チェン・フォンは薄暗いギャングの拠点、コンクリート打ちっ放しの壁に囲まれた一室で、無造作にソファに腰を下ろしていた。机の向こう側には、組織の幹部である太った男が煙草を燻らせながら、任務書を手渡す。
「今週中に三人、それなりの女を連れてこい。見た目が重要だ。質が悪けりゃやり直しだぞ。」
チェン・フォンは無言で書類を受け取り、ざっと目を通す。要件はいつも通りだった。年齢は二十代前半、容姿端麗で、身寄りの薄い者。特に処女ならなお良い、と太った男が付け加えた。彼は気のない返事をしながら、内部ポケットに書類をしまい込んだ。こんな仕事は何度もやってきた。手順は熟知している。
夜の帳が下りる頃、彼は拠点を出て、繁華街のネオンがきらめくナイトクラブへと足を向けた。入り口で屈強なガードマンが彼を見咎めたが、顔パスで通る。クラブ内部は重低音が響き渡り、色とりどりの照明が踊る。酔客たちが叫び合い、若い女たちがヒールを鳴らして歩き回る。チェン・フォンはバーカウンターに陣取り、スコッチを一口含みながら、獲物を品定めするように視線を巡らせた。
数十分後、彼の目がある女に留まった。カウンターの端で一人、スマートフォンをいじっている。黒いミニドレスにストレートの長い黒髪。顔立ちは整っており、化粧も濃すぎない。周囲に話し相手はいない。チェン・フォンはグラスを置き、自然な足取りで彼女の隣に座った。
女は顔を上げ、警戒した表情を見せたが、チェン・フォンが笑顔を向けると、少しだけその緊張が緩む。彼は軽く会話を交わし、女が大学生で今夜は友達とはぐれたこと、一人で帰るのが怖いことなどを聞き出した。やがて彼はバーテンダーに目配せし、女のドリンクに気づかれずに睡眠薬を仕込ませた。女がそれを飲み干すのをじっくり見届け、三十分も経たないうちに彼女のまぶたが重くなり始めた。
「具合が悪そうだな。送ってやるよ。」
チェン・フォンは優しく声をかけ、彼女の肩を支えながらクラブを後にする。女はもはや抵抗できず、ぐったりと彼に寄りかかっていた。外の駐車場に待たせた黒塗りのセダンまで引きずるように連れて行き、後部座席に押し込む。エンジンを始動させ、拠点とは別の場所、ギャングが所有する地下の調教部屋へと車を走らせた。
地下へ通じる鉄の扉を開けると、かび臭い空気が漂ってくる。コンクリートの壁、天井から吊るされた裸電球。部屋の中央には簡素なベッドと、壁に固定された鎖や革の拘束具が並んでいる。チェン・フォンは女をベッドに寝かせると、手際良く手首と足首を革ベルトで固定した。女はまだ意識がはっきりせず、うわごとのように何かを呟いている。
彼は冷たい水をコップに汲み、女の顔にかけた。彼女がびくっと震え、薄く目を開ける。恐怖で焦点の合わない瞳が、自分の置かれた状況をようやく認識し始める。
「ここ……どこ……?」
女のかすれた声に、チェン・フォンは無表情で答える。
「新しい家だ。お前はここで、俺に従うことを覚える。」
彼は壁から短い鞭を取り外し、掌で軽く打ち鳴らした。パシッという乾いた音が狭い部屋に響く。女の体が強張り、涙が頬を伝い始めた。しかしチェン・フォンはそれに構わず、初歩の調教を開始した。声を出せ、姿勢を正せ、目を合わせろ——一つ一つの命令に従わなければ、痛みが待っている。彼の手つきは冷徹そのもので、まるで機械のように正確だった。
時折、彼の脳裏にある女の顔がよぎる。敵対ギャングの女ボス、林薇。彼女の強気な眼差し。倒すべき相手でありながら、どこか心を掴んで離さない存在。しかし今はその考えを振り払い、目前の作業に集中した。
数時間後、女はすっかり怯えきり、チェン・フォンの命令に従順に従うようになっていた。彼は満足げに頷きながら、明日にはもう一人獲ってくるつもりで、部屋の明かりを消した。