清衍静は深い森の中を必死に駆けていた。その素雅な長裙は既に破れ、血に染まっている。彼女の美しい顔には苦痛の色が浮かび、唇の端からは血の滴が垂れていた。背後からは激しい気勢と怒号が迫ってくる。彼女は振り返ることなく、ただ前に進み続けた。
「逃げられると思うか?清衍静、今日こそお前の命を奪う!」
後方から響くのは天邪神の配下、魔刑天の冷ややかな嘲笑だった。その黒い気は空を覆い、周囲の空間を歪めていた。
清衍静は歯を食いしばり、体内の霊力を極限まで回転させた。しかし、先の激闘で彼女は既に重傷を負い、今は強がっているだけだ。彼女の心は絶望に満ちていた。このままでは捕らえられるのは時間の問題だと。
その時、前方の空間が突然歪み、一筋の微かな光が彼女の目の前に現れた。光が収まると、一人の若者が悠然と立っていた。身長は八尺、黒い長袍をまとい、その顔には微かな笑みを浮かべている——姚雨だった。
「あなたは…」
清衍静は立ち止まり、警戒しながら姚雨を見つめた。眼前のこの男は見知らぬ顔だったが、その深淵のような気配は彼女を震え上がらせた。それは彼女がこれまで出会ったどの強者をも凌駕していた。
「清衍静さん、お怪我のようだね」
姚雨は軽く手を上げ、一筋の金色の光が清衍静の体を包み込んだ。その瞬間、彼女は傷口が急速に癒え、体内の霊力さえも回復し始めるのを感じた。
「あなた…私を助けてくれるの?」
清衍静の目には感謝と疑問とが入り混じっていた。
「私は姚雨、諸天万界を旅する者だ。君が危難に遭っているのを見て、自然と手を貸したくなる」
姚雨は穏やかな声で言った。
「ふん、どこの小僧だ、我が魔刑天の邪魔をするとは!」
魔刑天とその配下たちは既に追いついてきた。黒い気が彼らを包み、その目には凶暴な光が宿っている。
姚雨は見向きもせず、ただ軽く手を振った。すると一筋の剣気が虚空を裂き、魔刑天たちを一瞬で粉々に吹き飛ばした。その強さに清衍静は呆然と立ち尽くした。夢道成尊の境地に達した彼女でも、この一撃の威力を完全に受け止めるのは難しいだろう。
「危険は去った」
姚雨は振り返り、優しく清衍静を見つめた。
清衍静は深く息を吸い込み、長裙の裾を正すと、姚雨に深々と頭を下げた。
「姚雨様、あなたの命の恩人です。清衍静、深く感謝いたします」
「お礼は結構だ。ただし…」
姚雨の目が突然深く変わった。
「私はただ助けるためにここに来たわけではない。君と取引をしたいのだ」
「取引?」
清衍静は微かに眉をひそめた。彼女は長年高位に立ち、数多くの取引を見てきた。姚雨の意図を直感的に察したのだ。
「君の命を救った。その代わりに、君の体を私に差し出せ——今夜一晩だけでいい」
姚雨の声は穏やかだったが、言葉の端々に抗いがたい威厳が漂っていた。
清衍静の顔色は青ざめ、唇を噛んだ。彼女は牧塵という弟子を持ち、自らの身体を大切にしてきた。しかし、目の前のこの男は深淵のような実力者で、しかも命の恩人でもある。拒否すれば彼が怒りを買うかもしれない。しかし…彼女は何しろ大主宰の世界の頂点に立つ強者、決断力を備えている。
「…分かった」
長い沈黙の後、清衍静は目を閉じて頭を下げた。彼女の声は低く、震えを含んでいた。
「ただ、姚雨様が約束を守られることを願います。今夜限りと」
「無論だ」
姚雨は微笑み、手を伸ばして清衍静の細い腰を抱き寄せた。彼女の体は微かに震えていたが、抵抗しなかった。
姚雨は手を一振りし、一つの光が二人を包み込んだ。瞬時にして、彼らは大主宰の世界の片隅にある静かな山小屋に移っていた。部屋の中は明かりがほのかに灯り、薄い紗の帳が暖かな寝台を囲んでいる。
「自分で脱ぐのか、それとも俺に脱がせるのか?」
姚雨は清衍静を見下ろし、その目には欲望の火が燃えていた。
清衍静は顔を真っ赤にし、心臓は激しく鼓動していた。彼女はゆっくりと手を伸ばし、腰の帯を解いた。素雅な長裙が一瞬にして彼女の肩から滑り落ち、雪のように白い肌と優美な曲線が露わになった。彼女の身には白い薄衣だけが残り、透き通るような肌がその下に隠れていた。
「素敵だ」
姚雨は低く賞賛し、一歩前に進んで清衍静を抱きしめた。彼の手が彼女の背中を軽く撫でると、薄衣はあっけなくはだけ落ちた。二人の間にはもう一枚の布も残っていなかった。
清衍静は羞恥と屈辱に全身を震わせ、目には涙が溢れていた。しかし、姚雨の温もりと気配が、抵抗しがたい快感を彼女に与えていた。彼女は自分がこのまま堕落してしまうのを感じていた。
姚雨は彼女を抱き上げ、寝台に優しく横たえた。彼の体が覆いかぶさり、二つの体は密着した。
「姚雨様…約束は守ってください…」
清衍静の声は泣き声のように掠れていた。
「もちろん」
姚雨はそう言うと、その巨大な分身を彼女の体内に一気に差し入れた。
「あっ!…」
清衍静は鋭い悲鳴を上げ、両手で姚雨の背中を掴んだ。あまりの圧迫感に彼女は一瞬息が止まりそうになった。姚雨の分身は信じられないほど太く、彼女の最も奥深くまで突き上げていた。
「落ち着け」
姚雨は優しい声をかけ、動きを止めて清衍静が慣れるのを待った。彼の手は彼女の柔らかな胸を優しく撫で、同時に微量の霊力を彼女の体内に送り込んだ。それにより、彼女の痛みは徐々に快感へと変わっていった。
「うん…姚雨…」
清衍静の声が震えた。彼女の意識は快楽の波に飲み込まれ始めていた。
姚雨は体を動かし始め、最初はゆっくりと、次第に速く強くなっていった。
「あっ…ああっ…」
清衍静の喘ぎ声は次第に大きくなり、彼女の体は姚雨の律動に合わせて震えていた。彼女の理性は快楽の嵐にかき消され、残っているのは本能的な反応だけだった。
姚雨はあらゆる体位を試した。清衍静を仰向けに、うつ伏せに、横向きに、立たせて——彼女の美しい体はあらゆる姿勢で姚雨の欲望を満たした。清衍静は自分が姚雨の掌の上の玩具のように弄ばれているのを感じたが、なぜかその服従に快感を覚えていた。
「姚雨様…もう無理です…」
数時間の激しい交わりの後、清衍静の声は掠れてほとんど聞き取れなかった。彼女の体は快感の絶頂に達し、姚雨に快楽を求めて懇願していた。
「もう少しだ」
姚雨の声は低く、彼の分身は最後に激しく突き上げ、清衍静の体内に熱い液を放った。
「ううっ…!」
清衍静は全身を震わせ、意識を失った。
翌朝、清衍静は目を覚ますと、自分が柔らかい寝台に横たわっていることに気づいた。体のあちこちは痛み、昨夜の狂乱を思い出させる。彼女はゆっくりと体を起こし、隣に誰もいないのを見て、複雑な思いが胸に去来した。
「昨夜のことは、夢のようなものだった…」
清衍静は自分に言い聞かせるように呟いた。しかし、体に残る姚雨の痕跡が、あれが現実だったことを思い知らせる。
彼女は衣服を整え、山小屋を出た。外の空気は爽やかで、まるで昨夜のすべてが洗い流されたかのようだった。
しかし、それからの毎晩、清衍静は夢の中で姚雨が現れるのを感じた。
夢の中で、姚雨はやはりあの黒い長袍をまとい、微笑みながら彼女の前に立っていた。彼は手を伸ばし、清衍静の頬を撫でると、彼女は全身が熱くなり、昨夜のことを思い出した。
「姚雨…」
清衍静は夢の中で姚雨の名を呼んだ。その声には欲望と期待が混じっていた。
「また俺のことを考えていたのか?」
姚雨の声には悪戯っぽい笑みが混じっていた。
「認めない…」
清衍静は否定しようとしたが、自分の体が正直に反応しているのが分かった。彼女は姚雨の胸に飛び込み、彼の唇を求めた。
夢の中の姚雨は相変わらず彼女を翻弄した。彼は清衍静をあらゆる姿勢で抱き、彼女に快感と屈辱を与えた。清衍静は夢の中で何度も絶頂に達し、そのたびに姚雨の名を叫んだ。
目覚めるたびに、清衍静の身体は汗で濡れ、心臓は激しく鼓動していた。彼女は自分の変化に気づいていた——もはや姚雨のことが忘れられなくなっていた。あの男はまるで呪いのように、彼女の魂の奥深くに根を下ろしていた。
「牧塵…ごめんなさい…」
清衍静は目を閉じ、心の中で謝罪した。しかし、その謝罪には責任意識よりもむしろ、姚雨への期待が込められていた。
彼女は姚雨の存在にすでに慣れてしまっていた。毎晩彼が夢に現れ、自分を支配し、征服する——その快感は彼女を病みつきにしていた。
「もう戻れない…」
清衍静は自分に言い聞かせるように呟いた。彼女の目には決然とした光が宿っていた。
牧塵という弟子は重要だが、姚雨をもっと重要に感じるようになっていた。少なくとも、姚雨が与えてくれる快感と安全は、牧塵が決して与えられないものだった。
それから、清衍静はもう抵抗しなかった。彼女は毎晩、姚雨が夢に現れるのを待ち、そして姚雨のすべてを受け入れた。彼女の体は姚雨のものとなり、魂も姚雨に征服されていた。
これこそが——姚雨の望んだ結果だった。