嚴喆珂の留学生活—主人の任務編

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# 第10章 前夜の任務を終え、アパートに戻った嚴喆珂は、鏡に映る自分の姿を見つめていた。首元には赤い痕がいくつも残り、太ももには乾いた体液の跡が筋となっている。彼女はゆっくりと服を脱ぎ、シャワーを浴びた。温かい水流が体を伝う中、彼女の思考は混迷していた。主人に褒められた喜びと、自分がどこまで堕ちてしまったのかという恐
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第10章

# 第10章

前夜の任務を終え、アパートに戻った嚴喆珂は、鏡に映る自分の姿を見つめていた。首元には赤い痕がいくつも残り、太ももには乾いた体液の跡が筋となっている。彼女はゆっくりと服を脱ぎ、シャワーを浴びた。温かい水流が体を伝う中、彼女の思考は混迷していた。主人に褒められた喜びと、自分がどこまで堕ちてしまったのかという恐怖が交錯する。

スマートフォンが震えた。主人からのメッセージだ。

「よくやった。だが、まだお前は完全には堕ちていない。まだ恥じらいが残っている。それを完全に取り除く必要がある。」

嚴喆珂の手が震えた。まだ足りないというのか。

「今夜、任務を出す。公園の男子トイレに行け。そこで自慰をしろ。誰かに見られたら、そのまま犯させろ。プライベート配信で送れ。午後10時から始めろ。」

彼女の心臓が激しく打ち始めた。外のトイレで、見知らぬ男たちに……。だが、拒否することはできない。前回の動画が流出することを思えば、従うしかないのだ。

「わかりました、主人。」

そう返信した自分の指を、彼女は恨めしく思った。

夜が更ける。午後9時半、嚴喆珂は薄手のコートを羽織り、アパートを出た。近くの公園までは歩いて10分足らずだ。夜風が肌寒く、彼女はコートの襟を合わせた。公園に入ると、街灯の明かりがまばらにしか届かない。奥の方に、コンクリート造りの小さな建物が見える。男子トイレだ。

彼女は周囲を見渡し、誰もいないことを確認してから、トイレの中に入った。蛍光灯が一本、青白い光を放っている。床は湿っていて、アンモニア臭が鼻をつく。三つの個室があり、全部空いている。彼女は一番奥の個室に入り、鍵をかけた。

スマートフォンを取り出し、プライベート配信のアプリを起動する。主人から送られたアドレスに接続すると、すぐに映像が送信され始めた。画面には主人からの文字が流れる。

「始めろ。服を脱げ。」

嚴喆珂は従った。コートを脱ぎ、セーターを脱ぎ、ジーンズを脱ぐ。下着も全て脱ぎ捨て、裸になった。便座に腰掛ける。コンクリートの冷たさが、素肌に直接伝わってくる。

彼女は目を閉じ、深呼吸をした。そして、右手を自分の股間に伸ばした。指が秘部に触れる。まだ濡れていない。彼女は無理やりに、そこを撫で始めた。思考を空っぽにして、ただ機械的に動かす。

数分が経過した。少しずつ、体が反応し始める。彼女の呼吸が荒くなる。だが、まだ誰も来ない。個室の中は静寂に包まれている。彼女は唇を噛みしめ、指の動きを速めた。

その時、トイレの入口に足音が響いた。男性の足音だ。嚴喆珂の指が止まる。心臓が激しく打ち始める。足音は近づいてきて、すぐ隣の個室に入った。用を足す音が聞こえる。

だが、その男は用を足し終えても、その場を去らなかった。代わりに、壁越しに何かを感じ取ったように、動きを止めた。そして、個室の下の隙間から、光が差し込んでいることに気づいたのだろう。スマートフォンの画面の明かりだ。

しばらくの沈黙の後、男が音を立てずに個室の外に出た。そして、嚴喆珂のいる個室のドアを、そっと揺すった。鍵がかかっている。

「誰かいるのか?」

男の声がした。嚴喆珂は答えられない。彼女は震えながら、スマートフォンに視線を落とした。主人からの文字が表示されている。

「ドアを開けろ。」

彼女は従った。指が震えながら、鍵を外す。ドアがゆっくりと開かれた。そこには、作業着を着た中年の男が立っていた。彼は、個室の中で裸で座っている若い女の姿を見て、一瞬驚いた表情を浮かべた。だが、すぐにその表情は欲望に変わる。

「何してんだ、お前?」

男はにやりと笑い、ズボンのファスナーを下ろした。すでに硬くなった肉棒が露出する。

「口を開けろ。」

嚴喆珂は、命令に逆らえなかった。彼女はゆっくりと口を開け、男の肉棒を咥え込んだ。男は満足げに息を漏らし、彼女の頭を押さえつけて、激しく腰を動かし始めた。

唾液が音を立て、個室内に響く。男は彼女の口を完全に支配し、喉の奥まで肉棒を突き入れた。彼女は吐き気をこらえ、必死に耐える。

「お前、誰かの女か?それとも、ただの淫乱女か?」

男は嗤いながら言った。嚴喆珂は答えられない。ただ、口の中の肉棒を処理し続けるしかない。

数分後、男は彼女の顔に精液を吐き出した。白い液体が彼女の頬や額に飛び散る。

「じゃあな。また来るぜ。」

男はそう言い残し、トイレを後にした。嚴喆珂はその場に崩れ落ち、震えながら精液を拭った。

だが、それで終わりではなかった。すぐに別の男がトイレに入ってきた。先ほどの音を聞いたのか、彼は個室のドアが開いていることに気づき、中を覗き込んだ。そして、裸で精液にまみれた女を見て、同じように欲望の目を向けた。

「おいおい、何てこった。こんな場所で何してるんだ?」

男は言いながら、すでにズボンを下ろしていた。彼は嚴喆珂を便座から引きずり下ろし、うつ伏せにすると、後ろから無理やり挿入した。彼女の悲鳴が漏れるが、誰も助けには来ない。

時間が経つにつれ、次々と男たちがトイレを訪れた。深夜の公園は、酔っ払いやホームレス、あるいは偶然通りかかった男たちの溜まり場と化していた。そして、個室の中で裸の女が待っているという噂は、瞬く間に広まった。

「聞いたか?男子トイレに、ヤリマン女がいるらしいぞ。」

「マジか?行ってみようぜ。」

そうして、男たちは次々と集まってきた。嚴喆珂は、最早抗う力を失っていた。彼女はただ、来る男たちを受け入れ続けるしかない。口で処理し、膣で受け入れ、時には肛門も使わせられた。

午前0時を過ぎた頃には、彼女は数え切れないほどの男たちに犯されていた。精液が体のあちこちから滴り落ち、床は濡れて滑るようになっている。彼女の意識は朦朧とし、何が現実で何が夢なのか、区別がつかなくなっていた。

「まだだ。まだ終わらせない。」

主人の文字が、スマートフォンの画面に浮かぶ。彼女はその文字を、涙で濡れた目で見つめた。まだ続くのか。だが、彼女に拒否の選択肢はない。

午前2時。まだ新しい男が来る。彼は若い男で、友達と遊びに行く途中だったらしい。彼は、個室の中でぐったりと座っている嚴喆珂を見て、最初は驚いたが、すぐにスマートフォンを取り出した。

「写真撮ってもいいか?」

彼は無神経に聞いた。嚴喆珂は無言でうつむいた。男は構わずに数枚写真を撮り、それから彼女を押し倒した。激しいピストン運動が始まる。彼女の体はもう声を出す力もなく、ただ揺れるままに任せている。

男が果てた後、また次の男が来る。彼女はもう誰が誰だかわからなかった。ただ、体が痛くて、冷たくて、そして虚しい。

午前4時。最後の男が果て、トイレに静寂が戻った。スマートフォンの画面に、主人からのメッセージが表示される。

「終わりだ。アパートに戻れ。今日の配信は高評価だった。よく頑張った。」

嚴喆珂は、震える手でスマートフォンを掴んだ。そして、精液にまみれた自分の服を拾い上げ、着ることもできずに抱えて、アパートへとよろめきながら戻った。

シャワーを浴びても、体の痛みは消えない。彼女はベッドに倒れ込み、そのまま意識を失った。

それからの二日間、主人から任務は出されなかった。嚴喆珂は、アパートにこもり、ただじっとしていた。体の傷は癒えていったが、心の傷はより深く刻まれていた。彼女は、自分がもう元の自分には戻れないことを、ひしひしと感じていた。

主人は、彼女が完全に堕ちるのを待っている。その時が来るのを、じっと待っているのだ。嚴喆珂は、窓の外を見つめながら、自分の未来がどうなるのかを考えた。だが、答えは出ない。ただ、主人の命令に従い続けるしかないのだ。

そして、彼女は徐々に、その事実を受け入れ始めていた。最初は恐怖と嫌悪でいっぱいだったが、今は奇妙な安堵感さえ感じる。主人が全てを決めてくれる。自分は従えばいい。そうすることで、苦しみから解放されるのだ。

彼女は、自分がもう主人の雌犬になってしまったことを、ようやく理解した。かつての誇り高き女武者は、もうそこにはいない。ただ、欲望のままに弄ばれる、一人の女がいるだけだ。

二日目の夜、彼女は主人にメッセージを送った。

「主人、私はどうすればいいのですか?まだ任務はないのですか?」

すぐに返信が来た。

「まだ準備ができていない。お前はまだ完全には堕ちていない。もっと時間が必要だ。待て。」

嚴喆珂は、そのメッセージを見つめながら、唇を噛みしめた。まだ足りないと言うのか。自分はどこまで堕ちれば、主人の満足を得られるのか。

彼女は、窓の外の夜景を見つめながら、考えた。楼成は、今頃何をしているだろうか。遠く離れた故郷で、彼は妻の貞操を信じている。だが、実際には、彼の妻は見知らぬ男たちに輪姦され、その様子を生配信されている。

嚴喆珂の頬を、涙が伝った。だが、その涙は、すぐに乾いた。もう泣くことさえ、無駄に思えた。

「楼成、ごめんね。私は、もう戻れない。」

彼女は、そう呟いた。そして、主人からの次の命令を待つことを決意した。それが、今の彼女にできる唯一のことだった。

二日間の沈黙は、彼女にとっては長いようで短かった。体の痛みは消えても、心の傷は癒えない。だが、彼女はその傷を、自分の罪の証として受け入れることにした。そうすることで、少しだけ楽になれたのだ。

三日目の朝、主人からのメッセージが届いた。

「今夜、また任務を出す。準備しておけ。」

嚴喆珂は、そのメッセージを見て、なぜか安堵した。自分はまだ必要とされている。そのことが、彼女にとって唯一の救いだった。

彼女は、鏡の前に立った。そこには、自分でも見知らぬ女が映っている。目は虚ろで、頬は痩せこけ、唇は乾いている。かつての清楚で生き生きとした嚴喆珂は、もうどこにもいない。

「これでいいんだ。」

彼女は、自分に言い聞かせるように呟いた。そして、主人の命令を待った。

夜が来る。嚴喆珂は、新しい任務に向けて準備を始めた。今夜も、また自分は堕ちていくのだろう。だが、今はもうそれを恐れていなかった。むしろ、待ち遠しくさえ感じている。

彼女は、自分のスマートフォンを手に取り、主人にメッセージを送った。

「主人、私は準備ができています。今夜の任務を、お教えください。」

すぐに返信が来た。その内容を見て、彼女の口元に、かすかな笑みが浮かんだ。それは、かつての彼女が知る、清楚な笑みではなかった。どこか歪んだ、諦念に満ちた笑みだった。

「いいだろう。今夜の任務は、こうだ……」

主人の指示を読み終えた嚴喆珂は、深く息を吸い込んだ。そして、その指示に従うことを、心に決めた。

彼女は、もう完全に主人のものになっていた。かつての自分は、もう二度と戻ってこない。それを受け入れた時、彼女の心は、奇妙な平穏に包まれた。

「楼成、さようなら。」

彼女は、遠く離れた夫に向けて、静かに別れを告げた。そして、新たな自分として生きていくことを、決意した。

主人の雌犬として、ただ忠実に従い、欲望のままに弄ばれる。それが、今の彼女の生きる道だった。

夜は更けていき、新しい任務の時間が迫っていた。嚴喆珂は、自分の運命を受け入れ、静かに部屋を後にした。その背中は、かつての誇り高き女武者の面影を、完全に失っていた。

第11章

# 第11章

週末の朝、目覚まし時計が鳴る前に、嚴喆珂はすでに目を覚ましていた。ベッドの上で大きく伸びをすると、カーテンの隙間から差し込む朝日が部屋を柔らかく照らしている。今日は何も予定がないはずだった。楼成とのビデオ通話も夜に予定しているだけだ。

スマートフォンが振動した。通知画面には見慣れた匿名アカウントからのメッセージ。

「おはよう、私の愛しい雌犬。今日も新しい任務だ。楽しみにしているか?」

嚴喆珂の指がわずかに震えた。三ヶ月前、あの恐ろしい夜から始まった日々。薬で意識を失っている間に撮影された動画。そして、それを盾にしたマークの支配。最初は抵抗した。警察に通報しようとも考えた。しかし、マークは「もし通報すれば、その動画を楼成とあなたの家族、そして大学中の人間に見せる」と脅したのだ。

それ以来、嚴喆珂は二重の人生を生きている。昼は真面目な留学生、夜はマークの命令に従う雌犬。

「お願いです、もうやめてください。留学の単位が危うくなっています」と打っては消し、打っては消した。最後にはただ一言、「はい、主人」とだけ送信した。

すぐに返信が来た。「いい子だ。今日の任務は特別だ。玄関の前に荷物を置いてある。それを着けてから、次の指示を待て」

嚴喆珂はパジャマのまま部屋を出た。ワンルームのアパートの玄関を開けると、見慣れない段ボール箱が置いてあった。中身を取り出すと、二つの金属製の装置が入っていた。一つは鍵付きの鎖、もう一つは楕円形のプラグのようなもの。付属の説明書には「遠隔操作アナルロック」と書かれていた。

「これを…使えというの?」

スマートフォンが再び振動した。

「説明書は読んだか? 今日は公園に行く。JK制服を着て、下着は着けるな。公園で適当なフェンスを見つけ、まずプラグを肛門に挿入し、それから鎖をフェンスに固定し、ロックをかけろ。準備ができたら私に知らせろ。その後、リモコンでプラグを膨らませる。もし誰かに見つかれば、その人間に犯されるがいい。すべてプライベート配信で見ている」

嚴喆珂は唇を噛みしめた。涙がこぼれそうになるのを必死に堪える。しかし、抵抗する選択肢はなかった。動画が公開されれば、楼成に顔向けできない。両親にも、友人たちにも。

「わかりました、主人」

制服に着替える手が震えた。日本の女子高生を模したJK制服。濃紺のブレザーに白いブラウス、チェックのスカート。下着は着けず、スカートの下は何もない。鏡の前に立つと、清楚な外見と、その下の淫靡な現実とのギャップに吐き気がした。

「行ってきます」

小さな声で言い、アパートを出た。バッグの中にはあのアナルロック装置が入っている。公園までは徒歩十五分。途中、すれ違う人々の視線が気になった。まるで誰もが自分の秘密を見抜いているかのように。

選んだのは大学から少し離れた小さな公園だった。平日の昼間ということもあり、子供連れの母親が数人いるだけだ。嚴喆珂は人気のない東側のエリアへと足を向けた。錆びたフェンスが続く一角には、誰もいない。

ベンチに座り、周囲を確認する。誰の姿もない。木々の間から見える遊具も、今は使われていない。

「ここなら…」

バッグから装置を取り出す。まずプラグの部分を手に取り、消毒用のウェットティッシュで拭いた。冷たい金属が指先に触れる。スカートをまくり上げ、しゃがみ込む。肛門に潤滑剤を塗り、ゆっくりとプラグを押し込む。最初の抵抗感と異物感。奥まで挿入すると、プラグの根元が窄まり、簡単には抜け落ちないようになっていた。

次に鎖を取り出し、フェンスの支柱に巻き付ける。鎖の先端には、プラグの根元に取り付けられたリングと接続できる仕掛けがある。カチリと音がして、ロックがかかった。これで鎖は外れない。プラグが肛門に固定され、鎖がフェンスに繋がれた状態だ。

「準備できました、主人」

スマートフォンにメッセージを送信すると、すぐに返信があった。

「よくやった。では、楽しませてもらうぞ」

その瞬間、肛門内で異変が起きた。プラグが膨らみ始めたのだ。ゴム風船のように徐々に大きくなる。圧迫感が増し、腸壁を押し広げられる感覚。思わず声が出そうになったが、必死にこらえた。

「あっ…うっ…」

プラグは直径五センチ以上に膨らみ、肛門括約筋がそれをしっかりと捉えている。空気を抜かない限り、抜くことは不可能だ。

「どうだ? 気持ちいいか? これでお前はフェンスに繋がれた雌犬だ。誰かに見つかったら、その相手に跪いて、犯してほしいと懇願しろ」

「はい…主人」

嚴喆珂は立ち上がった。スカートの下、大腿の内側を伝って潤滑剤が垂れる感覚。しかし、スカートが長いため、外からは見えないはずだ。どこか物陰に隠れよう。そう思って、植え込みの陰に移動しようとした。

しかし、プラグが肛門内で存在感を放ち、歩くたびに内部が刺激される。自然と腰が揺れ、スカートの裾が揺れる。顔は火照り、頬が赤く染まっていた。

「どうしたの? お姉さん、大丈夫?」

突然、声をかけられた。十歳ほどの男の子が、自転車に乗って近づいてくる。

「だ、大丈夫よ。ちょっと体調が悪いだけで…」

そう言って、その場を離れようとしたが、プラグの圧迫感で速く歩けない。

「でも、顔が赤いよ。熱があるんじゃない?」

男の子が心配そうに近づいてくる。そのとき、スカートの裾が風で舞い上がった。一瞬、男の子の目が大きく見開かれる。

「あ…お姉さん、パンツ履いてない…それに、フェンスから鎖が…」

瞬間、男の子の表情が変わった。好奇心と困惑が混ざったような顔。

「違うの、これは…」

言い訳を考える間もなく、スマートフォンにメッセージが届いた。

「見つかったな。任務を遂行しろ。その子に跪いて、犯してほしいと頼め」

無理だ。こんな子供に。しかし、マークの命令は絶対だ。もし従わなければ、動画が公開される。

「お、お願い…私を…犯してほしいの」

声が震えた。恥辱で頭が真っ白になる。

「え? 何言ってるの? お姉さん、変だよ」

男の子が後退る。そのとき、別の足音が近づいてきた。

「どうした? 何かあったのか?」

中年の男性だった。作業服を着て、昼休みの散歩中らしい。

「このお姉さん、変なんだ。フェンスに鎖で繋がれてて、パンツも履いてなくて」

男性の目が嚴喆珂の下半身に向けられる。スカートの下、鎖がフェンスに繋がれているのが見えたのだろう。男性の表情が一変した。

「へえ…面白いことになってるな」

男性がゆっくりと近づいてくる。嚴喆珂は逃げ出したかった。しかし、鎖の長さはわずか一メートルほど。自由に動ける範囲は限られている。

「だ、誰か…助けて…」

しかし、声は小さく、誰にも届かない。

「助けて? でも、自分から鎖を付けたんだろ? こんな格好で公園に来て、フェンスに繋がれてる。これは、誰かに犯されたいってことだろ?」

男性の手が嚴喆珂のスカートの裾をまくり上げる。太ももが露わになり、フェンスから伸びる鎖と、肛門に挿入されたプラグの根元が見えた。

「おいおい…すげえな。こんな装置、見たことないぞ」

男性はスマートフォンを取り出すと、写真を撮り始めた。フラッシュが焚かれ、恥辱の瞬間が記録される。

「やめて…お願い、写真は…」

「うるさい。黙ってろ」

男性の手が嚴喆珂の尻を撫でる。そして、スカートをさらにまくり上げ、プラグが挿入された肛門を露わにした。

「こんなに膨らんでる。どうやって入れたんだ?」

「あ…それは…」

説明している余裕はなかった。男性は自分のズボンのジッパーを下ろし、硬くなったペニスを取り出す。

「いいか、動くなよ。もし他の人が来たら、お前がバカな真似をしてるって通報するからな」

「はい…わかりました」

男性が後ろから覆い被さってくる。ペニスがプラグの根元に当たる。

「これ、抜かないと入れられないな。どうやって抜くんだ?」

「空気を抜けば…でも、リモコンは主人が持っていて…」

「主人? なるほどな。誰かに操られてるのか」

男性は面白がるように笑った。

そのとき、スマートフォンが着信した。マークからだ。

「もしもし? 状況はどうだ?」

「今、見知らぬ男性に…」

「いいだろう。そのまま続けろ。そして、音声はオンにしておけ。お前の恥ずかしい声を聞かせてもらうぞ」

通話が切れる。

男性がペニスを膣口に当てる。

「入れるぞ」

「待って…プラグが…」

しかし、男性は構わずに腰を押し込んだ。プラグが肛門内で押され、異物感が倍増する。同時に、膣内にも男性のペニスが侵入する。

「あああっ!」

悲鳴と喘ぎが混ざった声が漏れる。

「いい声だな。もっと聞かせろ」

男性は激しく腰を動かし始めた。スカートはまくれ上がったまま、フェンスに繋がれた状態で犯される。その光景を、遠くから男の子が見ていた。しかし、彼は助けを呼びに行くでもなく、ただ立ち尽くしている。

「もっと…もっと声を出せ」

男性の手が嚴喆珂の胸を揉む。ブラウスの上から、形を確かめるように。

「いや…やめて…」

しかし、体は正直だった。三ヶ月の調教で、体は快楽を覚え始めている。抵抗しながらも、膣内が潤滑液で濡れていく。

「ああ…もう出すぞ」

男性が腰を何度か激しく動かし、そのまま精液を膣内に放出した。

「はあ…はあ…」

男性の息遣いが荒い。嚴喆珂はその場に崩れ落ちそうになったが、鎖がそれを許さない。

「ありがとう、お姉さん。いい思い出になったよ」

男性はズボンを直すと、平然とした顔で去っていった。

「あ…待って…鎖を…」

しかし、男性は振り返りもせずに歩いていく。殘されたのは、フェンスに繋がれたまま、スカートが乱れ、脚を精液で濡らす嚴喆珂だけだった。

「どうした? もう終わりか?」

スマートフォンからマークの声が聞こえる。

「はい…終わりました」

「ふん、一発だけか。つまらないな。だが、まだ時間はある。別の獲物を探すぞ」

「お願いです、もう帰らせてください…」

「帰る? まだ任務は終わっていない。日が暮れるまで、そのままそこにいろ。もし他の誰かに見つかれば、同じことを繰り返せ」

「そんな…」

「命令だ。従え」

通話が切れた。

嚴喆珂はその場に座り込んだ。スカートを直そうとしたが、すぐに乱れてしまう。ブラウスのボタンも数個外れ、下着を着けていない胸が露わになりかけている。

「誰か…助けて…」

しかし、誰も助けには来ない。むしろ、この状況に興味を示す人間が現れるだけだ。

三十分後、ジョギング中の若い男性が通りかかった。

「おい、大丈夫か?」

「だ、大丈夫じゃないんです…助けてください…」

嚴喆珂がそう言うと、男性は近づいてきた。そして、フェンスに繋がれた鎖と、スカートの下の異変に気づく。

「これは…まさか…」

「お願いです、この鎖を外してください…」

「どうやって外すんだ? 鍵は?」

「鍵は…主人が持っていて…それにプラグが膨らんでて抜けなくて…」

男性はしばらく考え込んだが、やがて不気味な笑みを浮かべた。

「なるほどな。つまり、お前はここで誰かに犯されるのを待ってるってわけか?」

「違います! 私は…」

「でも、自分でこんな格好してるんだろ? だったら、俺が相手になってやるよ」

男性は自分のランニングウェアを脱ぐと、嚴喆珂の背後に回った。

「やめてください! お願いです!」

しかし、男性は構わずに腰を押し付けてくる。先ほどの男性が残した精液が潤滑剤代わりになり、容易に挿入できる。

「ああっ!」

「いい声だ。もっと聞かせろ」

男性は激しくピストン運動を始めた。先ほどより速く、激しく。

「あ…ああ…そこ…だめ…」

「だめじゃない。感じてるんだろ?」

男性の手がクリトリスを触る。敏感な部分を刺激され、體が痙攣する。

「いやああ!」

絶頂を迎え、膣内が収縮する。同時に、肛門のプラグがさらに強く刺激される。

「俺も出る!」

男性が精液を膣内に放つ。二度目の射精が體內に溜まっていく。

「はあ…はあ…」

男性が體を離すと、嚴喆珂はその場に倒れ込んだ。スカートは完全にまくれ上がり、肛門のプラグと鎖、膣口から流れる精液が露わになっている。

「面白い趣味だな。また會おうぜ」

男性はランニングウェアを着直すと、走り去っていった。

時計は午後二時を指していた。まだ日は高い。日が暮れるまで、あと五時間もある。

「もう…もう嫌…」

涙が頬を伝う。しかし、スマートフォンのカメラは稼働し続け、そのすべてをマークに配信している。

「どうした? もう泣き言か? まだ二回しかやってないぞ。俺の予想では、あと五回はイケるはずだ」

「お願いです、主人…もう許してください…」

「許す? ふん、お前のその感じやすい體が許さないだろうさ。今日はたっぷりと楽しませてもらうぞ」

その言葉通り、次の獲物が現れたのはさらに三十分後だった。作業員風の中年男性が、植え込みの手入れをしている。

「おや? あんた、どうしたんだい?」

「あ…あの…ちょっと具合が悪くて…」

「具合が悪いって、その格好は?」

男性は嚴喆珂の姿をまじまじと見つめる。スカートは乱れ、ブラウスのボタンも外れ、下著が露わになりかけている。

「あんた、まさか…」

男性が近づくと、フェンスに繋がれた鎖と、肛門に挿入されたプラグが見えた。

「これは…なんてことを…」

「お願いです、助けてください…」

しかし、男性の反応は意外なものだった。

「助けるだと? こんな格好をして、公園で男を待ってるくせに?」

「違います! 私は…」

「うるさい! 俺も混ぜろ」

男性は嚴喆珂のスカートを完全にまくり上げると、自分のズボンを下ろした。

「やめて! お願い!」

しかし、男性のペニスがすでに膣口に當てられている。二度の射精で濡れた膣に、容易に挿入される。

「あああっ!」

「いい気持ちだろう? これがてめえの望みだろ?」

男性は荒々しく腰を動かし始めた。先ほどの二人よりも亂暴に、痛みを伴うほどの激しさだ。

「痛い…やめて…」

「うるさい!」

男性が手を上げ、嚴喆珂の頬を叩いた。バシッという乾いた音が響く。

「お前みたいな雌犬は、痛い目に合わせないとわからないんだよ」

さらに何度か叩かれる。頬が赤く腫れ、涙が止まらない。

「どうした? もう降參か?」

「す…すみません…許してください…」

「許せって言われて許すと思うか?」

男性の腰の動きが速くなる。そして、體を痙攣させながら精液を體內に放った。

「ふん、つまらん」

男性はズボンを直すと、何も言わずに去っていった。

その日、日が暮れるまでに、嚴喆珂は七人の男に犯された。七回の射精を體內に受け入れ、膣も肛門も精液で満たされた。スカートは精液で濡れ、ブラウスは乱れ、顔は涙と汗でぐしょぐしょになっていた。

ようやく日が沈み、公園が暗くなり始めた。人通りもなくなり、辺りは静寂に包まれる。

スマートフォンが振動した。

「今日の任務は終了だ。リモコンでプラグの空気を抜く。そしたら、鎖を外して帰れ」

数秒後、肛門内でプシュッという音がして、プラグが萎み始めた。容易に引き抜けるようになったので、嚴喆珂はゆっくりとプラグを抜き、鎖を外した。

「任務完了です、主人」

「よくやった。今日の配信はなかなかの好評だったぞ。また來週も楽しみにしている」

「…はい」

着替えもせずに、制服のままアパートへと戻る。スカートの内側、太ももを伝う精液の冷たさ。體のあちこちが痛み、歩くたびに異物感が殘る。

アパートに戻り、シャワーを浴びると、湯が傷口に染みる。精液を洗い流しながら、嚴喆珂は考えていた。

「いつまで続けるんだろう…この生活」

鏡に映る自分の姿。悲しみと絶望に満ちた目。それでも、體は快楽を覚えてしまった。マークの調教は確実に効いている。

「樓成…ごめんね…」

獨り言が部屋に響く。

ベッドに橫たわり、天井を見つめる。今夜、樓成とのビデオ通話がある。笑顔を作らなければ、何も気づかれないように振る舞わなければ。

スマートフォンのアラームが鳴る。通知には「21:00 - 夫との通話」と表示されている。

「大丈夫…大丈夫だから…」

そう自分に言い聞かせて、畫面をタップした。そこには、何も知らない樓成の笑顔があった。

だがその日、嚴喆珂の心の中に、ある決意が芽生え始めていた。この地獄から抜け出すために、何かしなければ。しかし、その方法はまだ見つからない。ただ、このままで終わるわけにはいかないという、かすかな抵抗の意志だけが、心の奧で靜かに燈り始めていた。

主人公は闇の中で、一筋の光明を探し始めていた。それが、さらなる深い闇に通じるか、それとも救済への道か。まだ誰も知らない。

第12章

第12章

新しい週が始まった。月曜の朝、嚴喆珂は目を覚ますと、ベッドの上でしばらく呆然としていた。土日、マークからは何の連絡もなかった。それは彼女にとって、束の間の安息だった。しかし、その安息はかえって彼女の心を不安にさせた。何せ、彼女はすでにマークの支配に慣らされつつあったのだ。何の連絡もないということは、次の命令がどんなに恐ろしいものか、想像するだけで怖かった。

案の定、月曜の昼過ぎ、マークから一通のメッセージが届いた。

「今夜も配信だ。今回はトイレで用を足すところを見せろ。」

嚴喆珂はそのメッセージを見た瞬間、顔が真っ青になった。前回の配信は入浴シーンだけで済んだが、今回は排泄の過程だ。そんなものを見せられるはずがない。彼女は反射的に抗議のメッセージを打とうとしたが、指がキーボードの上で震えて止まった。彼女の手元には、マークに握られたあの動画がある。彼女が拒否すれば、すぐにでも動画が拡散されるだろう。

彼女は唇を噛みしめ、涙が目に溜まった。しかし、最終的に彼女は従うことを選んだ。ただただ、自分の尊厳が少しでも守られることを願いながら。

その夜の配信は、彼女にとってまさに地獄だった。彼女はトイレに座り、すべての過程を赤裸々にカメラの前で晒した。その間、彼女の頬は真っ赤に染まり、涙がこぼれ落ちそうだった。しかし、彼女は必死に感情を抑え、声を出さないようにした。配信のコメント欄には、見知らぬ視聴者たちが次々と卑猥な言葉を書き連ねた。彼女はそれを見ないようにしたが、時折目に飛び込んでくる言葉に、心がさらに折れそうになった。

マークはその配信を見ながら、ほくそ笑んだ。彼は嚴喆珂がどんなに恥ずかしくても、結局は彼の命令に従うことを確信した。そして、その週のうちに、彼女の限界をさらに押し広げようと考えた。

火曜日も同様だった。今度は事前に何の予告もなく、突然マークから配信の命令が来た。嚴喆珂は夕食後、ソファで休んでいたところに、スマホが震えた。彼女は恐る恐る通知を開くと、そこには簡潔な命令文があった。

「今すぐトイレに行け。昨日と同じだ。」

彼女は息を呑んだ。またあの屈辱を味わわなければならないのか。しかし、彼女には拒否する選択肢はなかった。彼女は重い腰を上げ、ゆっくりとトイレへ向かった。その間、心臓は早鐘を打っていた。

配信が始まると、昨日と同じようにカメラが彼女の全てを捉えた。彼女はカメラの前で用を足すたびに、全身が震えた。しかし不思議なことに、昨日に比べて少しだけ抵抗感が薄れていることに気づいた。恥ずかしさは依然としてあるが、それがもはや麻痺しつつあるのだ。もしかすると、人間の適応力というものは恐ろしいのかもしれない。彼女はそう思ったが、それでも自分の心が少しずつ変わっていくのを止められなかった。

マークはその日の配信も見逃さなかった。彼は嚴喆珂の表情にわずかながらの変化を見逃さなかった。最初の日の硬直した緊張感は少し和らぎ、代わりにどこか諦めにも似た感情が彼女の目に見え隠れしていた。彼はそれを見て、さらに次の段階へと進む準備を整えた。

水曜日の朝、マークはまたもや新しい指示を出した。

「今夜は外に出ろ。アパートの裏手にある公園のトイレでやれ。配信は途中からだが、必ず外の景色が映るようにしろ。」

嚴喆珂はその指示を読んだ瞬間、全身が凍りついた。室内のトイレならまだしも、外の公衆トイレでやれというのは、まるで自分を完全に晒し者にするようなものだ。もし誰かに見られたらどうしよう。そう思うだけで、彼女は吐き気がした。

彼女はマークに抗議のメッセージを送ろうとしたが、結局は送れなかった。代わりに、彼女はただその指示を黙って受け入れた。

夜が更けるのを待って、嚴喆珂はこっそりとアパートを抜け出した。彼女は周りに人がいないのを確認しながら、公園へと向かった。月明かりが彼女の影を長く伸ばしていた。公園の公衆トイレは、昼間は多くの人が利用するが、夜はほとんど人気がない。彼女はそのことを少しだけ安心に思った。

彼女は公衆トイレの個室に入り、準備を整えた。しかし、外の空気が隙間から入り込み、彼女の肌を冷たく撫でた。彼女は震えながらカメラを設置し、配信を開始した。少しだけ外の景色が映るようにカメラの角度を調整した。

配信が始まると、またしても同じ行為を強いられた。しかし今回は、彼女はより解放的だった。なぜなら、外の空気が彼女の心を少しだけ開放的させたからだ。それに、一昨日、昨日と続けて同じことを強いられたせいで、もはや情緒的な反応は薄れつつあった。彼女は自分の身体が、まるで機械のように動いているのを感じた。恥ずかしさはあるが、それがもはや彼女の行動を止めることはできなかった。

木曜日も同じだった。今度はマークから事前に指示が来ていたが、場所は同じ公園の別のトイレだった。彼女はその指示を淡々と受け入れ、夜になると再び外へと出た。今回は、道中で誰かにすれ違った。彼女はドキッとしたが、その相手は彼女に何の関心も示さなかった。それでも彼女の心臓は激しく鳴り続けた。

公衆トイレに着くと、彼女は前日より手際よく準備を進めた。もう恥ずかしさはほとんどなかった。むしろ、どこか清々しささえ感じていた。彼女は配信を開始し、いつものように用を足した。その間、彼女の顔にはかすかに微笑みが浮かんでいた。自分でもその表情に驚いたが、それ以上に、マークの命令に従うのが当たり前になりつつある自分に恐怖した。

マークはその週の配信をすべて見終えた後、深く満足そうな息を吐いた。嚴喆珂は確実に堕ちていた。最初は恥ずかしそうにしていた彼女が、今ではカメラの前で自ら積極的に動くようになった。さらに、彼女の目には最初の頃のような抵抗の色はなく、代わりにどこか恍惚とした表情が浮かんでいた。まるで、自分の堕ちていく姿に快感を覚えているかのようだった。

「まだまだだ。もっと深く堕ちていくのを見せてやるぞ。」マークはそう呟きながら、次の週の計画を練り始めた。

第13章

# 第13章

金曜日の夜、嚴喆珂は寮の部屋で携帯電話を手に、注文アプリを開いていた。画面の明かりが彼女の白い顔を照らし出し、その瞳には複雑な光が揺れている。

「また、あの任務が来るのね……」

彼女は小さく呟きながら、適当に近くの中華料理店を選び、数品の料理を注文した。指が確定ボタンを押す瞬間、わずかに震えた。彼女は自分に言い聞かせる——これはただの任務だと。夫の楼成のため、彼らの未来のために、彼女はこの任務を完遂しなければならない。

注文が完了した後、嚴喆珂は深く息を吸い込み、立ち上がって寝室へ向かった。クローゼットの奥にしまってある小さな箱を取り出すと、中にはマークから渡された透明なランジェリーが入っていた。それはほとんど布と呼べる代物ではなく、薄いレースと透明なシルクでできており、着けると体の線がすべて透けて見える。

彼女は躊躇したが、やがて服を脱ぎ始めた。まずは普段着のTシャツとジーンズを脱ぎ、次に下着を外す。鏡の前で自分の裸体を一瞬見つめ、白く透き通るような肌、ほどよく膨らんだ胸、細く締まった腰——結婚してからも、彼女は体型を完璧に保っていた。しかし今、彼女はそれを武器として使わなければならない。

透明なランジェリーを身に着けると、冷たい感触が肌を這った。それは胸を覆うブラジャーと腰を包むショーツが一体になったものだったが、面積が極めて小さく、大切な部分を隠せているかどうかも怪しかった。彼女は鏡の前でくるりと回り、自分の姿を見て頬を赤らめた。こんな格好で人に会うなんて、以前の彼女なら考えられなかった。

「任務だから……」

彼女は自分にそう言い聞かせ、心の中で何度も繰り返した。そして、その透明なランジェリーの上に薄手の寝間着だけを羽織った。玄関のチャイムが鳴るのを待ちながら、ソファに座ってぼんやりとテレビを見ていた。

十分も経たないうちに、インターホンが鳴った。

嚴喆珂の心臓が大きく跳ねた。彼女は立ち上がり、玄関に向かって歩きながら、ドアスコープから外を確認した。そこには制服を着た配達員の男性が立っており、片手にビニール袋を持っている。顔立ちはごく普通で、三十代半ばといったところか。

彼女は深呼吸を一度して、ドアを開けた。

「こんばんは、ご注文の……あっ」

配達員は軽く会釈しながら顔を上げ、そして言葉を失った。彼の目の前に立っている女性——白く透き通るような肌に、大きな瞳が潤み、薄い寝間着の下に何かを着ているのが透けて見える。それどころか、よく見ると彼女の体の線がはっきりと浮かび上がっていた。

「あ、ありがとうございます」

嚴喆珂は小さく頭を下げ、両手を差し出して料理を受け取ろうとした。しかし彼女の動作で寝間着の胸元が大きく開き、中が一瞬で露わになった。透明なレースのブラジャーに包まれた膨らみが、夕暮れの光の中でかすかに輝いている。

配達員の喉がごくりと鳴った。彼は料理の袋を渡さず、その場に立ち尽くして嚴喆珂を凝視していた。

「あの……お料理を……」

嚴喆珂は声を絞り出した。心臓が激しく鼓動し、顔から血の気が引いていくのがわかった。彼女は目をそらし、言い知れぬ羞恥と恐怖に襲われていた。

「あ、はい、こちら……」

配達員はようやく我に返り、袋を差し出した。しかし嚴喆珂がそれを受け取ろうとした瞬間、彼は突然手を伸ばし、彼女の手首を掴んだ。

「ちょっと待って」

その声は低く、明らかに欲望を含んでいた。配達員は一歩前に踏み出し、強引に部屋の中に入り込んだ。彼の目は獲物を狙う獣のように、嚴喆珂の体を舐め回すように見つめている。

「あっ、何を……」

嚴喆珂は後ずさりしようとしたが、すでに配達員の大きな手が彼女の腰に回っていた。彼の手が直接、彼女の肌に触れる——寝間着が薄すぎて、まるで一枚の膜のようにしか感じられなかった。

「こんな格好で出前を受け取るなんて、誘ってるんだろ?」

配達員の声には嘲笑と興奮が混じっていた。彼の手が徐々に上に移動し、嚴喆珂の胸のふくらみに触れた。指がレースの上を這い、乳首の位置を探り当てる。

「や、やめてください……」

嚴喆珂は弱々しく抵抗したが、その声は蚊の鳴くようだった。彼女は任務を思い出していた——「配達員が求めてきたら拒否してはいけない」。しかし、いざ実際にそうなると、体が自然と震え、抵抗したくなる衝動にかられた。

配達員は彼女の抵抗を感じ取ると、いったん手を引いた。しかし、嚴喆珂がそれ以上激しく拒まないことに気づき、すぐに確信を得た。彼はにたりと笑い、後ろ手にドアを閉めた。

「お前、そういうことか」

ガチャリとドアが閉まる音が、部屋の中に重く響いた。嚴喆珂は凍りついたように立ち尽くし、何も言えなかった。

配達員はもう遠慮しなかった。彼は荒々しく嚴喆珂の寝間着を引き裂いた。薄い布が裂ける音とともに、彼女の体が完全に露わになった。透明なランジェリーだけを身に着けたその姿は、裸同然だった。

「すげえ体だな……」

配達員は唾液を飲み込み、その手を伸ばして嚴喆珂の胸を揉みしだいた。指がレースの上から乳首を捏ね回し、先端が硬くなっていくのを感じ取る。彼の手つきは乱暴で、嚴喆珂の柔らかな胸の形が歪むほどだった。

「いっ……痛い……」

嚴喆珂は思わず声を漏らした。しかしその声はかえって配達員の興奮を高めただけだった。彼はもう片方の手を彼女の股間に伸ばし、ショーツの上から秘部を撫で回す。布越しに彼女の割れ目の形がはっきりとわかり、指がそこに沿って動くたびに、嚴喆珂の体が跳ねた。

「濡れてるじゃねえか」

配達員が驚いたように言った。確かに彼の指は、ショーツの上からでも感じ取れるほどの湿り気を捉えていた。それは恐怖と緊張、そして屈辱の中でも、体が自然に反応してしまう残酷な生理現象だった。

「違うの……これは……」

嚴喆珂は首を振り、否定しようとしたが、言葉にならなかった。羞恥で顔が真っ赤に染まり、目には涙が浮かんでいる。

配達員は構わずショーツの端に指を引っ掛け、一気に引き裂いた。透明な布が裂けると、彼女の最も隠された部分が完全に露わになった。黒く茂った陰毛の間に、すでに潤み始めた割れ目が見える。

「や、やめて……お願い……」

嚴喆珂は最後の抵抗として、かすれた声で懇願した。しかし配達員は彼女の言葉を無視し、自分もズボンを脱ぎ始めた。ジッパーが下りる音が部屋に響き、彼の硬く勃起した肉棒があらわになる。

「おとなしくしろ。いやなら最初からこんな格好で出てくるんじゃねえよ」

配達員の言葉に、嚴喆珂は反論できなかった。確かに彼の言う通りだった。彼女は自らこの状況を作り出したのだ。任務だからと言い聞かせながらも、その実、彼女のどこかでこのような展開を予期していたのかもしれない。

配達員は彼女の両肩を掴み、無理やり体の向きを変えさせた。テーブルの前に立たされると、彼は嚴喆珂の背中を押し、上半身をテーブルに伏せさせた。冷たい木の感触が彼女の腹に伝わる。

「これからたっぷり楽しませてもらうぜ」

配達員の声が背後から聞こえ、次の瞬間、彼の硬い肉棒が彼女の太ももの間に入り込んできた。先端が彼女の秘唇をかき分け、濡れた入り口を探り当てる。

「あっ……ま、待って……」

嚴喆珂の抗議の声も虚しく、配達員は一気に腰を突き出した。鈍い塊が彼女の体内に侵入してくる感覚が全身を駆け巡った。久しぶりに受ける異物の感触に、彼女の体が反射的に締め付ける。

「くっ……すげえ締め付けだ……」

配達員は感嘆の声を上げた。彼の肉棒は嚴喆珂の熱く狭い膣内に完全に収まり、その圧迫感に耐えきれず、すぐに動き始めた。彼女の腰を掴み、激しく抽送を繰り返す。

「ああっ……あっ……」

嚴喆珂の口から無意識の喘ぎ声が漏れた。テーブルの上に置かれた彼女の手が、必死に端を掴み、爪を立てる。体を貫かれるたびに、テーブルが軋む音が部屋に響いた。

配達員は彼女の細い腰を掴んだまま、どんどんスピードを上げていく。太ももに彼の腰がぶつかる音が部屋中に響き、淫猥な水音も混ざり始めた。彼女の愛液が配達員の動きを滑らかにし、その侵入をより容易にしていた。

「どうした、気持ちいいのか?」

配達員は嘲るような口調で尋ね、彼女の反応を確かめようとした。しかし嚴喆珂は唇を噛みしめ、声を殺すことに必死だった。あまりに屈辱的な状況で、自分から感じていることを認めるわけにはいかない。

それでも、彼女の体は正直だった。膣内の壁が配達員の肉棒に絡みつくように収縮し、彼が動くたびに快感が脳髄を駆け巡る。それは夫の楼成とのセックスとは違う——見知らぬ男に無理やり犯されているという背徳感が、予想外の刺激を与えていた。

「シカトかよ。まあいい、このままイかせてやる」

配達員はさらに激しく腰を動かし、時折彼女の尻を平手で叩いた。パシンという乾いた音が響き、白い肌に赤い手形が浮かび上がる。痛みと快感が混ざり合い、嚴喆珂の意識をぼんやりさせた。

数十分ほど抽送を繰り返した後、配達員はついに激しく腰を何度か突き上げ、精を放った。熱い液体が膣内に注ぎ込まれ、嚴喆珂の体が反射的に震える。彼がゆっくりと肉棒を引き抜くと、白濁した液体が彼女の太ももを伝って滴り落ちた。

「はあ……すげえ。まだイってないだろ。もう一回やるぞ」

配達員は息を整えながら言った。彼は嚴喆珂の体をテーブルから引きはがし、今度は床に押し倒した。乱れた髪と汗で光る肌が、部屋の灯りに照らされて艶めかしく輝く。彼女は横たわり、かすかに震えていた。

「こっち向け」

配達員は彼女の足を掴み、大きく開かせた。そして再び硬くなった肉棒を彼女の膣口に押し当てる。今度は彼女に覆いかぶさる形で、正面から挿入した。

「んっ……あ……」

嚴喆珂は思わず顔を背けた。正面からだと、相手の顔がよく見えてしまう。普通の男の顔が欲望に歪んで、自分を貫いている——その事実が、より一層の羞恥を彼女にもたらした。

配達員は彼女の胸に手を伸ばし、透明なレースを引き裂いて直接揉みしだいた。柔らかな感触を掌に楽しみながら、彼は腰を動かし続ける。先ほどよりも角度が深く、彼女の最も敏感な部分を何度も擦り上げる。

「いや……あっ……そこ……だめ……」

嚴喆珂は思わず声を漏らしてしまった。彼女の反応に気をよくした配達員は、その位置を重点的に攻め始める。腰を回転させながら、彼女の体の奥深くを穿つ。

「だめじゃねえだろ。体は喜んでるぜ」

配達員が彼女の耳元にささやく。確かに彼女の膣内は淫らにうねり、彼の動きに合わせて収縮を繰り返していた。愛液が絡みつく音が、部屋中に響き渡る。

やがて配達員はまた果て、今度は彼女の腹の上に精を放った。白い液体が彼女の滑らかな腹筋の上に飛び散る。しかし彼の欲望はまだ収まらず、短い休憩の後、すぐに彼女をうつ伏せにさせて後背位で貫いた。

「次はこれだ。四つん這いになれ」

配達員は彼女の尻を高く上げさせ、背後から再び挿入する。この体位ではさらに深く入り、彼女の子宮口にまで届くようだった。文字通り獣のように組み敷かれ、嚴喆珂はただ耐えることしかできない。

時計の針がゆっくりと進むにつれ、配達員は何度も何度も彼女を犯した。彼は自分の次の配達も忘れ、この美しい獲物に夢中になっていた。立ちバック、正常位、騎乗位——さまざまな体位で彼女の体を味わい尽くす。

深夜近くになって、配達員はようやく満足したのか、服を整え始めた。床には使い捨てられたように横たわる嚴喆珂。彼女の体は無数の精液と汗にまみれ、透明なランジェリーもところどころ破れていた。

「また今度な。この店にはよく注文しろよ」

配達員はそう言い残し、ドアを閉めて去っていった。部屋には重い静寂が残され、嚴喆珂はしばらく動けずにいた。

彼女はゆっくりと体を起こし、浴室に向かった。鏡に映る自分の姿——白い肌には無数の手形や噛み跡が刻まれ、乱れた髪に虚ろな瞳。彼女は自分の体に何が起きたのかを実感しながらも、心のどこかでは「任務を果たした」と自分に言い聞かせていた。

シャワーの水が流れ、彼女の体を伝った。白濁した液体が排水溝に消えていくのを見ながら、嚴喆珂は静かに涙を流した。

「楼成……ごめん……」

その呟きは、水の音に消えていった。彼女は夫の顔を思い浮かべ、その優しい笑顔に胸が締め付けられる。そんな自分があまりにも汚れてしまったように感じられて、涙が止まらなかった。

それでも、彼女はマークから与えられた任務を続けなければならない。すべては夫のため、そして彼ら二人の未来のために。そう信じて、彼女はまた次の指示を待つ自分を奮い立たせた。

金曜の夜はまだ終わらない。そして、この任務はまだ始まったばかりだった。

第14章

# 第14章

週末の朝、嚴喆珂は寮のベッドで目を覚ました。窓の外から差し込む朝日がまぶしい。今日は土曜日で、授業もアルバイトもないはずだった。しかし、彼女のスマートフォンに新しいメッセージが届いている。

任務:今日午前10時から午後4時まで、出前配達員として登録せよ。指定された住所に出前を届け、客の要求に応じること。すべての様子は配信される。

画面に表示された文字を読んで、嚴喆珂の心臓がドキドキと鳴り始めた。また新しい任務だ。前回の任務からまだ一週間も経っていないのに。

「主人の命令なら、仕方がない……」

彼女は小さく呟き、ベッドから起き上がった。顔を洗い、簡単な化粧をする。鏡の中の自分は、以前よりも少し痩せたように見えた。目の下にうっすらと隈ができている。毎晩、マークから送られてくる動画を見せられるからだ。自分が知らない男たちに抱かれている姿を、繰り返し繰り返し見せられる。最初は吐き気がしたが、今ではもう何も感じなくなっていた。

嚴喆珂は白いブラウスに黒いスカートを着て、髪を一つに結んだ。清楚で真面目な出前配達員というイメージだ。スマートフォンで配達アプリを起動し、指定されたルートに従って最初の配達先に向かう。

最初の配達先は、街の中心部から少し離れたアパートだった。古びた建物の三階。彼女がドアをノックすると、中年の太った男が出てきた。男は嚴喆珂を見て、にやりと笑った。

「おお、早かったね。入って入って」

嚴喆珂は一瞬ためらったが、任務だからと自分に言い聞かせて部屋に入った。部屋の中は乱雑で、テーブルの上に食べかけのラーメンが置いてある。男は彼女をベッドの隅に座らせ、自分も隣に腰を下ろした。

「君、すごく可愛いね。出前配達にしてはもったいないよ」

男の手が彼女の太ももに伸びる。嚴喆珂は体を硬くしたが、抵抗しなかった。主人の任務だ。これもすべて記録されている。もし拒否すれば、あの動画が楼成の元に送られてしまう。

「はい……ありがとうございます……」

彼女は無理やり微笑んだ。男の手がスカートの中に入り込む。指が下着の上を這う。嚴喆珂は唇を噛みしめ、目を閉じた。

「もっとリラックスしなよ。固くなってると、気持ちよくないぞ」

男の声が耳元で響く。彼女はゆっくりと息を吐き、体の力を抜いた。もう何度も経験したことだ。抵抗しても無駄だ。ただ受け入れるしかない。

男が彼女を押し倒し、ブラウスのボタンを外し始めた。白い肌が露出する。男の荒い息遣いが首筋にかかる。嚴喆珂は天井のひび割れを見つめながら、すべてが終わるのを待った。

同じ頃、マークは自分の部屋でノートパソコンの画面を見つめていた。プライベート配信の映像には、嚴喆珂が見知らぬ男に抱かれている様子が映っている。彼はコーラを一口飲みながら、満足そうに笑った。

「いいぞ。もうほとんど抵抗しないな」

映像の中で、男が嚴喆珂の服を脱がせていく。彼女はされるがままになっている。最初の頃は、泣いたり拒否したりしていたが、今ではもう完全に諦めているようだ。

「これならもう大丈夫だな。次のステップに進める」

マークはスマートフォンでアプリを操作し、自分自身で出前を注文した。配達先は自分のアパート。そして、配達員は嚴喆珂だ。彼は彼女の前に現れ、ただの同級生として、彼女が出前配達で援助交際していることに驚くふりをするつもりだ。

午後一時、嚴喆珂は既に五件の配達を終えていた。どの配達先でも、客の要求に応じて体を許した。もう何も感じない。ただの機械的な作業だ。彼女の体にはいくつかの青あざができ、スカートも乱れているが、それでも彼女は次の配達先に向かって自転車を漕いだ。

「次の配達先は……あ、これって」

住所を見て、嚴喆珂は足を止めた。それはマークのアパートだった。まさか彼のところに配達に行くとは。彼女は手が震えた。マークは主人ではない。ただの同級生だ。でも、彼の前でこんな姿を見せるのは……

しかし、任務を拒否することはできない。もし拒否すれば、主人に怒られる。あの動画が楼成に送られる。彼女は深く息を吸い込み、自転車を漕ぎ続けた。

マークのアパートに着くと、彼女はドアをノックした。ドアが開き、マークが現れた。彼は驚いた顔をして、嚴喆珂を見つめた。

「嚴喆珂? どうして君がここに?」

「あ、マーク……出前配達のアルバイトをしているんだ……」

嚴喆珂は俯きながら答えた。彼女のスカートは乱れ、ブラウスのボタンもいくつか外れている。マークはわざとらしく眉をひそめた。

「出前配達? でも君の格好、なんだか……他の配達先でも何かあったんじゃないか?」

「そんなことないよ。ただの普通の配達だよ」

嚴喆珂は必死に平静を装った。しかし、マークは彼女の腕を掴んで部屋の中に引き入れた。

「ちょっと待て。話を聞かせてくれ。君の様子がおかしい」

「放して、マーク! 私は配達を続けなきゃ……」

「どうしても配達を続けるって言うなら、俺の注文も受けてくれ。俺の部屋で出前を一緒に食べよう」

マークはにっこり笑った。その笑顔には、何か企みがあるように見えた。嚴喆珂は迷ったが、任務のことを考えると、断れなかった。

「わかった……でも、すぐに次の配達に行かなきゃいけないから」

「大丈夫。すぐに済ませるよ」

マークは彼女をソファに座らせ、冷蔵庫から飲み物を取り出した。彼はわざと遅く行動し、時間を稼ごうとしている。

「そういえばさ、最近、君の様子が変だってみんな言ってるよ。授業中もボーッとしてることが多いし、成績も落ちてるって教授が心配してた」

「……ちょっと疲れてるだけだよ」

嚴喆珂はうつむいたまま答えた。マークは彼女の隣に座り、そっと肩に手を置いた。

「嚴喆珂、何か悩みがあれば相談してくれ。俺は君の友達だろ?」

「ありがとう……でも、大丈夫だから」

「でも、さっき君を見たとき、すごく疲れてた。もしかして、出前配達のバイトで何かあったんじゃないか? 変な客に絡まれたり……」

マークの声が優しくなった。嚴喆珂の目が潤み始めた。彼女は必死に涙をこらえたが、マークの思いやりのある言葉に、心の壁が崩れそうになる。

「本当に何もないよ。私は大丈夫」

「そんな様子で大丈夫なわけないだろ。俺の前では無理しなくていいんだぞ」

マークは彼女の顔を両手で包み、優しく見つめた。その瞳には、彼女に対する執着と欲望が隠れている。しかし、嚴喆珂にはそれがわからない。彼女はただ、マークが心配してくれていると思っている。

「マーク……ありがとう」

「いいえ、これが友達の役目だよ。でも、一つだけ聞いてもいいか? 君は今、誰かに強要されて何かをしてないか?」

その言葉に、嚴喆珂の体がピクッと震えた。彼女は慌てて視線を逸らした。

「な、何を言ってるの? 強要なんてされてないよ」

「そうか……ならいいんだけど」

マークはニヤリと笑った。彼はすでにすべてを知っている。彼こそが嚴喆珂を支配している主人だ。しかし、今はまだその正体を明かす時ではない。

「そうだ、せっかく俺のところに来たんだから、少しゆっくりしていけよ。次の配達までまだ時間があるだろ?」

「でも……」

「大丈夫。俺が責任を持つから」

マークは彼女の手を握り、自分の部屋に連れて行った。ベッドの上に座らせ、自分も隣に座る。

「嚴喆珂、もう一度聞くけど、本当に何もないのか?」

「……ないよ」

「じゃあ、なんでこんなに震えてるんだ?」

マークは彼女の手を握り、指を絡めた。嚴喆珂は逃げ出したい気持ちを抑えながら、必死に平静を装った。

「寒いだけだよ」

「そうか……なら、温めてやろう」

マークは彼女を抱き寄せた。その腕の力は強く、逃げられない。嚴喆珂は抵抗しようとしたが、体がいうことを聞かない。

「マーク……やめて……」

「やめるって何を? 俺はただ友達を心配してるだけだぞ」

彼の手が彼女の背中を撫で始めた。ブラウスの上から優しく撫でるが、その指は徐々に下へと降りていく。

「本当にやめてくれ……」

「嚴喆珂、君は嘘をついてる。俺にはわかるんだ。君は何かに怯えてる。そして、その何かから逃れられないでいる」

マークの声が急に冷たくなった。嚴喆珂は彼の胸に顔を埋め、声を殺して泣き始めた。

「そうだよ……私はもう……どうすればいいのかわからない……」

「誰かに脅されてるんだな? 教えてくれ。俺が助けてやる」

「でも……言えない……言ったら、あいつが動画を……」

「動画? 何の動画だ?」

マークはわざと知らないふりをした。嚴喆珂は彼の胸の中で震えながら、すべてを話し始めた。

「ある男に……薬を盛られて……強姦されたんだ。その時の動画を盾に脅されて……今は、言われた通りに出前配達をして、知らない男たちと……その要求に応じてるんだ……」

「それはひどい話だ。警察に相談したのか?」

「できないよ……動画がばれたら……楼成が……楼成に知られたら、もう終わりだ……」

「楼成? ああ、君の旦那さんか。彼は今、中国にいるんだろ?」

「うん……彼は何も知らない……このまま知らないでいてほしい……」

嚴喆珂は泣きじゃくりながら、すべてを告白した。マークは優しく彼女の髪を撫でながら、内心で勝利を確信していた。

「大丈夫、俺がいる。俺が守ってやる」

「でも……あいつは僕のすべてのデータを持ってるんだ……逃げられない……」

「だからこそ、俺がいるんだ。俺は君の友達だ。どんなことでも協力する」

マークは彼女の顔を上げさせ、涙で濡れた目を見つめた。その目は悲しみと絶望に満ちている。しかし、マークにはそれが美しく見えた。彼が作り上げた作品だ。

「ありがとう、マーク……でも、もう戻れないんだ……」

「戻れるさ。俺が助ける。ただし、一つだけ条件がある」

「条件?」

「今、俺と一緒にいてくれ。俺の前で、偽りの姿を一切見せずに、本当の自分を見せてほしい」

マークの言葉の意味を、嚴喆珂はすぐには理解できなかった。しかし、彼が優しく抱きしめてくれるので、その温もりに身を任せた。

「わかった……約束するよ」

「いい子だ」

マークは彼女の額にキスをした。そして、ゆっくりと彼女のブラウスのボタンを外し始めた。嚴喆珂は抵抗しなかった。もうすべてを諦めていた。それに、マークは友達だ。彼なら大丈夫だと信じていた。

しかし、彼女は知らなかった。マークこそが彼女を罠にかけた張本人だということを。彼は今、自分の手で彼女をさらに深い闇に落とそうとしている。

マークは彼女の体をベッドに横たえ、優しく服を脱がせていった。その手つきは熟練しており、何度もこういう経験をしていることがわかる。

「大丈夫、怖くない。俺がそばにいるから」

「うん……」

嚴喆珂は目を閉じ、彼のなすがままになった。彼女の体には、今日の配達でできた無数の痕が残っている。マークはそれを一つひとつ撫でながら、囁くように言った。

「可哀想に……あいつらにこんなに傷つけられたんだな」

「大丈夫……慣れたから……」

「慣れた? そんなの絶対にダメだ。君はもっと大切にされるべきだ」

マークの指が彼女の敏感な部分を撫でる。嚴喆珂は小さく声を漏らした。

「あっ……」

「感じるんだな? いいことだ。もっと感じていいんだぞ」

彼の指が巧みに動く。嚴喆珂の体は徐々に反応し始めた。彼女は自分の体が彼に従順になるのを感じながら、罪悪感と快感の狭間で揺れ動いた。

「やめて……これ以上は……」

「やめてほしいのか? それとも、もっとしてほしいのか?」

マークの声が耳元で響く。その声は優しくもあり、同時に支配的でもあった。嚴喆珂は答えられなかった。彼女の口からは、ただ甘い吐息だけが漏れる。

「教えてくれ。君は今、何を望んでいる?」

「……わからない……」

「なら、俺が教えてやる。君は俺のものになることを望んでいるんだ」

マークは彼女の耳たぶを甘噛みしながら、そう囁いた。その言葉に、嚴喆珂の体がビクッと震えた。

「俺のものになれ。そうすれば、もう怖いことは何もない。俺がすべてを守ってやる」

「でも……楼成が……」

「楼成のことは忘れろ。彼は遠い中国にいる。今、君のそばにいるのは俺だ。俺だけだ」

マークの言葉が、彼女の心に染み込んでいく。彼女は抵抗する力を失い、ただ彼の腕の中に身を任せた。

「……わかった……私は……マークのものになる……」

「いい子だ。よく言えた」

マークは満足そうに笑い、彼女の体を抱きしめた。そして、そのまま優しく、しかし確実に彼女を自分のものにしていった。

部屋の中には、二人の吐息と、シーツの擦れる音だけが響く。窓の外では、午後の日差しが徐々に傾き始めていた。

数時間後、嚴喆珂はマークの腕の中で目を覚ました。彼女の体は疲れ切っていたが、心は不思議と落ち着いていた。マークのそばにいると、なぜか安心する。

「目が覚めたか?」

マークの声が上から降ってくる。彼は彼女の髪を優しく撫でていた。

「うん……何時間寝てた?」

「三時間くらいだ。もうすぐ夕方になる」

「あっ、次の配達が!」

嚴喆珂は慌てて起き上がろうとしたが、マークに押さえられた。

「もういいんだ。今日の任務はもう終わった。ゆっくり休め」

「でも……」

「大丈夫。すべて俺が責任を取る」

マークはスマートフォンを取り出し、何かを操作した。すると、嚴喆珂のスマートフォンにメッセージが届く。

本日の任務は終了です。お疲れ様でした。

そのメッセージを見て、嚴喆珂はほっと息をついた。主人からの許可が下りたのだ。今日はもう任務を続けなくていい。

「ありがとう、マーク。君のおかげで、今日はゆっくり休める」

「いいえ。これからは、俺が君を守る。だから、もう何も心配しなくていい」

マークの言葉に、嚴喆珂は微笑んだ。彼女は彼の胸に顔を寄せ、その温もりを感じながら、再び眠りに落ちていった。

しかし、彼女が知らないのは、マークが彼女のスマートフォンをハッキングし、主人からのメッセージを偽装したことだ。実際には、主人は今日の配信を最後まで見ており、彼女がマークのアパートに長時間滞在したことに気づいている。しかし、その主人こそがマーク自身であることを、彼女はまだ知らない。

「これで、ますます俺のものに近づいたな」

マークは眠っている嚴喆珂の顔を見つめながら、満足そうに呟いた。彼の計画は着実に進んでいる。彼女が完全に自分に依存する日も、そう遠くないだろう。

夕日が部屋の中に差し込み、二人の影を壁に映し出していた。一つは支配者の影。もう一つは、その支配に甘んじる者の影。二つの影は重なり合い、一つになっていた。

翌朝、嚴喆珂は自分のベッドで目を覚ました。昨夜、マークが寮まで送ってくれた。彼は優しく、何も無理強いしなかった。それどころか、彼女の体を気遣い、ゆっくり休むように言ってくれた。

「マークは本当に優しい人だ……でも、あの主人は今日もまた任務を出すのかな……」

彼女がスマートフォンを確認すると、新しいメッセージが届いていた。

今日の任務:午前10時、指定された場所に集合。新しい服を着用すること。

「新しい服? どんな服だろう……」

彼女が指示された場所に行くと、そこは高級ブティックだった。中に入ると、店員が彼女を待っていた。

「嚴さんですね。こちらがご注文の品です」

店員が差し出したのは、一着の真っ黒なドレスだった。非常に露出度が高く、胸元は深く開き、背中も大きく露出している。そして、そのドレスには、『私のすべては主人のもの』という刺繍が施されていた。

「これを……着るんですか?」

「はい。お客様からのご依頼で、本日はずっとこれを着ていただくことになっています」

嚴喆珂は顔を赤らめながら、そのドレスを受け取った。主人は彼女に、自分が誰のものかを常に意識させようとしている。彼女は試着室でドレスに着替え、鏡の前に立った。

鏡の中の自分は、以前の清楚な姿とはまったく異なっていた。露出度の高い黒いドレスに身を包み、背中には刺繍の文字が浮かび上がっている。彼女はその姿を見て、少し悲しくなったが、同時にどこか興奮している自分にも気づいた。

「これが……今の私なんだ……」

彼女は深く息を吸い込み、ブティックを出た。今日は、この姿で街を歩き、主人の指示に従わなければならない。

外に出ると、すぐにマークが現れた。

「おお、そのドレス、よく似合ってるよ」

「マーク! どうしてここに?」

「君の様子を見に来たんだ。今日の任務、大丈夫そうか?」

「うん……なんとか……」

「ならいいけど。でも、もし何かあったら、すぐに連絡してくれ。俺が助けに行くから」

マークの優しさに、嚴喆珂は胸が熱くなった。彼女はうつむきながら、小さく頷いた。

「ありがとう……でも、もう大丈夫。自分でやれるから」

「そうか。なら、頑張れ」

マークは彼女の肩をポンと叩き、その場を去った。しかし、彼はすぐに曲がり角で隠れ、スマートフォンで彼女の様子を監視し始めた。

「今日も面白い任務が始まるな」

彼のスマートフォンの画面には、嚴喆珂の現在地が表示されている。彼女がどこに行き、誰に会うのか、すべてがわかるようになっている。

嚴喆珂は指定された場所に向かって歩き始めた。彼女の黒いドレスは、通行人の注目を集める。何人かの男が彼女に声をかけてきたが、彼女は無視して歩き続けた。

最初の任務先は、繁華街のど真ん中にあるカフェだった。彼女がカフェに入ると、店主が彼女を待っていた。

「お客様がお待ちです。二階の個室にお通しします」

店主に案内されて二階に上がると、そこにはスーツを着た中年の男が座っていた。男は嚴喆珂のドレスを見て、満足そうに頷いた。

「いいドレスだ。よく似合っている」

「ありがとうございます……」

「さあ、座ってくれ。まずはコーヒーを飲もう」

男は温和な態度だったが、その目は彼女の体を舐め回すように見ていた。嚴喆珂は緊張しながらも、向かいに座った。

「今日は、ただ一緒にコーヒーを飲むだけじゃないぞ。君には、このカフェの客全員の前で、俺に奉仕してもらう」

「え?」

「心配するな。すべての客は俺の仲間だ。君の主人から連絡があって、今日のイベントを企画したんだ」

男の言葉に、嚴喆珂の顔が青ざめた。カフェの客全員の前で奉仕する? それはつまり……

「逃げ出したいか? でも、もう遅いぞ。君の主人は、すべてを見ている」

男がスマートフォンの画面を見せると、そこには嚴喆珂の姿が映っていた。どうやら、彼女の体に仕込まれたカメラが、今も配信を続けているようだ。

「わかりました……やります……」

嚴喆珂は諦めて、男の指示に従うことにした。彼女は席を立ち、カフェの中央にある小さなステージに上がった。客席には十数人の男たちが座っており、皆、彼女を見つめている。

「皆さん、今日はお集まりいただきありがとうございます。本日は、この女性が皆さんの前で、その美しい姿を披露してくれます」

店主がマイクで宣言すると、客たちから拍手が湧いた。嚴喆珂は恥ずかしさで顔が真っ赤になりながらも、ドレスの裾を握りしめ、ゆっくりと体を動かし始めた。

彼女は踊りながら、ドレスを少しずつ脱いでいく。客たちは興奮した様子で、彼女の一挙一動を見つめている。中には、スマートフォンで撮影している者もいた。

「もっとだ。もっと見せろ!」

「その刺繍、よく見せてくれ!」

客たちの声が飛び交う中、嚴喆珂はドレスを完全に脱ぎ捨て、下着だけの姿になった。背中の刺繍が、照明の下でくっきりと浮かび上がる。

『私のすべては主人のもの』

その文字を見て、客たちはさらに興奮した。

「いいぞ! そのままもっと見せろ!」

「俺のところに来い!」

嚴喆珂は涙をこらえながら、客たちの求めに応じていった。彼女は一人ひとりの前に跪き、彼らの要求に従った。中には、彼女にキスを求める者もいれば、彼女の体を触る者もいた。彼女はすべてを受け入れた。

「これが……私の運命なんだ……」

彼女は心の中でそう呟きながら、無表情で任務を続けた。もう何も感じない。ただ、主人の命令に従うだけの機械になったような気がした。

数時間後、嚴喆珂はカフェの裏口から外に出た。彼女の体は汗と、客たちの唾液で濡れていた。彼女は壁に手をつき、必死に呼吸を整えた。

「大丈夫か?」

突然、マークの声が聞こえた。彼女が顔を上げると、マークが心配そうな顔で立っている。

「マーク……どうして……」

「ずっと見てたんだ。君が大丈夫か心配で」

「見てたって……まさか、あの中にいたの?」

「違う。外から配信を見てたんだ。君の体に仕込まれたカメラの映像が、ネットに流れてるのを知ってるだろ?」

嚴喆珂はその言葉に、さらに恥ずかしくなった。そうだ。彼女のすべては、常に配信されている。マークもそれを見ていたのだ。

「もういい……見ないでくれ……」

「でも、君が心配なんだ。今日の任務は終わったのか?」

「……わからない……まだ指示が来てない……」

その時、彼女のスマートフォンに新しいメッセージが届いた。

本日の任務は終了です。お疲れ様でした。

「終わったみたいだ」

「なら、俺が寮まで送って行くよ」

マークは彼女の手を引き、自分の車に乗せた。車の中で、彼女は黙って窓の外を見つめていた。

「辛かっただろう」

「……慣れたよ」

「慣れるなんて、おかしいよ。そんなこと、慣れていいことじゃない」

「でも、慣れなきゃやってけないんだ」

マークは彼女の言葉に、しばらく沈黙した。そして、優しい声で言った。

「俺は、君が元の自分に戻れるように助けたい。でも、そのためには、まず君が今の状況から抜け出さなきゃいけない」

「抜け出すって……どうやって?」

「簡単だ。君を脅している男の正体を突き止め、その証拠を警察に突き出すんだ。そうすれば、君は自由になれる」

「でも、動画が……」

「動画は拡散される前に、俺が何とかする。俺には、ネット上のデータを消去する技術があるんだ」

マークの言葉に、嚴喆珂の目に希望の光が灯った。

「本当? 本当にできるの?」

「ああ。ただし、条件がある」

「条件?」

「君が俺の言うことを完全に聞くことだ。これからしばらく、君は俺の指示に従って行動してほしい」

嚴喆珂は少し迷ったが、最終的に頷いた。

「わかった……信じるよ」

「よし。なら、まずは今夜ゆっくり休め。明日から、本格的に動き出す」

マークは彼女を寮の前で降ろし、微笑みながら手を振った。その笑顔は、まるで救い主のように見えた。しかし、その裏には、彼女をさらに深い奈落に突き落とす計画が隠されていることを、彼女はまだ知らなかった。

その夜、嚴喆珂は久しぶりに穏やかな眠りについた。マークが助けてくれる。そう信じて、彼女は目を閉じた。

一方、マークは自分の部屋で、次の任務の計画を練っていた。

「明日は、彼女を完全に俺のものにする日だ。そして、彼女の夫の前で、彼女が誰のものかを示してやる」

彼はスマートフォンで、楼成のSNSアカウントを開いた。まだ公開されていない嚴喆珂の動画を、彼に送る準備をしているのだ。もちろん、すべては計画の一部だ。まずは彼女の精神を完全に破壊し、そして最後に夫に真実を突きつける。それがマークの描く完璧な復讐劇だった。

「楽しみだな……明日が待ち遠しい」

マークは暗い笑みを浮かべながら、パソコンの画面に向かった。その画面には、今日のカフェでの嚴喆珂の映像が、何度もリプレイされていた。

第15章

第15章

新しい週の朝、嚴喆珂は目を覚ますと、まずスマートフォンを確認した。主人からのメッセージはない。任務の指示もなければ、呼び出しもない。ほっとしたような、かえって落ち着かないような複雑な気持ちが胸をよぎる。

ベッドから起き上がり、窓の外を見る。秋の日差しが柔らかく差し込み、キャンパスの木々は赤や黄色に色づき始めている。ああ、もうこんな季節なんだ。日本に来てから、もう三ヶ月が経とうとしている。

彼女は深く息を吸い込み、心の中で楼成の顔を思い浮かべた。彼は今頃、何をしているだろうか。きっと訓練に励んでいるはずだ。彼なら大丈夫、彼は強いから。そう自分に言い聞かせて、嚴喆珂は気持ちを切り替えた。

シャワーを浴び、化粧をして、髪を整える。鏡に映る自分の顔は、以前よりもどこか大人っぽくなった気がする。無理やり笑顔を作ってみるが、どこかぎこちない。それでも、今日は新しい週の始まりだ。前を向いて生きていかなければ。

キャンパスに向かう途中、嚴喆珂はいつものように図書館で少し勉強してから教室に向かおうと考えていた。しかし、校門をくぐった瞬間、嫌な予感が背筋を走る。

「おはよう、喆珂」

後ろからかけられた声に、彼女の身体が強張る。振り返ると、案の定、マークがにこやかな笑顔を浮かべて立っていた。彼の目の奥には、いつものように獲物を狙う獣のような光が宿っている。

「おはよう、マーク」

できるだけ平静を装って挨拶を返す。心臓はドキドキと鳴っているが、顔には出さないようにする。これが今の自分の生き残る術だった。

「今日の午後、時間があるかい? 一緒にコーヒーでもどうかな」

マークはさりげなく近づき、彼女の耳元でささやくように言った。周りの学生たちは何も気づかずに通り過ぎていく。彼らには、ただの普通の会話にしか見えないだろう。

「ごめんなさい、今日は授業が多くて、それから図書館でレポートを書かないといけないの」

嚴喆珂は首を振り、一歩後退した。マークの手が伸びてきそうな気配を感じて、無意識に距離を取る。

「そうか、残念だな」

マークの目が一瞬細められたが、すぐにまた笑顔に戻った。しかし、その笑顔の裏に隠された執念を、嚴喆珂はよく知っていた。

「じゃあ、また後でね」

マークはそう言い残して、自分の教室に向かって歩き去った。その後ろ姿を見つめながら、嚴喆珂は小さく息を吐いた。今日は一日、用心しなければならない。主人からの任務がない日は、マークはしつこく迫ってくる。それが彼のパターンだった。

午前中の授業は、ほとんど上の空で受けた。教授が何を言っているのか、頭に入ってこない。ただ、マークがいつ現れるか、それだけが気がかりだった。しかし、幸いなことにマークは同じ授業を取っていないので、午前中は静かに過ごすことができた。

昼休み、嚴喆珂は一人で学食に行った。友達と一緒に食事を取ることもできたが、今日は一人でいたかった。誰かと話す気力がなかったのだ。

トレイに簡単なランチを乗せて、隅の席に座る。窓の外を見ながら、ゆっくりと箸を動かす。味はあまり感じなかった。ただ、何かを食べなければ身体が持たないという義務感だけで口に運んでいた。

「嚴さん、ここいいかしら?」

突然、日本語で声をかけられた。顔を上げると、同じクラスの日本人の女子学生が立っていた。名前は確か、山田さんと言っただろうか。

「もちろん、どうぞ」

丁寧に日本語で答え、少し席を詰める。山田さんはトレイを置いて、向かいに座った。

「嚴さん、いつも一人で勉強頑張ってるね。すごいね」

山田さんはにこやかに話しかけてくる。彼女はクラスでも明るくて親切な子で、何人かの留学生とも仲良くしていた。

「ありがとう。でも、まだ日本語が不十分で、予習復習に時間がかかってしまうんです」

嚴喆珂は控えめに笑った。留学してから、自分の語学力のなさを痛感する毎日だった。それでも、少しずつ上達している実感はある。

「そんなことないよ、もう十分上手だよ。そうだ、今度の週末、私たちのグループで京都に一泊旅行に行くんだけど、一緒にどう?」

山田さんが目を輝かせて誘ってくれた。その純粋な善意が、嚴喆珂の胸に刺さる。こういう普通の誘いを、以前なら喜んで受けていたのに。今の自分には、そんな資格があるのだろうか。

「ありがとうございます。でも、週末はちょっと予定があって...また今度でいいですか?」

申し訳なさそうに断ると、山田さんは少し残念そうな顔をしたが、「わかった、また今度ね」と笑顔で答えてくれた。

午後の授業は、より集中して臨もうと決意した。金融の講義は専門用語も多く、気を抜くとすぐに置いていかれてしまう。教授の説明を必死にノートに取りながら、なんとか授業についていく。

しかし、時計の針が三時を指した頃、不安が再び込み上げてきた。もうすぐ放課だ。マークが必ず何か仕掛けてくる。今日は主人からの任務がないことを彼にどう説明すればいいのか。直接「あなたと寝るのは主人の命令があった時だけです」とは言えない。

授業が終わり、學生がぞろぞろと教室を出ていく。嚴喆珂もノートを片付け、カバンを肩にかけた。できるだけ他の學生に紛れて、早くアパートに帰ろう。そうすれば、マークも手を出しにくいはずだ。

廊下に出ると、人混みに紛れて建物の出口に向かう。校門まではあと二百メートル。そこまで行けば、大通りに出られる。人通りも多いので、さすがにマークも強引なことはできないだろう。

しかし、校門を出てアパート方面に曲がったところで、後ろから早足で近づいてくる足音がした。

「喆珂」

マークの声だ。振り返ると、彼が少し息を切らしながら追いかけてきていた。

「今日こそ、話がしたいんだ。ちょっとだけ時間をくれないか」

マークの目には、有無を言わせない強い意志が宿っていた。嚴喆珂は周囲を見渡すが、同じ方向に歩いている學生はまばらで、助けを求めることは難しそうだ。

「マーク、本当に今日は無理なの。レポートの締切が明日で、まだ終わってないのよ」

そう言って、早足で歩き出そうとする。しかし、マークは彼女の腕を掴んだ。その手の力は強く、振りほどこうとしてもびくともしない。

「嘘をつくな。お前の授業のスケジュールは全部把握している。今日の午後はもう予定はないはずだ」

マークの声が低くなり、耳元に近づく。その声には、もはや偽りの優しさはなかった。

「離して、人が見てる」

「見せてやればいい。お前が俺の女だってことを、皆に知らせてやろうか?」

マークの言葉に、嚴喆珂の顔が青ざめる。彼がどんなことでもやりかねないことを、彼女はよく知っていた。動画をばらまかれたら、すべてが終わる。留学どころか、楼成との関係も、自分の人生も、全てが崩壊する。

「わかった...わかったから、離して」

力なくそう答えると、マークは満足そうに笑いながら手を離した。

「いい子だ。じゃあ、お前のアパートに行こう。ここでは話しにくいこともあるからな」

そう言って、マークは彼女の肩に手を回しながら、アパートへと歩き始めた。嚴喆珂は抵抗する気力を失い、されるがままについて行った。

アパートに着くと、嚴喆珂は震える手で鍵を開けた。部屋の中は、朝出かけた時のまま、整然と片付けられている。しかし、今からこの部屋が再び汚されるのかと思うと、吐き気がしてきた。

「入って」

かすれた声でそう言うと、マークはずかずかと部屋に上がり込み、ベッドの端に座った。まるで自分の部屋のようにくつろいでいる。

「さあ、来い」

マークが手を招く。嚴喆珂は重い足取りで、ゆっくりと彼の前に立った。下を向いたまま、何も言わない。

「どうした、今日はずいぶんおとなしいじゃないか。まさか、主人から任務をもらってないから、俺とするのは嫌だとでも言うのか?」

マークの声には明らかな嘲笑が含まれていた。彼はすべてを見透かしている。自分の置かれた立場を、彼女はもう隠せない。

「...今日は、主人からの任務はありません。だから...」

言いかけて、言葉が詰まる。しかし、マークはその先を促すように彼女の顎に手をかけ、無理やり顔を上げさせた。

「だから何だ? 任務がなければ、俺の相手はできないと? お前はもう俺の雌だろう。主人の命令があろうとなかろうと、俺の思い通りになるのがお前の役目だ」

「でも、私は...楼成の妻なの。もう他の人に抱かれるのは...」

「他の人? お前はもう何人もの男に抱かれてきたんだろう? 今さら何を恥ずかしがっているんだ。それに、楼成ってのはその...旦那か? 彼はお前がここで何をしているか、全然知らないんだろう? かわいそうに、純粋な旦那は、自分の妻が日本で毎日のように知らない男に抱かれているとは夢にも思わないんだな」

マークの言葉が、嚴喆珂の心をえぐる。彼の言う通りだ。楼成は何も知らない。彼女がどんな辱めを受けているか、どんなに汚されてしまったかを、彼は想像すらしていない。

「もう...やめて」

聲が震える。涙がにじんでくるのを必死にこらえた。

「やめてほしければ、素直に服従しろ。そうすれば、お前の恥ずかしい動画を旦那に見せずに済ませてやる」

マークは残酷な笑みを浮かべながら、彼女の服のボタンに手をかけた。ひとつ、またひとつと外されるたびに、抵抗したい気持ちと服従しなければという思いが激しく葛藤する。

だが、実際には彼女の身体は動かなかった。職業九品の武者としての実力があれば、マークなど軽く投げ飛ばせるはずなのに、それでも身体が言うことを聞かない。何度も犯され、徹底的に調教された身体は、すでに抵抗の仕方を忘れてしまっていた。いや、それ以前に、抵抗したところで意味がないことを、彼女は骨の髄まで知っていた。主人の任務でなくても、マークはいつもこうやって彼女を追い詰める。抵抗すればするほど、あとで受ける辱めが大きくなるだけだ。

諦めにも似た感情が、身体を支配する。最初は本当に嫌だった。マークに抱かれるたびに、自分がどんどん汚れていく気がした。しかし、何度も何度も繰り返されるうちに、感覚が麻痺してきた。今では、任務の時も、マークとセックスする時も、ほとんど無心で行えるようになっている。感じるのは、ただの身体的な刺激だけ。心は、どこか遠くに置き去りにしたまま。

「抵抗しないのか? つまらないな」

マークはそう言いながら、彼女の服を脱がせていく。白い肌が露出するたびに、彼の目つきがより獣じみていく。

「どうせ抵抗しても無駄だからよ」

嚴喆珂は冷めた口調で言った。その言葉に、マークは一瞬驚いたように目を見開いたが、すぐに哄笑した。

「ははは、そうだな。お前はもう完全に俺の雌だ。主人の命令がなくても、ちゃんと俺を受け入れる。いい調教だ」

マークはそう言いながら、彼女の身体を抱え上げた。まるで幼い子供の用に、両腕で身体を支えられ、脚を開かされる。いわゆる「小児用おしっこの姿勢」と呼ばれるものだった。

「さあ、鏡を見てみろ。今のお前の姿を、しっかり目に焼き付けろ」

マークは彼女を抱えたまま、部屋の姿見の前に立った。鏡の中には、全裸にされ、マークに抱えられて脚を無理やり開かされている自分が映っている。その姿は、まさに恥辱の極みだった。

「どうだ、自分の姿は? 立派な雌になったじゃないか」

マークが耳元でささやく。彼の息が耳にかかり、ぞっとする。しかし、鏡に映る自分の姿から目をそらすことはできなかった。そこには、かつて楼成と幸せな日々を送っていた自分ではなく、誰かの所有物と化した自分がいる。

「楼成も、自分の妻がこんな姿になるとは思わなかっただろうな」

マークの言葉に、胸が締め付けられる。そうだ、楼成は知らない。すべてを知ったら、彼はどんな顔をするだろうか。きっと、失望するだろう。いや、もしかしたら、嫌悪するかもしれない。自分の妻が、こうして他の男に抱かれていることを知ったら、もう二度と彼に愛されることはない。

「やめて...楼成のことは、言わないで」

声がかすれる。涙がついにこぼれ落ちた。

「いいだろう。ならば、お前がいい雌であることを証明しろ」

マークはそう言うと、彼女の身体をベッドに下ろした。そして、自らも服を脱ぎ始める。その光景を見ながら、嚴喆珂は無意識に身体を丸めた。しかし、マークはそれを許さなかった。

「嫌がるな。もうお前の身体は、俺のものだ。自分から喜んで受け入れろ」

マークの手が彼女の脚の間に伸びる。その指が、あそこに触れた時、自然と身体が反応した。何度も調教された身体は、もう拒否の仕方を忘れている。濡れていく感覚が、自分でも分かる。

「ほら、もう準備できてるじゃないか。本当にいい雌だ」

マークが笑いながら、彼女の上に覆いかぶさってくる。そして、一気に貫いた。その瞬間、嚴喆珂の身体が弓のように反る。マークのそれが、彼女の中に収まった。太く、硬く、熱い。最初の頃は痛みばかりだったのに、今では違う感覚が全身を駆け巡る。

「はあっ...んっ...」

思わず声が出てしまう。それを聞いて、マークはより激しく動き始めた。部屋の中に、湿った音と彼女の喘ぎ声が響く。

「どうだ? 気持ちいいか? 俺の方が、旦那より上手いんじゃないか?」

マークの言葉が耳に入るが、答える気にはなれない。ただ、意識を遠くに飛ばして、この時間が早く過ぎ去ることを願うだけだ。

しかし、身体は正直だった。マークの動きに合わせて、自然と腰が浮いてしまう。耻ずかしいのに、止められない。もう、自分の身体をコントロールできない。

「あっ...ああっ...」

喘ぎ声が大きくなる。マークの動きが速くなり、激しさを増す。彼の息遣いも荒くなり、汗が彼女の肌に滴り落ちる。

「イくぞ...一緒にイけ...」

マークがそう叫ぶと、彼の中の熱が弾けた。同時に、嚴喆珂の身体も震え、意識が一瞬飛ぶ。頭の中が真っ白になる。そして、すべてが終わった後、どっと疲れが押し寄せた。

「はあ...はあ...」

息を整えながら、嚴喆珂は天井を見つめた。自分の身体の下には、マークの精液が流れ出て、シーツを濡らしている。そのぬるぬるした感触が、今の自分の状態を嫌でも思い知らせる。

「いい子だ。今日はこれで勘弁してやる」

マークは満足そうに言うと、服を着始めた。嚴喆珂は何も言わず、ただ横たわったまま、その場を動かなかった。身体は動かしたくない。いや、動かせない。力がまったく入らなかった。

「明日もまた来る。留守にするなよ」

マークはそれだけ言い残して、部屋を出て行った。ドアが閉まる音がして、ようやく彼女は息を吐いた。全身が痛い。特に、あそこがひりひりと痛む。しかし、それよりも心が寒かった。

しばらくそのまま横たわっていたが、やがてなんとか身体を起こし、シャワーを浴びに向かう。鏡に映る自分の身体には、無数の紅い跡がついていた。あざというより、マークの所有印だ。それを指でなぞりながら、嚴喆珂は涙を流した。

どうしてこうなってしまったのだろう。自分はただ、留学して金融を学びたかっただけなのに。楼成と結婚して、将来は彼のそばで仕事をしたい。ただそれだけの願いだった。なのに、なぜ今、こんな屈辱を受けなければならないのか。

「楼成...ごめんね...」

呟いても、彼には届かない。遠く離れた彼は、今日も訓練に励んでいることだろう。きっと、今頃は新しい武技の練習をしている。彼のことを思うと、胸が切なくなる。彼に会いたい。彼の腕に抱かれたい。その温もりを感じたい。

しかし、もう自分は彼の腕に抱かれる資格すらない。汚れた身体では、彼の純粋な愛を受け止められない。そう思うと、ますます涙が止まらなかった。

その夜、嚴喆珂はなかなか眠れなかった。ベッドに横たわっても、さっきの出来事がフラッシュバックのように甦る。マークの体重、彼の熱、彼の匂い、すべてが嫌でも思い出される。何度も寝返りを打ち、やっと明け方近くになって、疲れから深い眠りに落ちていった。

火曜日、目を覚ますと、まだ身体に疲れが残っていた。起き上がると、あそこが痛む。しかし、今日も学校に行かなければならない。欠席すれば余計に怪しまれるし、何より勉強を遅らせるわけにはいかない。

重い身体を引きずって、なんとか学校に向かう。教室に入ると、いつものように授業が始まった。しかし、集中力は続かない。教授の言葉が右の耳から左の耳へと抜けていく。

午後、案の定、マークが現れた。今日も、アパートに帰ろうとする彼女を追いかけてきた。

「昨日は楽しかったな。今日も続きをしよう」

マークがそう言いながら、彼女の手を引く。嚴喆珂は抵抗しようとしたが、無駄だと分かっていた。ただ黙って、彼についてアパートに戻る。

今日のマークは、いつもより性急だった。部屋に入るなり、彼女を壁に押し付け、後ろから無理やり挿入した。前戯もなしに、いきなりだ。痛みに聲をあげそうになるが、唇を噛んでこらえる。

「どうした、昨日より締まりが悪いぞ。やっぱり俺のものになると、褒美が必要か?」

マークがそう言いながら、彼女の胸を揉む。その手つきは乱暴で、痛みの方が強い。しかし、それに慣れてしまった自分がいることも事実だった。

「あんたの好きにすれば...」

消え入りそうな声でそれだけ言うと、マークはますます激しく動いた。後ろからの体位は、彼がより深くまで入り込める。彼の先端が子宮口を突くたびに、全身が痺れるような感覚が走る。

「あっ...ああっ...」

耻ずかしい声が漏れる。マークはそれを聞いて喜びながら、さらに動きを速めた。やがて、彼が体中を震わせて、その中に放つ。熱い液体が子宮を直撃し、その温度にまた身体が反応する。

終わった後、マークは彼女を解放し、満足そうにベッドに倒れ込んだ。

「今日は口でも唆ってもらおうか」

そう言って、マークは自分のモノを彼女の顔に近づけた。まだ精液が付着しているそれを、彼女は素直に口に含む。最初はえずいたが、今ではそれも慣れたものだ。舌を使って、丁寧に掃除するように舐める。

「上手くなったな。最初は泣きながら嫌がっていたのに、今ではすっかり達者な口淫ができるようになったじゃないか」

マークがからかうように言う。その言葉に、嚴喆珂の目から涙がこぼれた。しかし、それでも舐めるのをやめない。やめれば、また罰が待っているからだ。

そうして、その日もマークの思うままに身体を弄ばれた。

水曜日、木曜日、金曜日。マークは毎日のようにアパートにやって来た。彼はもうすっかりここを自分の巣と化していた。家具の配置を変えたり、冷蔵庫に自分の好物を詰め込んだり、彼女のクローゼットから洋服を取り出して自分のもののように使ったりした。

「もうお前の部屋も、俺のものだな」

マークがそう言いながら、彼女のベッドに寝転がる。嚴喆珂はそれを見ても、もう何も言えなかった。言ったところで無駄だと、もう思い知らされている。

彼が来るたびに、様々な方法で彼女を楽しんだ。普通のセックスだけでなく、口でさせることもあれば、肛門を使うこともあった。足で挟んで扱かせることもあれば、胸の谷間で挟むこともある。腿で挟んで扱かせたり、手で扱かせたりと、彼の欲望は尽きることがなかった。

「今日は何をしてくれるんだ?」

金曜日の夕方、マークが部屋に入ってくるなり、そう言った。彼の目はギラギラと輝いている。何か新しいことを考えているのだろう。

「好きにしてください」

嚴喆珂は無表情でそう答える。感情を殺すことでしか、自分を守れない。

「そうか。じゃあ、今日は足を使ってくれ」

マークはそう言うと、彼女の足を自分のモノに持っていった。彼女は仕方なく、両足で彼のモノを挟み、上下に動かす。足の裏の柔らかい部分と、指の間を使って刺激を与える。それは彼女が最近覚えた技の一つだった。

「うん、いいぞ。その調子だ」

マークは気持ちよさそうに声を漏らしながら、彼女の足をさらに強く挟ませる。彼女の足が疲れてきても、やめることは許されない。一時間近くも続けた頃、ようやくマークが果てた。

土曜日になると、マークは「今日は一日中ここにいる」と宣言した。嚴喆珂は絶望的な気持ちになったが、もう受け入れるしかなかった。朝から晩まで、マークは彼女の身体を存分に楽しんだ。朝食の前に一度、昼食の前に一度、昼寝の後に一度、夕食の前に一度、そして就寝前にも一度。合計五回も彼に抱かれた。

「どうした、もう限界か? 俺はまだまだ楽しめるぞ」

マークが笑いながら言う。彼の精力は底知れず、もう彼女の身体は悲鳴を上げていた。あそこは腫れ上がり、口の中は乾ききっている。全身が痛くて、まともに立っていることもできない。

「もう...やめてください...」

そう懇願すると、マークはにやりと笑いながら「そんなに懇願するなら、今夜は寝かせてやる」と言った。しかし、その言葉とは裏腹に、夜中に彼の手が彼女の身体に触れ、無理やり起こされてまた犯された。

日曜日になると、マークはさらに悪乗りして、彼女の部屋のクローゼットを漁った。そして、彼女の服をすべてベッドの上に広げ、一枚一枚彼女に着せては脱がせるということを繰り返した。

「これは旦那が買ってくれた服か? かわいいなあ」

マークはそう言いながら、彼女の服を引き裂いた。高級なブラウスも、スカートも、彼の手であっという間にぼろぼろにされる。彼女の宝物だったものを、彼は無慈悲に破壊した。

「やめて! それは楼成がくれた...」

思わず声をあげると、マークの目つきが変わる。彼は彼女の髪を掴み、無理やり床に跪かせた。

「旦那のことを言うなと言ったはずだ。罰として、今日は一日中俺の足を舐め続けろ」

そう言って、マークは自分の足を彼女の顔の前に差し出した。その足は汗でべとついており、嫌な臭いがする。しかし、逆らえばさらに酷いことをされる。嚴喆珂は、目を閉じて、その足を舐め始めた。

「もっと丁寧に。足の指の間も、しっかり舐めろ」

マークの指示に従い、彼女は必死に奉仕した。涙が頬を伝い、足に混じって塩辛い味がした。

その日の夜遅く、マークはようやく満足したようで、「また明日来る」と言い残してアパートを出て行った。彼が去った後、嚴喆珂は浴室に駆け込み、激しく嘔吐した。胃の中のものすべてを吐き出しても、まだ気持ち悪さはおさまらなかった。

「もう...だめ...」

鏡に映る自分の姿は、見るも無惨なものだった。髪は乱れ、目は虚ろで、全身に無数の傷があちこちに作られている。自分が、自分でなくなっていく感覚。心が、少しずつ壊れていく。

しかし、それでも彼女は生きなければならなかった。楼成のためにも、両親のためにも。何よりも、マークの呪縛から逃れる方法を見つけるまでは、死ぬことさえ許されない。

嚴喆珂は這うようにしてスマートフォンを手に取り、楼成の番号を表示させた。しかし、コールボタンを押すことはできなかった。もし彼が出たら、何て言えばいいのだろう。助けて、と言うべきか。それとも、何でもないと言うべきか。どちらにせよ、彼を傷つける言葉しか出てこない。

結局、彼女はスマートフォンを置き、ベッドに横たわった。シーツには、まだマークの匂いが染みついている。その匂いを嗅ぐたびに、また嫌な記憶が蘇る。しかし、もうこの部屋から逃げ出すこともできない。逃げても、また捕まえられるだけだと分かっている。

彼女は目を閉じ、ただ明日が来ないことを願った。しかし、時間は残酷なほど正確に流れ、また新しい週が始まろうとしていた。

第16章

# 第16章

週末の朝、嚴喆珂はベッドの中で目を覚ました。窓の外からは薄曇りの光が差し込み、部屋の中は静かだった。彼女は深く息を吸い込み、今日という日が来てしまったことを実感した。

昨夜、マークからメッセージが届いていた。

「明日、午前九時。市立総合病院の婦人科で検診を受けること。医師は山田先生という男性医師だ。検診の後、先生を誘惑して関係を持て。全ての過程をライブ配信しろ。指示に従わなければ、前回の動画を楼成に送る。」

そのメッセージを見た時、嚴喆珂の手は震えていた。しかし、今はもう震えも収まっていた。彼女は覚悟を決めていた。楼成を守るため、自分の過ちを償うため、どんな屈辱にも耐えなければならない。

彼女はベッドから起き上がり、洗面所に向かった。鏡の中の自分は、いつもより青ざめて見えた。彼女は冷水で顔を洗い、丁寧にメイクを施した。薄いピンクのリップ、ほんのりと頬にのせたチーク。清潔感がありながらも、どこか色気を感じさせる装いに仕上げた。

クローゼットから選んだのは、白いブラウスに紺色のタイトスカート。清楚なイメージを与えつつも、体のラインが強調される服装だ。下着は、マークから指定された黒いレースのセット。彼はいつも細かいところまで指示してくる。

「これで準備は整ったわ。」彼女は小さく呟き、バッグにスマートフォンと小型カメラを忍ばせた。カメラはマークから渡されたもので、ボタン一つでライブ配信が開始できるようになっていた。

病院に向かうタクシーの中で、彼女はスマートフォンを確認した。マークからは「準備はできたか?」というメッセージが届いていた。

「はい、すべて準備できています。」彼女は簡潔に返信した。

すぐに返事が来た。「よし。開始時間になったら合図を送る。指示通りに行動しろ。もし失敗したら、約束は反古にするからな。」

彼女はスマートフォンをバッグにしまい、窓の外の景色を見つめた。街はいつも通りの日常に包まれていた。子供を連れた母親、ジョギングをする老人、急ぎ足で歩くサラリーマン。誰も彼女がこれから経験することを知らない。

タクシーは市立総合病院の前に止まった。白い建物は、どこか冷たい印象を与えた。彼女は深く息を吸い込み、車を降りた。

病院の正面玄関をくぐると、消毒液の匂いが漂ってきた。彼女は受付に向かい、予約票を提出した。

「嚴さんですね。婦人科の予約は10時からですね。少々お待ちください。」受付の女性は笑顔で対応した。

嚴喆珂は待合室の隅にある椅子に座った。周りには妊婦や年配の女性が数人待っていた。彼女はバッグからスマートフォンを取り出し、マークからのメッセージを待った。

数分後、スマートフォンが震えた。「配信開始。カメラをブラウスの胸元に仕込め。」

彼女は周りを見渡し、誰も自分を気にしていないことを確認してから、ブラウスのボタンを一つ外し、小型カメラを胸元に固定した。カメラはボタンに見えるようにデザインされており、注意深く見なければ気づかれない。

彼女はポケットにあるリモコンボタンを押した。小さな赤いランプが一瞬光り、配信が開始されたことを示した。

「嚴さん、お待たせしました。診察室にお入りください。」

看護師の声に彼女は顔を上げた。立ち上がり、診察室のドアをくぐった。

中には白い医療用コートを着た中年の男性医師がいた。50代半ばだろうか、白髪が混じった髪を後ろに撫で付け、眼鏡の奥から鋭い視線を向けてきた。

「こんにちは、嚴さん。初めてですね。私は山田と申します。本日はどのようなご症状でいらっしゃいましたか?」

彼女は心臓が激しく鼓動するのを感じながらも、平静を装って答えた。

「はい、最近下腹部に違和感がありまして、一度検診を受けたほうがいいと言われて来ました。」

山田医師はカルテに何か書き込みながら、「そうですか。では、まず問診をしますね。最後の生理はいつでしたか?性経験はありますか?」と質問した。

彼女はこれらの質問に丁寧に答えていった。医師は淡々と質問を続け、やがて「では、診察台に上がってください。服を脱いでいただきます。」と言った。

彼女はカーテンの向こう側にある診察台を見た。それは、女性の両脚を支える特殊な形状をしていた。彼女は一度この台を見た時、何か嫌な予感がしたものだ。

「はい。」彼女は小さな声で答え、カーテンの向こう側に向かった。

服を脱ぎ始めると、胸元のカメラが診察室の様子を映し出していることを思い出した。彼女はブラウスとスカートを脱ぎ、最後に下着も外した。黒いレースの下着を外す時、指が震えた。

彼女は診察台に座り、指示通りに脚を支えに乗せた。金属製の台は冷たく、彼女の肌を冷やした。

「準備はいいですか?」山田医師の声がカーテンの向こうから聞こえた。

「はい、お願いします。」

カーテンが開かれ、山田医師が現れた。彼は手に金属製の器具を持っていた。それは膣鏡と呼ばれるものだと彼女は知っていた。

「では、検診を始めますね。少しくすぐったい感じがするかもしれませんが、我慢してください。」

医師は彼女の前に座り、器具を慎重に挿入していった。冷たい金属が彼女の体内に入ってくる感覚に、彼女は思わず体を強張らせた。

「力を抜いてください。リラックスしないと、余計に痛くなりますよ。」

彼女は深く息を吸い込み、体の力を抜くよう努めた。しかし、医師の手技が進むにつれて、彼女の体は予想外の反応を見せ始めた。

開発された体は、こうした刺激に敏感になっていた。彼女の内壁は医師の指に絡みつくように反応し、膣鏡の動きに合わせて潤滑液を分泌し始めた。

山田医師は手を止め、怪訝そうな表情を浮かべた。

「…嚴さん、非常に興奮しているようですね。検診中はリラックスしてください。」

彼女の顔は羞恥で真っ赤になった。医師に気づかれてしまった。しかし、それがマークの計画の一部だったのだ。

「すみません…でも、どうしても…」

彼女は声を震わせながら答えた。医師は一瞬戸惑ったようだったが、すぐに検診を再開した。

「内視鏡で子宮の状態を確認しますね。少し違和感があるかもしれませんが、そのまま動かないでください。」

医師は細い管状の機器を取り出し、ゆっくりと彼女の体内に挿入していった。モニターには彼女の子宮内部が映し出された。しかし、彼女はそれどころではなかった。医師の手技が彼女の中を刺激し、彼女の理性を曖昧にしていった。

「あっ…んっ…」

彼女の口から思わず声が漏れた。医師は一瞬手を止め、彼女の顔を覗き込んだ。

「嚴さん、本当に大丈夫ですか?とても興奮しているようですが…」

彼女は何とか冷静を装おうとしたが、体は正直だった。彼女の内壁は医師の指を締め付け、もっともっとと求めているようだった。

「お願いします…止めないでください…」

彼女の声は掠れていた。医師の目つきが変わった。彼は周りを見渡し、診察室の鍵を確認した。そして、ゆっくりと立ち上がり、ドアに歩いていった。

カチャリという音と共に、鍵がかけられた。嚴喆珂の心臓が一気に跳ね上がった。

「あなた…本当にそういうことですか?」

山田医師はゆっくりと彼女の前に戻ってきた。彼の目には、医師というよりも、一人の男の欲望が宿っていた。

彼女は唇を噛みしめ、うなずいた。

医師は口元に笑みを浮かべると、彼女の脚を固定するバンドを手に取った。

「では、しっかり固定しましょう。あなたが私の指示に従うことを確認する必要があります。」

彼女の両手首と両足首が、金属製の診察台にバンドで固定された。逃げ場のない状態で、彼女は完全に医師の支配下に置かれた。

「マークからの命令だ…私はこれを乗り越えなければならない。」彼女は心の中でそう呟き、覚悟を決めた。

医師は彼女の体をじっくりと眺め、満足げにうなずいた。

「素晴らしい体だ。こんなに美しい患者を診るのは久しぶりだよ。」

彼は白衣を脱ぎ、ネクタイを緩めた。そして、診察台の前に立ち、彼女の脚をさらに広げた。

「これから、検診の続きをします。ただし、今度は私の方法で。」

その言葉と共に、医師は彼女の体内に指を挿入した。彼女の潤滑液で濡れた指は、彼女の中で自由に動き回った。

「あっ…ああ…」

彼女は声を抑えきれなかった。開発された体は、誰の刺激にも敏感に反応した。医師の指が彼女の敏感な部分を探り当てるたびに、彼女の体は震えた。

「こんなに敏感だと、旦那さんも大変だろうね。」医師は笑いながら言った。「でも安心しろ、俺がしっかり面倒を見てやるから。」

彼は指を抜き、代わりに自らの欲望を彼女の口元に押し付けた。

「まずは口で奉仕しろ。俺を満足させられたら、次の段階に進んでやる。」

彼女は医師の指示に従い、口を開けた。医師の雄の匂いが鼻を突いた。彼女は目を閉じ、舌を出し、ゆっくりとその先端を舐め始めた。

「うん…上手いじゃないか。こんなに上手な口を持っているとは思わなかった。」医師は彼女の髪を掴み、強く押し付けた。「もっと深く。歯を立てるな。」

彼女は必死に医師の欲望を咥え、喉の奥まで迎え入れた。吐き気を催したが、それを我慢し、医師が求める形で奉仕し続けた。胸元のカメラが、この一部始終を記録していることを忘れてはいなかった。

しばらくして、医師は彼女の口から自身を引き抜いた。彼の欲望は硬く、先端からは透明な液体が滴っていた。

「今度は本番だ。お前の子宮に俺のものを届けてやる。」

彼は彼女の両脚をさらに高く上げ、自分を彼女の入口に押し当てた。そして、一気に腰を突き出した。

「ああっ!」

彼女の悲鳴が診察室に響いた。医師のものは彼女の中で脈打ち、彼女の内壁を激しく擦った。

「すごい締め付けだ…まだ誰かに抱かれているのか?こんなに締め付けるなんて、相当な淫乱だな。」

医師は彼女の腰を掴み、激しく動き始めた。診察台の金属がきしむ音と、二つの肉体がぶつかる音が部屋に満ちた。

嚴喆珂は固定された四肢のまま、医師の動きに身を任せるしかなかった。彼女の体は正直で、医師の動きに合わせて反応し、快楽を享受していた。それは彼女にとって、自分自身への嫌悪感をさらに強めるものだった。

「お願いします…もっと…」

その言葉が自分の口から出たことを、彼女は後悔した。しかし、開発された体は、もっと快楽を求めてやまなかった。

医師は彼女の反応に満足し、さらに激しく動き始めた。彼は彼女の胸を揉みしだき、乳首を指でつまんだ。彼女の体はさらに敏感に反応し、甘い痙攣を繰り返した。

「イく…イってしまう…!」

彼女の体が激しく震え、絶頂に達した。しかし、医師は止まらなかった。彼は彼女の絶頂が収まる間もなく、動きを続けた。

「まだ終わってないぞ。俺も出すまで続ける。」

医師の言葉と共に、彼女は次の絶頂へと追い込まれていった。何度も何度も絶頂を繰り返し、彼女の意識は朦朧とし始めた。

やがて、医師が大きな呻き声を上げ、彼女の中で激しく放出した。熱い液体が彼女の子宮を満たし、彼女はその感覚にまた身を任せた。

すべてが終わった後、医師はゆっくりと彼女の体から自身を引き抜き、バンドのロックを解除した。

「よく頑張ったな。満足したよ。」

彼は彼女の体に残った精液をティッシュで拭き取り、診察室の洗面所で手を洗った。

嚴喆珂は震える手で体を起こし、服を着始めた。医師は何事もなかったかのようにカルテに何かを書き込んでいた。

「健康食品を処方しておくよ。体調管理に気をつけるように。」医師は淡々と言った。「来月もまた検診に来てください。その時も、同じように検査しましょう。」

彼女は何も答えられなかった。ただうなずくことしかできなかった。

診察室を出る時、医師は小さな声で言った。

「あなたが私の患者でいる限り、あなたのことは他の誰にも言わない。安心しろ。」

彼女はその言葉を背中で聞きながら、病院を後にした。

トイレで体を洗い、服を整えた。鏡の中の自分は、ぼんやりとした目をしていた。彼女はポケットからリモコンボタンを取り出し、配信を終了した。

すぐにマークからメッセージが届いた。

「よくやった。動画は確認した。お前の奉仕は完璧だった。今日はもう自由にしてやる。次の任務は明日連絡する。」

彼女はそのメッセージを見て、安堵と絶望が入り混じった複雑な感情を覚えた。

病院を出ると、外はもう昼近くになっていた。彼女はタクシーに乗り込み、自宅に向かった。

車内で、彼女は窓の外の景色を見つめながら考える。

「私はどこまで堕ちていくのだろう…もう戻れない道を歩いているのかもしれない。」

しかし、彼女は自分自身に言い聞かせた。

「楼成を守るためだ。これが私の選んだ道だ。最後までやり遂げなければ。」

彼女は目を閉じ、今日の出来事を頭の中から消し去ろうとした。しかし、医師の手の感触、匂い、言葉が脳裏に焼き付いて離れなかった。

帰宅後、彼女はすぐにシャワーを浴びた。湯船に浸かりながら、自分の体をじっと見つめた。

「私の体はもう、楼成だけのものではないのかもしれない。」

その考えが彼女の心をさらに重くした。

しかし、彼女は首を振ってその考えを振り払った。

「いや、心は楼成だけのものだ。体は…手段に過ぎない。そう自分に言い聞かせなければ。」

彼女は湯船から上がり、タオルで体を拭いた。そして、ベッドに横たわり、天井を見つめた。

「次の任務は何だろう…また医者?それとも別の誰か?どんな屈辱が待っているのだろう。」

彼女は震える手でスマートフォンを手に取り、楼成にメッセージを送った。

「元気?最近、仕事は順調?」

すぐに返事が来た。「元気だよ。仕事も順調。そっちはどう?留学生活はもう慣れた?」

「うん、慣れたよ。友達もできたし。」彼女は嘘をついた。

「それはよかった。無理しないでね。何かあったらすぐに連絡して。」

彼女はそのメッセージを見て、涙が止まらなくなった。

「ごめんね、楼成…ごめんなさい。私はあなたにたくさんの嘘をついている。」

彼女はスマートフォンを握りしめ、声を殺して泣いた。

夜、マークから新しいメッセージが届いた。

「明日の午後、同じ病院の先生に会え。新しい服を買っておけ。黒いワンピース、ハイヒール、ノーパン。指定時間は午後二時。準備を忘れるな。」

彼女はそのメッセージを読み終えると、スマートフォンをベッドに投げ出した。

「またあの医者…」

彼女は深く息を吸い込み、自分に言い聞かせた。

「これも任務の一部だ。私は耐え抜く。楼成のために。」

彼女は明日の準備をするために、クローゼットの前に立った。

週末はまだ終わっていなかった。

第17章

# 第17章

新しい週が始まった。月曜日の朝、嚴喆珂はいつものように目を覚ました。寮のベッドの上で、彼女はまずスマートフォンを確認した。主人からのメッセージは来ていなかった。ほっとしたような、少し落胆したような複雑な気持ちが胸の中をよぎる。

「今日は任務なし……普通の一日だ」

彼女はそう呟き、ベッドから起き上がった。窓の外には秋の柔らかな日差しが差し込んでいる。キャンパスの木々は赤や黄色に色づき始め、季節の移り変わりを感じさせた。

嚴喆珂は洗面所で顔を洗い、鏡に映る自分の姿を見た。白く透き通った肌、整った顔立ち。かつては自信に満ちていたその瞳の奥には、今はかすかな翳りが宿っている。彼女は深く息を吸い込み、気持ちを切り替えた。

「今日は金融工学の講義がある。しっかり勉強しなきゃ」

彼女は自分に言い聞かせるように呟いた。財布の中には夫の楼成の写真が入っている。彼女はそれを取り出し、しばし見つめた。

「楼成……今頃は何をしているかな」

遠く離れた祖国で、夫は超人級武者としての修行に励んでいる。彼は妻がこんな屈辱を受けているとは夢にも思っていない。嚴喆珂は写真を元の場所に戻し、気持ちを引き締めた。

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月曜日の講義は予定通り進んだ。午前中はミクロ経済学、午後は金融工学の応用コース。教授の説明は明快で、嚴喆珂はノートをとりながら真剣に耳を傾けた。留学生活も半年を過ぎ、語学の壁も徐々に低くなってきている。

授業が終わり、キャンパスを歩いていると、同じ留学生のグループが笑い声を上げながら通りかかった。彼らは嚴喆珂に気づき、手を振って挨拶してきた。

「イェー・ジェーカー、一緒にカフェに行かない?」

「今日は先約があるの。ごめんね」

彼女は微笑んで断った。実際には特に予定はなかったが、人と会う気分になれなかった。こうして一人で過ごす時間が増えている自分に、彼女は少し驚いていた。

夕方、寮に戻ると、スマートフォンが震えた。マークからのメッセージだった。

「今夜8時、いつもの場所に来い」

短い命令文。嚴喆珂はスマートフォンを握りしめ、唇を噛んだ。結局、今日も逃れられないのだ。彼女は返信を打たず、ただ時間が過ぎるのを待った。

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夜8時、嚴喆珂はマークのアパートの前に立っていた。鍵はすでに渡されている。彼女は静かにドアを開け、中に入った。

部屋の中は薄暗く、リビングの電気だけがついていた。マークはソファに座ってワインを飲んでいた。彼は嚴喆珂を見ると、ニヤリと笑った。

「よく来たな。今日は新しいポーズを試してみよう」

嚴喆珂は何も言わず、ただうつむいたまま立っていた。マークは立ち上がり、彼女の前に歩み寄った。

「服を脱げ。そして、立ったまま両足を開いて、前屈の姿勢を取れ。手は床につけろ」

嚴喆珂は従った。ゆっくりと服を脱ぎ、裸になると、指示された通りの姿勢をとった。両足を肩幅より広く開き、上体を前に倒して両手を床につける。脚の間はまっすぐに開かれ、最も無防備な姿勢だった。

「そうだ、そのまま動くなよ」

マークはスマートフォンを取り出し、録画ボタンを押した。彼はゆっくりと嚴喆珂の背後に回り、その白く滑らかな背中を撫でた。

「本当に美しい体だな。いつ見ても飽きない」

彼はそう言いながら、腰を彼女の臀部に押し付けた。嚴喆珂は目を閉じ、体を硬くした。

「リラックスしろよ。固くなってると、俺も気持ちよくないんだ」

マークは彼女の腰を掴み、一気に貫いた。嚴喆珂は声を押し殺したが、体は震えていた。

立ったままの姿勢で、体重を支えるのは難しかった。彼女は両手を床につけながら、マークの激しい動きに耐えた。部屋の中には肌と肌がぶつかる音と、マークの荒い息遣いが響いていた。

「どうだ?この姿勢は初めてだろ。立ったまま犯されるのはどんな気分だ?」

マークは動きを止めず、卑猥な言葉を囁き続けた。嚴喆珂は何も答えなかった。ただ、自分の体が彼の思い通りに動かされていることだけを感じていた。

数十分後、マークは體内に精を放った。彼は満足そうに息をつき、スマートフォンの録画を止めた。

「今夜の記念だ。大事に保存しておくからな」

嚴喆珂は体を起こし、震える手で自分の服を拾い上げた。涙がこぼれそうになったが、必死にこらえた。こんなことで泣いてはいけない。自分は強くあらねばならない。

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火曜日の夜。同じ時間、同じ場所。嚴喆珂は再びマークのアパートに足を運んでいた。今日はどんな屈辱が待っているのだろう。彼女は心の中で覚悟を決めていた。

部屋に入ると、マークはソファの前に立っていた。彼は嚴喆珂を見ると、すぐに命令を下した。

「今日はソファに逆立ちしろ。壁に背中を預けて、両足を天井に向けて開くんだ」

逆立ち?嚴喆珂は一瞬躊躇したが、逆らうことはできなかった。彼女は壁の前に移動し、ゆっくりと体を反転させて逆立ちの姿勢をとった。足を壁に預け、バランスを取る。

「そうだ。そのまま足を開け。もっと広く」

マークは彼女の両足を掴み、強制的に開かせた。逆立ちの姿勢で足を開くのは非常に難しく、嚴喆珂の体はバランスを崩しそうになった。しかし、彼女は必死に耐えた。

「よし、そのままの姿勢だ。動くなよ」

マークはスマートフォンで録画を始めた。彼は逆立ちしている彼女の前に立ち、上から見下ろすようにその姿を眺めた。

「本当に面白い体勢だな。普通の人間じゃとてもできない芸当だ」

彼はそう言いながら、嚴喆珂の体に近づいた。逆立ちしている彼女の股間は、彼の顔の高さにある。彼はそのまま彼女の中に侵入した。

「うっ……!」

嚴喆珂は声を漏らした。逆立ちの姿勢では、力が入りにくく、彼の動きに体が翻弄された。彼女は壁に手をつき、必死にバランスを保った。

「こんな姿勢で犯されるのは初めてだろう?覚えておけよ、この感覚を」

マークは激しく動きながら、手機のカメラを彼女の顔に向けた。嚴喆珂の顔は逆さまになり、涙が頬を伝って床に落ちた。

「泣くなよ。泣いても許さないからな」

マークの動きが加速する。數分後、彼は再び精を放ち、満足そうに體を離した。

「よし、終わりだ。降りていいぞ」

嚴喆珂はゆっくりと逆立ちから戻り、床に崩れ落ちた。全身が震え、息が荒い。彼女は自分の服を掴み、体を覆った。

---

水曜の夜。嚴喆珂は覚悟を決めてマークのアパートを訪れた。今日で三日目だ。何をされても動じない自分を作り上げなければならない。

マークは今日もソファに座っていた。彼は嚴喆珂を見ると、手招きした。

「こっちに来い。まずは座らせてやる」

嚴喆珂が近づくと、マークは彼女の手を引いて自分の膝の上に座らせた。そして彼女の両足を抱え上げ、いわゆる「小児おしっこ」の姿勢にさせた。腕と脚で彼女の体を固定し、完全に彼の支配下に置いた。

「この姿勢、覚えてるか?まるで小さな子供のようだな」

マークは耳元で囁きながら、彼女の体を撫でた。嚴喆珂は身動きがとれず、ただ彼の好きにさせるしかなかった。

「さあ、始めるぞ」

マークは彼女を抱えたまま、そのまま體の中に侵入した。この姿勢では、彼女の体重がすべて彼に預けられており、逃げ場がなかった。彼の動きに合わせて、彼女の体は揺れた。

「どうした?もっと声を出せよ。気持ちいいんだろ?」

マークは彼女の耳を舐めながら言った。嚴喆珂は唇を噛みしめ、声を出さないように耐えた。しかし、彼の動きが激しくなるにつれ、思わず甘い声が漏れてしまった。

「あっ……!」

「ほら、やっぱり感じてるんじゃないか」

マークは満足そうに笑い、動きを速めた。數分間、その體勢で彼女を弄んだ後、彼は突然體を離した。

「次はうつ伏せだ。ソファに伏せろ」

嚴喆珂は従った。うつ伏せになり、顔をソファのクッションに埋めた。マークは彼女の背後に回り、腰を掴んで後ろから侵入した。

「後背位もいいな。お前の尻の形がよく見える」

マークは彼女の腰を激しく動かしながら、カメラを彼女の體に近づけた。嚴喆珂はクッションに顔を押し付け、泣き声を殺した。彼の動きが止まるまで、彼女は耐え続けた。

---

木曜の夜。今日はいつもと少し違っていた。マークは嚴喆珂に料理を作らせることにしたのだ。ただし、条件があった。

「服を全部脱げ。そしてエプロンだけを付けろ」

嚴喆珂は裸になり、薄いエプロンだけを身につけた。キッチンに立つと、冷たい空気が肌に触れた。彼女は必死に震えを抑え、料理を始めた。

「何を作るんだ?」

「……パスタとサラダです」

「いいだろう。頑張って作れよ」

マークは後ろから彼女の様子を眺めていた。料理をしている間も、彼の視線が肌に刺さるようだった。

嚴喆珂が料理に集中し始めた時、突然マークが背後から彼女の腰を掴んだ。

「そのままの姿勢で、動くなよ」

彼はそう言うと、後ろから彼女の中に侵入した。嚴喆珂は鍋を握る手を震わせながら、料理を続けなければならなかった。

「ちゃんと料理を続けろよ。途中で止めるんじゃないぞ」

マークは彼女の腰を掴みながら、激しく動いた。立ちながらの體位で、彼女は鍋の中のパスタをかき混ぜ続けた。動きに合わせて彼女の体が揺れ、エプロンの裾がひらひらと揺れた。

「本当に興奮する光景だ。裸にエプロンで料理をする女。そして背後から犯される……」

マークはカメラを彼女の後ろから撮影しながら言った。嚴喆珂は涙をこらえ、サラダのトマトを切った。包丁を持つ手が震えたが、彼女は必死に集中した。

料理が完成する頃、マークも果てた。彼は彼女の體を離し、満足そうにソファに座った。

「料理の味見をさせてもらうぞ」

嚴喆珂は震える手で料理を皿に盛り、彼の前に置いた。そして自分の分も取り、彼の向かいに座った。

「食べていいぞ」

彼女はフォークを手に取り、パスタを口に運んだ。何の味も感じなかった。ただ、涙の塩辛さだけが口の中に広がった。

---

金曜の夜。週の最後の夜だ。嚴喆珂は重い足取りでマークのアパートに足を運んだ。今夜を乗り越えれば、明日からは自由だ。そう自分に言い聞かせた。

部屋に入ると、マークはバスルームのドアを開けた。

「今夜はここだ。風呂場でやる」

嚴喆珂は従い、バスルームに入った。白いタイル張りの部屋には、バスタブとシャワーがある。マークは浴槽の縁に腰掛け、彼女を見下ろした。

「跪け」

嚴喆珂は冷たいタイルの上に膝をついた。

「口を開けろ」

彼女はゆっくりと口を開けた。マークは自分のズボンを下ろし、硬くなったペニスを彼女の口に押し込んだ。

「しっかり吸え。歯を立てるんじゃないぞ」

嚴喆珂は目を閉じ、彼のものを口に含んだ。彼の嫌な匂いが鼻を突く。彼女は必死に吐き気をこらえ、彼の指示通りに動いた。

「そうだ。舌を使って動かせ。もっと深く……」

マークは彼女の頭を掴み、自分から腰を動かし始めた。彼のペニスが喉の奥まで押し込まれ、嚴喆珂は噎せそうになった。涙が頬を伝って落ちた。

「俺のものの味はどうだ?ちゃんと味わってるか?」

彼は彼女の頭を両手で掴み、激しくピストン運動を続けた。數分間、彼女の口を調教するように使った後、彼は突然彼女から體を離した。

「よく頑張ったな。ご褒美だ」

そう言うと、マークは彼女の顔の上に立ち、自分のペニスから尿を放った。温かい液体が嚴喆珂の顔にかかる。彼女は反射的に目を閉じ、口を閉じた。

「全部受け止めろ。俺の尿がお前の顔に染み込んでいくんだ」

マークは笑いながら、彼女の顔全体に尿をかけた。金色の液体が彼女の髪を伝い、頬を流れ、口の端から滴った。

「さあ、カメラに向かって笑顔を見せろ」

嚴喆珂は目を開けた。カメラのレンズが彼女の顔を捉えている。彼女は涙と尿に濡れた顔で、無理やり微笑んだ。

「いい顔だ。本当にいい雌犬になったな」

マークは満足そうに録画を終えた。

---

その夜、嚴喆珂は寮に戻り、シャワーを浴びた。熱いお湯が彼女の体を流れ、一週間の汚れと屈辱を洗い流した。彼女は壁に手をつき、声を殺して泣いた。

「楼成……ごめん……」

彼女は何度も謝った。夫に対する罪悪感が胸を締め付ける。しかし、どうすることもできなかった。弱みを握られている以上、彼女には逆らう選択肢がなかった。

シャワーから上がり、彼女はベッドに横たわった。スマートフォンには楼成からのメッセージが届いていた。

「元気か?今日も修行がハードだった。でも、お前のことを思うと頑張れる。愛してる」

嚴喆珂はそのメッセージを読み返し、涙が止まらなかった。彼女は震える手で返信を打った。

「元気よ。私も愛してる。頑張ってね」

日常のやり取り。夫は何も知らない。妻がこんな屈辱を受けていることを、永遠に知ることはないかもしれない。

嚴喆珂はスマートフォンを置き、目を閉じた。明日は土曜日。任務はない。一時の平安が访れる。しかし、来週もまた同じ日々が続く。

彼女は自分の弱さを呪いながら、眠りに落ちた。

---

週末は穏やかに過ぎた。嚴喆珂は図書館で勉強に打ち込み、友達とランチを楽しみ、映画を観た。一見普通の留学生活。しかし、彼女の心の中には常に影が落ちていた。

新しい週が始まる月曜日。再びマークからのメッセージが届く。

「今夜も来い。新しい任務だ」

嚴喆珂はスマートフォンを握りしめ、深く息を吸った。彼女は自分に言い聞かせる。

「私は強い。絶対に負けない」

そう自分に言い聞かせながらも、彼女の足取りは重かった。

夜8時。彼女は再びマークのアパートのドアを叩いた。

「よく来たな、愛しい雌犬よ」

マークはそう言って彼女を迎え入れた。その悪魔のような笑顔に、嚴喆珂はただ黙って従うしかなかった。

新しい一週間が始まった。終わりの見えない日々が、また続いていく。

---

月曜日の夜、マークのアパート。今週も任務が始まった。嚴喆珂は自分を無理やり落ち着かせ、部屋の中に足を踏み入れた。

マークはリビングの中央に立っていた。彼の手には新しい道具—柔らかい布製のバンドが握られていた。

「今週は新しいことに挑戦してみようと思う。まずは基本の姿勢からだ」

彼は嚴喆珂に近づき、そのバンドを彼女の両手首に巻き付けた。そしてそれを天井から吊り下げられたフックに結びつけた。

「腕を上げて、そのまま吊られるんだ」

嚴喆珂は従った。両腕を頭上に上げ、バンドに体重を預ける。彼女のつま先だけがかろうじて床に触れていた。完全に無防備な姿勢だった。

「今日はこのままでいくぞ」

マークは彼女の服を一気に引き裂いた。布の裂ける音が部屋に響く。裸にされた嚴喆珂の体が、薄明かりの下にさらされた。

「本当に美しい体だ。毎日見ても飽きないな」

マークは彼女の周りを回りながら、カメラで様々な角度から撮影した。彼女の腕が吊られているため、胸は自然と前に突き出し、最も無防備な姿勢を強いられていた。

「さあ、始めるぞ」

マークは後ろから彼女の中に侵入した。吊られた状態では足場が悪く、彼女は彼の動きに翻弄されるしかなかった。体が揺れるたびに、バンドが軋む音がした。

「今夜は長く楽しむぞ。お前の泣き顔を見るのが楽しみだ」

マークの声が部屋に響く。嚴喆珂は唇を噛みしめ、耐えた。涙がこぼれそうになるのを必死にこらえながら、彼女は自分に言い聞かせた。

—私は負けない。絶対に負けない。

だが、彼女の心は確実に蝕まれていた。この屈辱の日々がいつ終わるのか、終わることはあるのか。彼女には見当もつかなかった。

マークの動きが激しさを増す。部屋の中には、卑猥な音と彼の荒い息遣いだけが響いていた。

今夜もまた、彼女の心は少しずつ、確実に壊れていった。

---

毎日が終わりのない悪夢のようだった。しかし、嚴喆珂はそれを必死に受け入れ、飲み込んでいた。彼女の中で何かが変わろうとしている。それに気づかないふりをしながら、彼女は日々を過ごしていた。

それが彼女の選んだ道だった。自分の弱さと向き合い、それでも前に進むこと。いつか必ず、この状況から抜け出すことができると信じて。

しかし、その「いつか」がいつ訪れるのか、彼女にはまったくわからなかった。