蘇婉児は実習監督員として、初めて単独で奴隷登録状況の検査に赴いた。タブレット端末を手に、都心から北へ車で三十分ほどの高級住宅街に足を踏み入れる。この地域は高額納税者か、あるいは特別な許可を得た者だけが居住を許される。指紋認証と顔認証を通過し、門扉が無音で開いた。
リビングルームに通されると、まず広々とした空間と、異様な静寂が蘇婉児を包んだ。床一面に敷かれたペルシャ絨毯の上で、一人の女奴隷が犬のように四つん這いになっていた。彼女は首輪を嵌められ、鎖の先はソファに座る主人の手に握られている。主人は四十代半ばの男で、だらりと脚を投げ出し、女奴隷の頭を股間へと押し付けていた。
女奴隷の口は主人の陰茎を咥えている。唾液が主人の腿を伝い、絨毯に染みを作っていた。蘇婉児は一瞬息を呑んだが、業務用の笑みを浮かべ、タブレットを構えた。
「失礼いたします。奴隷管理局の蘇婉児と申します。登録状況の確認に参りました」
主人は面倒そうに顔を上げ、「ああ、監督官か。勝手に見ていけ。ただし、こいつはまだ調教中だ。邪魔をするなよ」とぶっきらぼうに言った。彼は女奴隷の髪を掴み、さらに深く咥えさせた。女奴隷は嗚咽を漏らし、涙を流しながらも、主人の命令に従って口を動かし続けた。
蘇婉児は検査の手順を思い出しながら、端末に記録を打ち込む。奴隷の身元、健康状態、居住環境、そして使用状況。該当項目をチェックするたびに、女奴隷の苦しげな声が耳に残った。主人が突然女奴隷の顔を引き剥がし、陰茎を解放した。粘液と唾液が糸を引いた。
「よし、身体検査だ。登録証と合わせて、お前がしっかり確認しろ」
主人は女奴隷をうつ伏せにさせ、その臀部を持ち上げさせた。尻肉が露わになり、割れ目から膣口と肛門が覗く。女奴隷の陰部はすでに産毛のように濡れており、膣口はヒクヒクと痙攣していた。蘇婉児は端末のカメラを構え、標準の記録写真を撮影した。
その時、背後から足音が近づいた。振り返ると、見知った顔が立っている。先輩だった。彼は制服のまま、何食わぬ顔で近づいてきた。
「おお、蘇婉児か。この案件、俺も担当してるんだ。一緒に見てやるよ」
先輩はそう言うと、女奴隣の腰に手を掛け、自分の陰部を露出させた。彼は何の躊躇もなく、中指と人差し指を女奴隷の膣に差し込んだ。女奴隷は声を上げたが、主人の手が首輪を引いたため、抗議の声は無視された。
「健康状態は良好だ。膣の弾力も悪くない。こっちも見させるか」
先輩は指を抜き、今度は指の代わりに自分の陰茎を膣口に押し当てて、一気に挿入した。女奴隷が悲鳴を上げる。先輩は律動的に腰を動かしながら、蘇婉児に振り返った。
「監督官として、ちゃんと記録を取れよ。この使用状況も書類に残さねばならん」
蘇婉児は硬直したが、仕事だと言い聞かせ、端末を操作した。記入欄に「本日検査時に、主人の代理として先輩監督官が試用。奴隷の反応は良好」と打ち込む。その間も、女奴隷から水音と先輩の息遣いが耳に響いた。先輩は手際よく体位を変え、肛門にも挿入を試みた。女奴隷は涙と涎をまき散らしながら、声も出せずに奉仕を続けた。
蘇婉児は気がつくと、自分の太腿がわずかに擦れ合っているのを感じていた。胸の奥が煮えたぎり、異様な熱が下腹部に集まる。嫌悪すべき光景のはずなのに、身体はその刺激を拒めなかった。彼女は唇を噛みしめ、手が震えるのを必死に抑えながら、記録を完了させた。
検査終了後、蘇婉児は事務所に戻った。夕刻のオフィスは誰もおらず、彼女は自分の机に座り、タブレットのデータを転送しながら、昼間の光景を反芻していた。女奴隷が犬のように跪き、主人の股間を舐める姿。先輩が躊躇なく女奴隷を貫き、その身体をモノとして扱う様子。そして何よりも、自分がその場面に性的興奮を覚えたという事実が、頭から離れなかった。
彼女は手帳のペンを取ろうとして、気づけば太腿を撫でている自分の手を見つめた。慌てて手を離すが、その感覚は消えない。白昼に起きたあの光景が、脳裏に鮮明に焼き付いている。彼女は何度も瞬きを繰り返し、やがて深く息を吐いた。
「……私は、何をしているんだろう」
蘇婉児は窓の外に目をやった。ビル群の影が伸び、街は夕闇に包まれ始めていた。自分の中に芽生えた暗い欲望が、確かに大きくなっているのを感じながら、彼女はただその揺らぎを見つめることしかできなかった。