

女性の言葉に、蘇晴は背筋が寒くなるのを感じた。だが、それでも諦めるわけにはいかない。彼女は自分の手のひらを見つめた。そこには、母から贈られた指輪の跡がまだうっすらと残っていた。

「絶対に、ここを出てみせる。」

蘇晴は心の中でそう誓った。そして、自分の身分を取り戻し、全てを思い通りにした者たちに復讐することを決意した。その決意は、彼女の瞳に一瞬の光を宿らせた。

全裸契約

第三話 全裸契約

冷たい金属の床が足裏に触れた。蘇晴は全身の毛が逆立つのを感じた。薄暗い小部屋の中、いくつものスポットライトが彼女の裸体を照らし出している。アリ教官の手は容赦なく彼女の着衣を剥ぎ取っていた。

「手を上げろ」

「もう少しだ」

「残りの服も全部脱げ」

命令は短く、無慈悲だった。蘇晴は震える指でブラのホックを外した。布が肌を離れるとき、わずかに抵抗するような音がした。薄いショーツも足首まで下ろされ、彼女は完全に裸になった。腕で胸を隠そうとすると、アリ教官の鞭がぴしゃりと鳴った。

「隠すな。カメラの前で堂々と立て」

三台のカメラが彼女を取り囲んでいた。赤いランプが静かに点滅している。蘇晴は唇を噛みしめ、ゆっくりと腕を下ろした。冷たい空気が全身の皮膚を舐めるように触れる。彼女はただ直立し、虚空を見つめた。

「サインしろ」

アリ教官が一枚の書類を突きつけた。白い紙には細かい文字がびっしりと並んでいる。一番上には「売身契約書」と太字で書かれていた。蘇晴の指先が震える。ペンを握ると、紙の上で文字が歪んだ。自分の名前を書き終えた瞬間、胸の奥で何かが砕ける音がした。

「次は指印だ」

朱肉の入った小箱が差し出された。蘇晴は右手の人差し指を深紅の中に沈めた。紙の上に指を押し付けると、血のような跡が広がる。アリ教官は笑みさえ浮かべていた。

「今日の記念すべき契約だ。次は膣印も押せ」

言葉の意味が理解できず、蘇晴は顔を上げた。アリ教官の手には、細長い木製のスタンプが握られていた。先端には契約書と同じ印面が彫られている。

「自分でやるか?それとも俺が押すか?」

蘇晴の体が硬直した。涙が溢れそうになるのを必死にこらえ、震える手でスタンプを受け取った。冷たい木の感触が指先に伝わる。彼女はゆっくりと両脚を開き、スタンプを下腹部へと持っていった。印面が粘膜に触れた瞬間、全身が電気に打たれたように震えた。痛みと屈辱が同時に押し寄せる。スタンプを押し込むと、内壁が異物を拒絶するように収縮した。

「押せ」

アリ教官の声が冷たく響く。蘇晴は歯を食いしばり、スタンプを奥まで差し込んだ。湿った音とともに、印面が体内に食い込む。数秒間そのまま耐え、ゆっくりと引き抜いた。スタンプの先端には、血と愛液の混ざった粘液が光っている。

「よくできた。次はビデオ録画だ。俺の言うことを繰り返せ」

カメラの前で、蘇晴は再び裸体を晒した。アリ教官は手に持った台本を読み上げ始める。

「私は蘇晴、自らの意志でこの身を売ります」

「私は蘇晴…自らの意志でこの身を売ります…」

「私は一人の奴隷として、主人のすべての命令に従います」

「私は…一人の奴隷として…主人のすべての命令に従います…」

声が途切れ途切れになる。涙が頬を伝い、口の中に塩辛い味が広がった。アリ教官はさらに続ける。

「私の体は主人のものです」

「私の体は…主人のものです…」

「私の穴はすべて、主人の使用に供されます」

「私の穴は…すべて…主人の使用に供されます…」

言葉を口にするたびに、自分が自分でないような気がした。まるで別人の声が喉から出ているようだ。カメラのレンズが彼女の裸体を舐めるように捉える。すべてが記録されていた。

「もう一度最初からやり直し。もっと感情を込めて、自分の意志で言っていると分かるように」

蘇晴は深く息を吸い込んだ。震える声を必死に抑え、台本の言葉を繰り返す。何度も何度も、同じ台詞を暗唱した。喉が渇き、声が掠れても、アリ教官は止めなかった。

最後の一言を言い終えたとき、蘇晴はその場に崩れ落ちた。カメラの赤いランプが消え、アリ教官は契約書を手に取る。彼女の指印と膣印が生々しい赤色で紙の上に浮かんでいた。

「今日からお前は俺たちの所有物だ。その印が証拠だ」

アリ教官は冷たく言い放ち、部屋を出て行った。一人残された蘇晴は、裸のまま床に座り込む。自分の名前が記された契約書を思い浮かべると、胃の底が冷たくなる。あの紙切れ一枚で、すべてが終わった。彼女はもはや蘇家の令嬢ではない。ただの奴隷だった。

部屋の中は静まり返り、スポットライトだけが彼女の裸体を照らしていた。蘇晴は自分の身体を見下ろす。胸、腹、太腿――すべてが他人の所有物になった。あの契約書の上で、彼女の名前と印が並んでいる。心の中で何かが永久に壊れてしまった音がした。

身体検査

# 第四章 身体検査

蘇晴は二人の屈強な女看守に両腕を掴まれ、冷たい廊下を引きずられるようにして連れて行かれた。足元のタイルはひんやりとしていて、裸足の彼女の皮膚に直接その冷たさが伝わってくる。先ほどまでいた登録室から遠ざかるにつれて、空気の匂いが変わっていった——消毒液と、それとは別の、生臭いような金属的な匂いが混じっている。

「入りなさい」

女看守の一人が無愛想に言い、重い金属製のドアを押し開けた。

部屋の中は蛍光灯の白い光で満たされ、隅々まで明るく照らし出されていた。中央には診療台のようなベッドが一台。その周りには金属製の器具が並べられた台車や、測定器らしき機械がいくつか置かれている。壁際にはスチール製のキャビネットが並び、その一つは半開きになっていて、中に何かの記録用紙や器具が詰まっているのが見えた。

「服を全部脱げ」

女看守が命令する。蘇晴は一瞬ためらったが、すぐに従わざるを得ないことを悟った。彼女はゆっくりと、粗末な布の服の紐を解いた。布がはだけると、冷たい空気が直接肌に触れる。彼女は服を脱ぎ捨て、裸になった。腕を無意識に胸の前で組み、自分の身体を隠そうとした。

「手を下ろせ」

女看守の声はさらに厳しくなる。蘇晴は歯を食いしばり、ゆっくりと腕を下ろした。裸の身体が蛍光灯の光にさらされ、すべての曲線がくっきりと浮かび上がる。彼女の肌は青白く、かすかに震えていた。

部屋の奥から、白い医療用コートを着た男が現れた。四十代くらいで、薄くなった頭髪と無表情な顔。彼は手に持ったクリップボードに目を落としながら、蘇晴に近づいてきた。

「新しい個体か。登録番号は?」

「3472」と女看守の一人が答えた。

医師はうなずき、蘇晴の顔をちらりと見てから、裸の身体に視線を移した。その目はまるで商品を検品するかのように冷たく、彼女の肌の上を滑っていく。

「ベッドに横になれ。仰向けに」

蘇晴は従った。金属製のベッドは冷たく、彼女の背中にひやりと張り付く。彼女の心臓は激しく打っていた。何が行われるのか想像もつかない。ただ、恐怖が全身を支配していた。

医師は台車から一つの器具を手に取った。それは金属製の、内部を計測するための道具のように見えた。彼はそれを消毒液で拭きながら、機械的な口調で言った。

「これから身体検査を行う。すべてのデータを正確に記録する。無駄な抵抗はするな。お前の協力がスムーズな処置につながる」

蘇晴は何も答えなかった。彼女の目は天井の蛍光灯に向けられていた。白く、まぶしい。まるでこのすべてが悪夢のように思えたが、身体に伝わる金属の冷たさが残酷な現実を突きつけていた。

医師が彼女の脚の間に立ち、無造作に太ももを押し開いた。蘇晴は反射的に脚を閉じようとしたが、医師の手がその動きを制した。

「開けろ。抵抗するな」

その声にはいら立ちが混じっていた。蘇晴は唇を噛みしめ、ゆっくりと脚を開いた。医師は彼女の恥部を観察し、指で外陰部を広げた。冷たい空気が直接内部に入り込み、彼女は思わず息を呑んだ。

「正常な形状だ。処女膜は…確認できないな。既に破れている」

医師はつぶやきながらクリップボードに何かを書き込んだ。次に彼は一本の細い金属棒を取り上げた。先端が丸くなった、測定器のようだった。

「これから膣の深さを計測する。動くなよ」

金属棒がゆっくりと彼女の内部に挿入された。冷たい感触が内部を蝕んでいく。蘇晴は全身を硬直させ、必死にその感覚に耐えた。金属棒はさらに奥へと進み、いつ止まるのかわからないまま、彼女の内部の最奥を探るように進んでいく。

「深さ…18.5センチ」

医師は棒の目盛りを確認し、またクリップボードに記入した。金属棒が抜かれるとき、内部の壁をこする感覚があり、蘇晴はぞっとした。

次に医師は指を使い始めた。彼の指は無骨で、一本、また一本と内部に挿入された。

「締まりは良好だ。収縮力も標準的。だが、もう少し正確に測る必要がある」

医師の指が内部で動き始めた。それはまるで壁の内側をなぞるように、あらゆる角度から膣壁の状態を確かめていた。蘇晴は恥ずかしさと屈辱で顔を真っ赤にし、爪を掌に食い込ませた。

指が突然、内部のある一点を強く圧迫した。その瞬間、蘇晴の身体が電気が走ったように跳ねた。予期せぬ快感が脳を貫き、彼女の口からかすかな声が漏れた。

「ほう…ここが敏感なのか」

医師は冷たい口調で言い、その場所をさらに強く、円を描くように刺激し始めた。蘇晴は自分の身体が裏切るのを感じた。彼女は必死に腰を浮かせまいと耐えたが、医師の指の動きは容赦なく、リズミカルにその一点を攻め続ける。

「いや…やめ…」

彼女の声はかすれて途切れた。医師は彼女の懇願を無視し、むしろスピードを速めた。指は湿った音を立てながら膣内を往復し、親指がクリトリスを押しつぶすように擦る。

蘇晴の視界がぼやけ始めた。歯を食いしばる力も弱まり、身体が勝手に反応してしまう。下腹部が熱くなり、脚が震え始める。

「ダメだ…お願い…」

彼女の懇願はかき消されるように虚しく響いた。

医師の指がさらに激しく動き、彼女の内部をかき回す。蘇晴の意識が白く塗りつぶされていく中で、自分の意志とは無関係に身体が大きく震え、一瞬の痙攣の後に太ももの内側を何か温かいものが伝った。

彼女はイかされてしまった。自分を制御できない屈辱と、身体の反応を押さえられなかった恥ずかしさで、蘇晴の目から涙がこぼれ落ちた。

医師は指を抜き、手に付いた粘液を無造作に布で拭った。彼は何事もなかったかのようにクリップボードに記録を続けている。

「反応良好。感受性は高いな。調教しやすい個体だ」

その言葉は刃のように蘇晴の心を刺した。彼女はただそこに横たわり、天井の白い光を見つめていた。自分の身体がもう自分のものではないような感覚。いや、この島に来た瞬間から、彼女の身体はすでに彼女のものでなくなったのだ。

医師はさらに何項目かの計測を続けた。胸のサイズ、腰回り、体重、身長。すべてがデータとして記録されていく。蘇晴はされるがままに、自分を機械のように感じていた。

ようやく検査が終わり、彼女はまた服を着ることを許された。だがその服も、同じような粗末な布の服だった。彼女は震える手でそれを身にまとい、再び女看守の間に立った。

医師はクリップボードを閉じ、蘇晴に一瞥もくれずに部屋の奥へと消えていった。

女看守の一人が彼女の腕を掴んだ。

「次は調教師のところへ行くぞ。さっさと歩け」

蘇晴は無言で歩き出した。彼女の足取りは重く、さっきまでの恐怖と屈辱の記憶がまだ全身にまとわりついていた。

廊下の先にはまた別の扉があった。その向こうからは鞭の音や、誰かの叫び声が聞こえてくる——まるでこの島全体が地獄の一部であるかのように。

フェラチオ訓練開始

# 二重の枷

## 第五章 フェラチオ訓練開始

コンクリートの壁に囲まれた訓練室には、消毒液の匂いが充満していた。蘇晴は薄い灰色の訓練着に身を包み、両手を後ろで組まされた状態で室内の中央に立っていた。足元の冷たい感触が、ここが夢ではないことを嫌でも思い知らせてくれる。

「新入りか」

低く響く声が蘇晴の耳に届いた。振り返ると、がっしりとした体格の女性が立っていた。短く切り揃えた金髪、鋭い眼光、そして左頬に走る古傷。彼女こそが教官アリだった。

「私はアリ。これからお前の訓練を担当する」

蘇晴は何も答えなかった。代わりに、部屋の隅に置かれた机の上に並べられた器具に視線が釘付けになる。大小様々な形状のディルド、ロープ、革ベルト、そして見たこともない装置の数々。

「興味があるか?」

アリが口元に冷笑を浮かべながら近づいてきた。彼女は机から最も大きなディルドを手に取り、蘇晴の目の前に差し出した。

「今日からお前はこれを咥える訓練を始める」

蘇晴の顔色が一瞬で青ざめた。彼女は一歩後退しようとしたが、背後にいた警備員に肩を押さえられて動けなかった。

「お断りします」

震える声でそう言った蘇晴に、アリは軽く鼻で笑った。

「断る?ここではお前に拒否権はない」

アリはディルドを机に戻すと、代わりに細長い金属の棒を手に取った。先端には小さな電極が付いている。苏晴はそれが何か即座に理解した——かつて家で飼っていた犬にしつけ用の首輪がついていたのを思い出した。

「お前は選択を間違えたようだ」

アリが冷たく言い放つと、警備員が蘇晴の訓練着の首元を引き裂いた。露出した鎖骨のあたりに、アリが電極を押し当てる。

「一度警告する。従えばこれで終わりだ。従わなければ…」

その言葉が終わる前に、蘇晴は強い決意で首を横に振った。

「できません。私は…」

言葉が途切れた。自分は蘇家の令嬢だと言いたかった。でも、その言葉を口にした瞬間、父親の苦渋に満ちた顔が脳裏に浮かんだ。彼女は今、ただの奴隷なのだ。

「いいだろう」

アリがスイッチを押した。瞬間、灼熱のような痛みが蘇晴の全身を駆け抜けた。彼女は悲鳴をあげる間もなく、全身を硬直させた。意識が遠のきかける中、電流が波のように押し寄せては引いていく。

五秒後、電流が止んだ。

蘇晴は床に崩れ落ち、激しく息をしていた。汗が額から滴り落ち、訓練着の残骸が体に張り付いていた。

「次は十秒だ」

アリの声は相変わらず冷たかった。そしてまた電極が首に押し当てられる。

「もう一度聞く。訓練を受けるか?」

蘇晴は歯を食いしばり、ゆっくりと頭を上げた。涙でぼやけた視界の中に、机の上のディルドが見えた。それはあまりにも非人間的な道具だった。

「…受けます」

かすれた声で、蘇晴はそう答えた。

アリは満足げにうなずき、電極を机に戻した。そしてディルドを再び手に取り、蘇晴の目の前に突き出した。

「まずはこれに慣れることから始める。自分のペースでいい。ただし、今日中に奥まで入れられるようになれ」

蘇晴は震える手でディルドを受け取った。プラスチックの冷たさが手のひらに伝わる。彼女は目を閉じ、深く息を吸い込んだ。

蘇家の名誉を守るため。父親を取り戻すため。そして何より、生き延びるために。

彼女はゆっくりと口を開けた。

性交訓練

# 二重の枷 第六章 性交訓練

薄暗い部屋の中、蘇晴はベッドの端に座らされていた。体には薄い絹の寝衣だけが纏われ、肌に冷たい空気が触れる。心臓は激しく打ち鳴らされ、手のひらには汗が滲んでいた。

「初めてのお相手は、特別に選ばせていただきました」

教官アリの声が無機質に響く。蘇晴は俯いたまま、指をぎゅっと握りしめた。どんな男が来るのか。想像するだけで吐き気がした。

扉が開く音がした。足音がゆっくりと近づいてくる。

「お客様です。おとなしくしていなさい」

アリがそう言い残して部屋を出て行く。蘇晴は顔を上げることができなかった。

「……蘇晴」

その声に、蘇晴ははっと顔を上げた。そこに立っていたのは、執事の老陳だった。彼は普段と変わらぬ落ち着いた表情をしていたが、その目には深い悲しみが宿っていた。

「老陳……あなた、なぜ……」

「しっ。声をひそめてください」

老陳は素早く部屋の扉を確認すると、蘇晴のそばに歩み寄った。

「お嬢様、無事で本当によかった。家族は、あなたを見つけるために全力を尽くしています」

「家族……父は?父は無事なの?」

蘇晴の目に涙が溢れた。老陳は苦しそうに目を伏せる。

「お嬢様……お聞きください。ご主人様は、襲撃の際に命を落とされました。家族は今、リーダーを失って混乱しています」

「そんな……そんなはず……」

蘇晴の体が震え始める。老陳は彼女の肩に手を置いた。

「お嬢様、今は耐えるしかありません。私はこの施設の客として偽装して、あなたに接触する機会を得ました。しかし、訓練中の性奴隷を直接解放する権限は私にはありません。競売が行われるまで待つしかないのです」

「競売……私が売られるの?」

「はい。しかし、必ず救い出します。それまで、どうか生き抜いてください。今は、私が普通の客であることを装わねばなりません。お嬢様に、不快な思いをさせてしまうことをお許しください」

老陳の声には、罪悪感と決意が混じっていた。蘇晴は唇を噛みしめた。

「……わかった。私は耐える。だから、必ず助けに来て」

「必ず。お約束します」

老陳はゆっくりと蘇晴の寝衣の帯に手を伸ばした。蘇晴は目を閉じた。自分を守るためだと、必死に言い聞かせながら。

彼の指が肌に触れる。冷えた感触が、蘇晴の体を走った。屈辱が全身を蝕む。しかし、それ以上に悲しみが強かった。父の死。家族の崩壊。そして今、自分が置かれている状況。

「すみません、お嬢様」

老陳が囁いた。彼の手が蘇晴の脚の間に触れる。蘇晴は体を硬くしたが、抵抗しなかった。

「老陳……もう、お嬢様とは呼ばないで。今の私は、あなたの言う通り、ただの……奴隷だから」

「……蘇晴さん」

老陳の声が少し震えていた。彼はゆっくりと、しかし確実に行為を進めていく。痛みが蘇晴の下腹部を貫いた。彼女は声を殺して泣いた。これは訓練の一部だと、自分に言い聞かせながら。

やがて、行為は終わった。老陳は静かに服を整えると、蘇晴の額に軽く口づけをした。

「必ず、迎えに来ます。それまで、どうか生きていてください」

そう言い残して、老陳は部屋を出て行った。蘇晴は一人、シーツの上に横たわり、天井を見つめていた。体の痛みよりも、心の痛みが勝っていた。

翌日から、本格的な性交訓練が始まった。

「お前は今日から、男の悦びを提供するための道具だ。その自覚を持て」

教官アリの言葉が冷たく突き刺さる。蘇晴は他の奴隷たちと共に訓練室に立たされていた。そこには、何人かの男性教官が待っている。

「まずは、口を使う訓練からだ。跪け」

蘇晴は従った。膝が冷たい床に触れる。一人の男性教官が彼女の前に立った。彼の股間は既に膨らんでいる。

「口を開けろ。歯を立てるな。喉の奥まで受け入れろ」

指示に従いながら、蘇晴は必死に感情を殺そうとした。これは生き延びるためだと。自分はただの肉体ではないと、心の中で叫びながら。

最初はうまくいかなかった。彼女の体は拒絶反応を示し、何度もむせ返った。

「駄目だ、やり直し!」

アリの鋭い声が飛ぶ。蘇晴は唇を噛みしめ、何度も挑戦した。喉の奥に異物が入る感覚。吐き気を必死に抑えながら、彼女は訓練を続けた。

しかし、次の訓練はさらに過酷だった。

「今度は正常位だ。仰向けに寝ろ」

蘇晴は仰向けになると、両脚を開かされた。男性教官が彼女の上に覆いかぶさる。彼の体重が蘇晴の全身を圧迫した。

「力を抜け。受け入れろ」

言われた通りにしようとしても、体は自然と硬直する。男性教官が一気に彼女の中に突き入れた。蘇晴は声をあげそうになるのを必死に堪えた。

「動くな。感じろ。お前は感じるように造られているんだ」

しかし、蘇晴の体は快感を得るどころか、痛みと屈辱で満たされていくだけだった。

「また駄目だ。お前はいつまで経っても学習しない」

アリが不満そうに首を振る。その日の訓練は、何度も中断された。蘇晴は自分の無力さを思い知らされるばかりだった。

三日後、訓練はますます厳しさを増していた。蘇晴は疲労と痛みで、まともに立っていることさえ難しくなっていた。

「お前は本当に使えない奴隷だ。罰を与える」

アリが鞭を取り出した。ぞろりとした革の音が部屋に響く。

「跪け。上体を前に倒せ」

蘇晴は言われた通りにした。背中が露出される。冷たい空気が肌を撫でた。

一瞬の静寂の後、鞭が唸りを上げて振り下ろされた。

ビシッ!

鋭い痛みが背中を走った。蘇晴は唇を噛みしめ、声を殺した。二度目、三度目と鞭が振り下ろされるたびに、彼女の体は跳ねた。皮膚が裂け、血が滲む。

「数えろ!声に出せ!」

「いっ……一回……」

「二回!」

声が震える。涙が止まらない。

「三……三回……」

十四回の鞭打ちが終わった時、蘇晴の背中は無数の傷で覆われていた。彼女は床に崩れ落ちた。体中が焼けるように熱い。

「これで終わりではない。明日も続ける。お前が完全に服従するまで、決して終わらせない」

アリは冷たく言い放つと、部屋を出て行った。

蘇晴は一人、独房の床に横たわりながら、天井を見つめた。背中の痛みが意識を蝕む。しかし、その痛みの中で、彼女の心は逆に熱く燃え上がっていた。

「必ず……必ず生きて帰る。そして……」

彼女の瞳に、暗い決意の光が宿る。

「あいつら全員を、地獄に落としてやる」

憎しみが、彼女の中の絶望を塗り替えていった。服従の仮面を被りながら、蘇晴は内なる闘志を燃やし続ける。この島を、必ず脱出するその日まで。

トレーニング不合格

# 第七章 トレーニング不合格

灼熱の太陽が容赦なく肌を焼く。訓練場の砂地は熱を蓄え、素足の裏をじりじりと焦がしていた。蘇晴の息は絶え絶えで、全身から滝のように汗が流れ落ちている。

「終了!」

教官アリの鋭い声が響き渡った。彼女の手には評価表が握られ、その表情は氷のように冷たかった。

蘇晴は膝をついたまま、荒い呼吸を繰り返した。全身の筋肉が悲鳴を上げ、指先ひとつ動かすことさえ困難だった。今日の最終種目は武装障害走。二十五キロの装備を背負い、鉄条網をくぐり、高さ三メートルの壁を越え、最後に標的射撃を行うという過酷な内容だった。

蘇晴の成績は最下位。特に射撃では五発中二発しか的に当てられず、その二発も中心から大きく外れていた。彼女は元々武器の扱いに慣れていない。都市で育った令嬢として、銃など触ったことすらなかった。

「全員整列!」

アリの号令で、十人の訓練生が一列に並んだ。蘇晴はふらつく足を必死に支え、最後列に立った。彼女の隣では、体格の良い女訓練生が勝ち誇ったような笑みを浮かべている。

「本日の総合成績を発表する」

アリの視線がひとりひとりを射抜くように見渡す。彼女の手に握られた評価表が、風に微かに音を立てた。

「一位、マリア。総合点九十二。よくやった。お前は一人前の戦士になる資格がある。二位、エレナ。八十八。もう一歩だ。三位…」

名前が読み上げられるたびに、訓練生たちの表情が変化する。安堵、落胆、嫉妬。様々な感情が入り混じる。

蘇晴は自分の名前が呼ばれるのを待った。心臓の鼓動が耳の奥で響いている。ここ数日の訓練で、彼女は必死に食らいついてきた。寝る間を惜しんで体術を磨き、他の訓練生が休んでいる時間も、夜陰に紛れて自主練を重ねた。だが、それでも追いつけなかった。元々の体力差、経験の差は、そう簡単に埋められるものではなかった。

「最後、蘇晴」

アリの声が一段と冷たく響く。

「総合点三十一。不合格」

一瞬の静寂の後、数人の訓練生から嘲笑が漏れた。蘇晴は唇を噛みしめ、拳を握りしめた。爪が掌に食い込む痛みが、かえって冷静さを取り戻させてくれた。

「蘇晴、前に出ろ」

アリの命令に従い、蘇晴は一歩前に進み出た。アリはゆっくりと彼女の周りを一周しながら、まるで値踏みするように眺めた。

「お前はこの島に来てから一度も合格点を取ったことがない。基礎体力、戦闘技術、武器の扱い、すべてにおいて最低ランクだ。教えたことすら覚えられないのはなぜだ?」

「申し訳ございません」

蘇晴は頭を下げた。だが、心の中では別の言葉が渦巻いている。違うのだ。私はできる。ただ、もっと時間が必要なだけだ。

「謝罪など必要ない。ここでは結果だけがすべてだ」

アリはそう言って、後ろの教官二人に手を振った。

「規則通り、不合格者は奴隷島の規定に従って処分される。蘇晴、お前は本日より群芳閣に送られ、一ヶ月間、肉便器としての責務を果たせ」

「な…」

蘇晴の顔が一瞬で青ざめた。群芳閣。それは奴隷島でも最も忌み嫌われる場所だ。男たちの欲望を満たすための施設で、そこに送られた女奴隷は二度と元の生活に戻れないと聞く。

「抗議は認めない」

アリは冷たく言い放った。

「しかし、お前には一つのチャンスを与える。一ヶ月の刑期を耐え抜き、精神と肉体を保ったまま戻ってこられたなら、最後の卒業試験に参加することを許す。だが、そこでまた落ちれば、二度と島に戻ることはない。一生、群芳閣のものとなるのだ」

蘇晴の体が小刻みに震えた。恐怖で歯の根が合わない。群芳閣での一ヶ月。想像しただけで吐き気がする。

「教官、彼女は確かに成績は悪いですが、まだ改善の余地が…」

一人の教官が口を挟もうとしたが、アリの一瞥で黙り込んだ。

「規則は規則だ。情けをかけることは、他の訓練生に対する裏切りになる」

アリは振り返り、他の訓練生たちを見渡した。

「よく覚えておけ。ここでは結果がすべてだ。努力も根性も、結果が出せなければ意味がない。お前たちの中にも、いつこの立場になるか分からんぞ」

訓練生たちは一様に緊張した面持ちで、自分たちの足元を見つめている。誰も蘇晴の顔を見ようとはしなかった。

蘇晴はゆっくりと顔を上げた。目には涙が浮かんでいたが、それを必死にこらえていた。彼女は静かにアリを見つめた。

「教官、お願いです。もう一度だけチャンスを…」

「断る」

アリは言葉を遮った。

「だが、お前にはまだ希望があると言ったはずだ。一ヶ月後、戻ってこい。その時にまた私を納得させてみせろ。それができなければ、お前はこの島の底辺で一生を終えることになる」

そう言い残すと、アリは踵を返して訓練場を去っていった。その後ろ姿は、まるで一切の情を排した機械のように冷たかった。

残された蘇晴は、その場に立ち尽くした。周りの訓練生たちも、それぞれの持ち場に戻っていく。誰一人として彼女に声をかける者はいなかった。

数分後、二人の屈強な男が現れた。彼らは言葉もなく蘇晴の両腕を掴み、引きずるようにして連れ去った。蘇晴は抵抗しなかった。抵抗しても無駄だと分かっていたからだ。

連れて行かれたのは、島の一角にある陰気な建物だった。外観は古びているが、内部は意外にも清潔に保たれている。廊下には幾つもの扉が並び、その一つ一つからは様々な音が漏れ聞こえてくる。

男たちは蘇晴を小さな部屋に押し込んだ。そこには簡素なベッドと机、そして洗面台があるだけだった。

「ここで待っていろ。後で説明がある」

そう言い残すと、男たちはドアを閉め、鍵をかけた。ガチャリという金属音が、蘇晴の心に重く響く。

蘇晴はベッドの端に座り、膝を抱えた。涙が止まらず、次々と頬を伝う。自分は何のためにここまで耐えてきたのか。両親の仇を討つために、生き残るために、すべてを犠牲にして訓練に打ち込んできたのに。

「父様…母様…ごめんなさい」

小さな声で呟いた時、ドアがノックされた。

「蘇晴さん、お時間です」

老陳の声だった。蘇晴は慌てて涙を拭いた。彼にこんな姿を見せたくない。彼はいつだって、自分に希望を与えてくれる存在だった。

老陳はゆっくりとドアを開け、中に入ってきた。彼の手には小さな包みが握られている。

「蘇晴さん…」

老陳の目にも涙が浮かんでいた。彼は深く息を吸い、静かに言葉を紡いだ。

「私には力不足で、本当に申し訳ございません。システムのルールは変えられない。しかし、どうか諦めないでください。一ヶ月後、必ず戻ってくると約束してください」

蘇晴は無言で頷いた。老陳は包みを差し出した。

「これは私からの餞別です。中には、あなたの両親が遺したものの一部と、この島から脱出するための地図が入っています。ただし、これは最終手段です。可能なら、正式に卒業して島を出る道を選んでください」

蘇晴は震える手で包みを受け取った。重みが手のひらに伝わる。両親の遺品。それだけで、もう胸がいっぱいになった。

「老陳…ありがとう」

「いいえ、私はただ、ご主人様の遺志を守っているだけです。蘇晴さん、どうかお元気で」

老陳は深々と頭を下げると、早足で部屋を出ていった。彼の背中は、どこか寂しげに見えた。

それから数時間後、再びドアが開かれた。今度は見知らぬ中年の女性が立っていた。彼女は品のある着物を身にまとい、目は冷たく澄んでいた。

「蘇晴さんですね。私は群芳閣の管理者、彩華と申します。ようこそ、いらっしゃいました」

彩華は微笑んだが、その笑顔は刃のように鋭かった。

「ここでの規則を説明します。あなたはこれから一ヶ月間、お客様のご要望に応じて、あらゆる奉仕を提供していただきます。拒否は許されません。もし拒否した場合、罰則が科されます。分かりましたか?」

蘇晴は強く唇を噛みしめ、ゆっくりと頷いた。心の中で誓った。必ず生き抜く。そして、ここを出て行く。あの教官アリを見返してやる。そして、いつか必ず——両親の仇を討つ。

彩華は満足げに頷くと、蘇晴の手首に金属製のバングルをはめた。それは監視と従順を強制する装置だった。

「さあ、始めましょうか。あなたの新しい生活を」

その言葉と共に、蘇晴の運命は新たな局面を迎えた。彼女は自らに言い聞かせる。これは終わりじゃない。始まりなんだと。

窓の外には、奴隷島の荒涼とした風景が広がっていた。遠くで波の音が聞こえる。その音は、まるで自由への呼び声のように響いていた。

クラブの壁娼婦

群芳閣の地下は、薄暗いランプの灯りがぼんやりと揺れるだけの、湿った空気が立ちこめる場所だった。壁には無数の穴が並び、それぞれに女の下半身が埋め込まれている。彼女たちの上半身は壁の向こう側に固定され、顔も見えない。ただ腰から下だけがこちら側に晒され、客の欲求を満たすための道具として提供されるのだ。

蘇晴はそのうちの一つの穴に押し込まれた。腕は背後で縛られ、首も固定され、足は無理やり開かれた状態で金具に括りつけられる。壁の冷たい感触が全身に張り付き、彼女の細い体は微動だにできない。目の前には薄い布地が垂らされ、かろうじて向こう側の気配を感じ取れるだけだ。声を出そうとすれば、口には革製のボールを咥えさせられ、言葉にならないうめき声しか漏れない。

「新人か。なかなかいい形してるじゃないか。」

最初の客は無精ひげを生やした中年の男だった。彼は蘇晴の尻をひと撫ですると、何の前触れもなく前後から同時に侵入してきた。肛門と膣にそれぞれ別の感触が押し込まれ、蘇晴は全身を激しく硬直させる。痛みと圧迫感が一瞬で彼女の意識を塗りつぶした。しかし、男はその反応に構うことなく、規則的な律動を始める。両方の穴が同時に擦られ、彼女の内壁は無理やり拡張されていく。

「おっと、こいつは締まりがいいな。新人のくせに、もう慣れてるみたいだ。」

男の言葉に、蘇晴は歯を食いしばった。慣れるわけがない。この場所に連れてこられてからまだ三日も経っていない。しかし、彼女に拒否権はない。次の客が待っているのだ。

二番目の客は若い男で、粗暴な手つきで蘇晴の腰を掴むと、前の客の体液が残るそこに自分のものを押し込んだ。彼は一方的に腰を打ちつけながら、壁に手を突いて体勢を変えた。蘇晴の膣は前の客の行為でまだ痛みが引かないのに、さらに激しい抽送が加えられる。

「俺は長くやるぜ。夜までかかるかもしれないな。」

男はそう言って笑ったが、蘇晴の耳にはその声が遠くでこだまするようにしか聞こえなかった。彼女の思考はぼんやりと濁り、ただ与えられる刺激に耐えるだけの存在に成り下がっていく。肛門は別の客が待っているように、絶えず誰かの手指で撫でられ、あるいは無理やり広げられる。彼女の体はもはや自分のものではなく、ただ客たちの欲望を処理する機械と化していた。

時間の感覚はすぐに失われた。昼と夜の区別もつかない地下の空間で、蘇晴は何十人もの客を相手にしただろう。一人が終わるとすぐに次が来る。彼女の膣も肛門も腫れ上がり、内壁は擦り切れて血が混じるようになった。しかし客は構わない。むしろ血の匂いに興奮する者さえいる。

「こいつ、まだ生きてるか? 動きが鈍くなってきたぞ。」

誰かが彼女の尻を叩いた。痛みに蘇晴の体が跳ねると、男たちは笑った。

「大丈夫だ。壁娼婦は死ぬまで働くもんだ。」

その言葉に、蘇晴は暗い絶望を感じた。死ぬまで。それがどれほど先のことか、想像もできなかった。しかし、彼女の心は少しずつ麻痺していく。痛みに慣れるのではなく、痛みを感じる神経そのものが疲弊し、感覚を失い始めていた。

ある時、老陳の声が聞こえたような気がした。しかし、それは錯覚だったかもしれない。彼は確かに蘇晴を探していたが、群芳閣の地下は外部の者には近づくことさえ許されない。蘇晴はただ、自分の置かれた運命を受け入れるしかなかった。

日が変わるころ、ようやく客の波が途絶えた。蘇晴はそのまま意識を失った。壁から引き出された彼女の体は、青黒いあざと傷で覆われ、足の間は腫れ上がってまともに歩くこともできなかった。使用人たちは彼女を水でざっと洗い流すと、別の小部屋に放り込む。

「明日も早いぞ。しっかり休め。」

そう言い残して、使用人たちは去っていった。蘇晴は冷たい床の上で丸まり、震える手で自分の腹を抱いた。彼女の目から涙がこぼれ落ちたが、それは彼女自身の意思ではなかった。体が勝手に泣いているだけだった。

「私は…生き延びる…」

彼女は唇を噛みしめた。その声はかすかで、誰にも届かない。しかし、彼女の心にはまだ小さな炎が灯っていた。奴隷島の訓練で教えられたこと。それは、どんな状況でも自らの意志を手放すなということだった。たとえ体が壊れようとも、心だけは奪わせない。

その夜、蘇晴は一睡もできなかった。痛みと吐き気に襲われ、何度も床に吐いた。しかし、朝が来ればまた壁に戻される。彼女は自分の運命を受け入れることを拒みながらも、その残酷な循環から逃れる術を持たなかった。