# 第二章:玄妙宗の日常
玄妙宗の総本部は、市の中心部から車で一時間ほどの郊外に位置する。かつては某財閥の別荘であったこの敷地は、今やガラスと鋼鉄で覆われた近代的なビルへと変貌を遂げていた。しかしその内部は、表向きの外観とは裏腹に、伝統的な中国の装飾が随所に施され、重厚な木彫りの屏風や、絹に描かれた山水画が来訪者を迎える。
その最上階、一面のガラス張りから市内を一望できる会議室に、玄妙宗の宗主・元都子は立っていた。
彼女の姿はこの日のために誂えられたかのような、深紅のチャイナドレスに包まれていた。生地は最高級のシルクで、光の加減で色合いが微妙に変化する。スカートの両脇には深いスリットが入り、彼女が歩くたびに、黒のストッキングに包まれた太ももが露わになる。そのスリットは、立ち姿では決して見えない位置にありながら、彼女が少しでも動く瞬間を狙って、視線を誘うように開く。
彼女の胸元は、ドレスの立襟がしっかりと留められ、肌の露出を最小限に抑えている。しかし、その布地の下に隠された双丘は、彼女のわずかな呼吸さえも逃さずに形状を変え、見る者の想像を掻き立てる。Eカップの豊満な胸は、布地を押し上げるように盛り上がり、中央の谷間は深く、吸い込まれそうな陰影を落としている。
彼女の腰まで届く黒髪は、今日も完璧に整えられ、肩や背中に流れるたびに、絹のような光沢を放つ。その髪が微かに揺れるたび、ウォームブラウンの房が顔の横に落ち、彼女の動きに艶やかさを添える。
「本日の議題は、先月の統合計画の進捗と、新たに浮上した投資案件についてです」
元都子の声は低く、落ち着いている。その一音一音が、会議室の空気を支配する。彼女の美しい顔立ちは、年齢を感じさせない完成度で整っており、その表情は冷たく、時に冷酷ですらある。
会議室のテーブルには、九人の執事たちが座っている。彼女たちは各々、政界、経済界、学界など、それぞれの分野で頂点に立つ女性たちだ。彼女たちは一様に、品のあるスーツやドレスに身を包み、プロフェッショナルな雰囲気を漂わせている。だが、その視線は常に、立っている元都子に注がれていた。
「まず、蔡執事、あなたの報告を」
元都子の言葉に、最前列の女性が立ち上がる。蔡と紹介された女性は、四十代半ばと見えるが、その体つきは二十代と遜色ないほど引き締まっている。彼女は銀縁の眼鏡を押し上げ、手元の資料を手に取った。
「はい、宗主。先月のエネルギー部門の統合ですが、予定通り三社の買収が完了しました。これにより、我々の影響下にあるエネルギー市場は、東南アジアで約一五%のシェアを確保しました」
蔡執事の報告は淡々と進む。しかし、彼女の口調には、わずかな興奮が混じっている。それは、この統合計画が、表向きのビジネス以上の意味を持つことを物語っていた。
「ご苦労様。しかし、シェアが一五%ではまだ足りない。来月までに二〇%まで引き上げることを目標に、更なる買収を進めてください」
元都子の指示は、断固としたものだ。彼女の目には、一切の迷いがない。その視線は、まるで獲物を見定める猛禽のようだ。
会議は、さらに一時間ほど続いた。各執事が担当分野の報告を行い、元都子がそれに指示を下していく。その間、元都子はほとんど座ることなく、会議室の前方に立ち続けた。彼女の動きは優雅でありながら、計算され尽くしている。一歩踏み出すたびに、スリットから覗く太ももが、ほんの一瞬、彼女の存在を際立たせる。
会議の後半、元都子は一度だけ、自分の席に戻り、椅子に腰を下ろした。その瞬間、彼女の顔に、ほんのわずかな苦痛のような表情が浮かんだ。だが、それも一瞬のこと。すぐに、彼女は再び冷たい表情を取り戻した。
「本日はこれで閉会とします。次回は、来月の第一月曜日、同じ時間です」
元都子がそう言うと、執事たちは一斉に立ち上がり、深くお辞儀をした。そして、それぞれが会議室を後にしていく。最後に、蔡執事だけが立ち止まり、振り返った。
「宗主、先日お伝えした、林氏という投資家との面会ですが、いかがいたしましょう?」
「林氏……?」
元都子は、少し考え込むような表情を浮かべた。
「はい。先月のパーティーで、私が一方的にご紹介した方です。IT企業で大きな成功を収めた方だそうで、我々のプロジェクトに強い関心を示しておられます」
「そう……。では、来週の水曜日、ここで会うことにしましょう。詳細は、あなたが手配してください」
「承知しました」
蔡執事は再びお辞儀をし、会議室を後にした。その後、部屋には元都子だけが残された。彼女は深く息を吐き、一瞬だけ、その美しい顔に疲れの色を浮かべた。しかし、すぐに、彼女の表情は再び冷たい仮面に覆われた。
会議室を後にする際、元都子の足取りは、少しだけ重かった。彼女は、自分の体に異変が起きていることを感じていた。それは、精神的なものか、肉体的なものか、はっきりとは分からない。しかし、最近、何かに駆られるように、自分を律することが難しくなっている気がした。
ビルの一階ロビーに出ると、一人の男性が待っていた。彼は、元都子の夫、葉凡である。見た目は平凡でありながら、優しい目をした中年男性だ。彼は、妻の姿を見て、ほっとしたような笑顔を浮かべた。
「都子、会議は終わったのか?」
「ええ、今日もいろいろと話し合ったわ」
元都子の口調は、ビジネスの時とは違い、少し柔らかくなっていた。しかし、その瞳の奥には、依然として冷たさが潜んでいる。葉凡は、その冷たさに気づかない。彼は、妻の美しさにいつもながら圧倒され、ただ、その存在に感謝するだけだった。
「疲れただろう? 今日は、あの新しいフレンチレストランに行かないか? 予約を取っておいたんだ」
「そうね……。でも、今日は少し疲れたわ。家でゆっくりしたい」
元都子の言葉に、葉凡は少し残念そうな顔をした。しかし、すぐに笑顔を取り戻した。
「そうか、分かった。じゃあ、家で何か作るよ。今日は、都子の好きな魚料理を用意しよう」
「ありがとう、凡」
元都子は、夫の優しさに、少しだけ心の安らぎを感じる。しかし、その安らぎは、すぐに別の感情に掻き消された。それは、何かが足りないという、漠然とした欲求不満のようなものだった。
葉凡は、元都子の手を取ろうとしたが、彼女はさりげなくかわした。その動作には、一瞬の躊躇もない。まるで、それが自然な動作であるかのように。しかし、葉凡はその動作に、何かを感じ取ることはできなかった。
「車を出そうか?」
「いいえ、自分で運転するわ。あなたは、自分の車で来ているでしょう?」
「ああ、そうだった。じゃあ、家で落ち合おう」
葉凡は、そう言って、別の方向へ歩いていった。その背中を見送りながら、元都子は、小さなため息をついた。彼女の心は、何か満たされない思いでいっぱいだった。それは、夫に愛されているという実感ではない。もっと、別の何か。もっと、深い、肉体的な……。
その思考を、元都子は頭を振って追い払った。自分は、玄妙宗の宗主だ。世界で最も美しく、最も強い女だ。そんな感情に流されるわけにはいかない。彼女は、そう自分に言い聞かせると、足早に駐車場へ向かった。
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その頃、市内の高層ビルのオフィスで、一人の男が、モニターを見つめていた。その男こそ、林淵である。彼は、先日、元都子の前に現れた投資家として、玄妙宗との接点を得ることに成功していた。彼の目は、まるで獲物を狙うハンターのように、鋭く光っていた。
「元都子……。なるほど、本物だ」
林淵は、今朝、部下から送られてきた元都子の写真を、指でなぞる。写真の中の元都子は、まさに完璧な美の持ち主だ。その高慢な表情、冷たい目線、そして、隠しきれない豊満な肉体。すべてが、彼の手で調教するべき最高の獲物であることを示していた。
「玄妙宗の宗主か……。権力も、美貌も、すべてを兼ね備えた女だ。それを、私の奴隷に堕とす。それは、何よりの楽しみだ」
林淵は、手元のキーボードを叩き、先日、蔡執事から送られてきた元都子のスケジュールを確認する。来週の水曜日、彼女と直接会うことができる。その時までに、彼はすべての準備を整えておくつもりだ。
「まずは、彼女の弱点を見つける。そして、徐々に、私の虜にしていく。その過程が、何よりの楽しみだ」
林淵は、そう呟くと、手元の資料に目を落とした。そこには、玄妙宗の組織図や、元都子の人間関係が詳細に記されていた。特に、彼女の夫である葉凡の存在に、彼の関心が向いた。
「葉凡か……。彼女の夫でありながら、その才能に劣等感を抱いている男。それが、彼女の弱点になるかもしれない」
林淵は、不気味な笑みを浮かべた。彼の頭の中では、すでに、元都子を堕落させる計画が、着々と進行していた。
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夜、元都子の自宅。高級マンションの最上階に位置するその部屋は、都会の喧騒から隔離された静寂に包まれている。大きな窓からは、街の夜景が広がり、その光が、部屋のインテリアに柔らかな陰影を落としている。
元都子は、ベッドルームで、チャイナドレスを脱ぎ、下着姿になっていた。その姿は、まさに彫刻のような美しさだ。豊かな胸、くびれた腰、そして、大きな尻。すべてが、完璧なプロポーションで構成されている。
しかし、彼女の目は、今、自らの体を見つめることで、何かを確かめようとしている。彼女は、胸の頂、左の乳首に触れる。そこには、小さなリングがついていた。そのリングには、微細な文字が刻まれている。『淫売』という、二文字が。
「これは、いつの間に……?」
元都子は、リングを見つめながら、記憶を辿る。しかし、それがいつつけられたのか、はっきりとは思い出せない。ただ、ある時から、このリングが、自分の体の一部になっていることに気づいたのだ。
次に、彼女は右手を伸ばし、肌の香りを嗅ぐ。そこからは、ほのかに、甘く、ねっとりとした芳香が漂っていた。それは、彼女が塗っている口紅の香りと、何かが混ざり合ったような、異質な匂いだった。
「この匂い……。一体、何なんだ?」
元都子は、自分の体から発せられる香りに、違和感を覚えた。しかし、その香りを嗅ぐたびに、彼女の体は、ほのかに熱くなり、何かが満たされるような感覚に襲われる。それは、あまりにも強烈で、抗いがたい快感だ。
彼女は、下着を脱ぎ、裸になる。そして、鏡の前に立つ。鏡の中の自分は、まさに完璧な姿をしている。しかし、その目は、やはり何かを求めているような、飢えたような光を放っていた。
「私は、何を求めているんだ?」
元都子は、自問する。しかし、その答えは、彼女の心の奥底に、うっすらと浮かび上がっていた。それは、もっと、深い、肉体的な満足感。もっと、本能的な、欲望。
彼女は、自分の体を撫でる。胸、腰、そして、太もも。指先が肌を滑るたびに、快感が走る。その感覚は、次第に強くなり、彼女は、自分の指を、より深く、自分の体に沈めたくなる衝動に駆られる。
「ダメだ……。私は、玄妙宗の宗主だ。こんなことで、自分を卑しめてはいけない」
元都子は、理性の力で、自分の衝動を抑えようとする。しかし、その理性は、すでに、脆くなっていた。彼女の体は、快感を求めて、自然に動き始める。彼女は、ベッドに横たわり、両脚を開く。
「ああっ……」
彼女の口から、押し殺したような声が漏れる。彼女の指は、迷うことなく、自分の秘部へと向かう。そこは、すでに濡れていた。陰唇の間から、透明な液が滲み出ている。彼女は、その液を指で掬い、自分のクリトリスに塗りたくった。
「んっ……」
その瞬間、彼女の体が震える。それは、あまりにも強い快感だった。彼女は、その快感に身を任せ、指を動かし続ける。彼女の頭の中では、何かが壊れていく音がした。かつて、自分を支えていた倫理や道徳が、崩れ去っていく。
「もっと……もっと……!」
元都子は、自分の欲望に従い、指の動きを速める。彼女の体は、すでに、快感の波に飲み込まれていた。その中で、彼女は、自分が本当に求めているものが、何かを理解し始める。それは、夫の愛ではない。もっと、もっと、粗野で、本能的な……。
「チンポ……。大きなチンポで、私を……!」
その言葉を、元都子は、口に出してしまった。そして、その言葉に、自分でも驚いた。しかし、その言葉は、同時に、彼女の心の奥底に眠っていた欲望を、確かに呼び覚ました。
彼女は、自分の膣の中に、指を二本入れ込む。そして、かき回す。彼女の頭の中では、見知らぬ男の肉棒が、自分の膣を貫くイメージが浮かんでいた。そのイメージに、彼女は、さらに強い興奮を覚える。
「いい……。とてもいい……!」
元都子は、自分の体が、かつての自分とは違うものになっていることを感じていた。それは、堕落なのか、それとも、開放なのか。彼女には、もう、その区別がつかなかった。ただ、彼女は、その快感に溺れることを、選んだ。
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翌朝、元都子は、目を覚ます。昨夜の記憶は、ぼんやりとしていた。しかし、彼女の体は、確かに、何かが変わったことを示していた。彼女の陰部は、まだ、ぬるぬると濡れており、彼女の心は、空虚感で満たされていた。
「私は、何をしているんだ……」
元都子は、自分の行為を思い出し、深い羞恥と自己嫌悪に襲われる。しかし、同時に、その行為がもたらした快感も、鮮明に思い出される。その快感は、彼女の理性を超えて、彼女の心を蝕んでいた。
「もう、こんなことは、やめよう」
元都子は、そう自分に言い聞かせる。しかし、彼女の体は、すでに、その快感を求めていた。彼女は、自分の指を見つめる。その指は、昨夜の行為で、まだ、濡れていた。彼女は、その指を、自分の唇に持っていく。そして、舌で、その液を舐め取った。
「ん……」
その味は、塩辛く、そして、少し甘かった。その味に、彼女の心は、再び、ざわつき始める。彼女は、自分の欲望に、抗うことができそうになかった。
その時、ベッドルームのドアがノックされた。
「都子、起きているか?」
葉凡の声だ。元都子は、慌てて、体をベッドシーツで隠す。
「え、ええ。起きているわ」
「朝食の準備ができたぞ。一緒に食べよう」
「今、行くわ」
元都子は、体を起こす。彼女の心は、まだ乱れていたが、表には出さない。彼女は、冷静なふりをして、ベッドルームを後にした。
リビングに行くと、葉凡が、テーブルに朝食を並べている。彼の優しい笑顔が、元都子の心を少しだけ和らげる。しかし、その和らぎは、一瞬で消えた。彼女の頭の中では、昨夜の快感が、こだましている。
「どうしたんだ、都子? 顔色が悪いぞ」
「何でもないわ。ちょっと疲れているだけ」
元都子は、そう言って、椅子に座る。葉凡は、彼女の前にコーヒーを置く。
「無理をするなよ。今日は、ゆっくり休むといい」
「ありがとう、凡」
元都子は、コーヒーを一口飲む。その苦味が、彼女の意識を現実に引き戻す。しかし、彼女の体は、まだ、何かを求めていた。それは、まるで、飢えた獣のように、彼女の本能を刺激する。
朝食を終え、葉凡が出勤した後、元都子は、再び、自分の部屋に戻った。彼女は、クローゼットを開け、今日の服を選ぶ。手に取ったのは、もう一着のチャイナドレスだ。それは、先日のものよりも、さらにスリットが深い。そして、胸元も、大胆に開いている。
「これは……。こんな服を、なぜ持っているんだ?」
元都子は、自分がこんな露出の多い服を持っていることに、疑問を感じる。しかし、同時に、その服を着ることで、自分の体がより美しく見えることを知っていた。そして、その服を着ているとき、彼女は、他人の視線を意識し、興奮を覚えるのだ。
彼女は、そのチャイナドレスを着る。そして、ハイヒールを履く。鏡の前に立つと、そこには、まさに『娼婦』のような姿が映っていた。しかし、その姿に、彼女は、違和感を覚えなかった。むしろ、それが、自分の本当の姿のように感じられた。
「私は……、何になろうとしているんだ?」
元都子は、自問する。しかし、その答えは、すでに決まっていた。彼女は、自分の中に巣食う欲望に抗うことができない。彼女は、その欲望に身を任せるしかない。それが、彼女の選んだ道なのだ。
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その日の午後、元都子は、玄妙宗のビルにいた。今日は、新たな投資家との面談がある。それが、林淵だ。彼女は、会議室で、林淵を待っていた。
しばらくして、ドアがノックされ、林淵が入ってきた。彼は、スーツ姿で、一見すると、どこにでもいるビジネスマンに見えた。しかし、その目には、鋭い光が宿っている。
「お会いできて光栄です、元都子宗主。私は、林淵と申します」
林淵は、丁寧に頭を下げる。その動作には、違和感はない。しかし、元都子は、彼の視線が、自分を値踏みするように、じっくりと見ていることに気づく。
「ようこそ、林氏。お会いできて、私も光栄です」
元都子は、ビジネススマイルを浮かべ、手を差し出す。林淵は、その手を握る。その掌は、意外なほど、大きく、そして、温かかった。
「先日、蔡執事から、貴社のプロジェクトについて伺いました。非常に興味深いですね」
「ありがとうございます。我々は、女性の社会進出を支援するために、様々なプロジェクトを手掛けています。林氏の知見を、ぜひ、お借りしたいと思います」
「そうですか。それは、光栄です」
林淵は、微笑む。その笑顔は、一見、穏やかだが、その奥に、何か別の意図が隠されているような気がして、元都子は、違和感を覚える。
「ところで、元都子宗主。先日、あるパーティーで、あなたの写真を見ました。本当に、美しい方だと、思いました」
「お褒めにあずかり、光栄です」
元都子は、冷静に応酬する。しかし、その言葉には、ほのかな熱が混じっている。彼女は、林淵の視線が、自分の胸元や、スリットから覗く太ももに、一瞬、留まることに気づく。その視線に、彼女の体は、ほのかに反応していた。
「私は、美しい女性が好きなんです。特に、あなたのように、完璧な美しさを持つ女性は、私にとって、最高の芸術作品です」
林淵は、そう言うと、手を伸ばし、元都子の手を、もう一度、握る。その掌の感触が、元都子の肌に、直接、触れる。彼女の体は、その感触に、電気のような刺激を感じた。
「林氏、お言葉ですが、私は、芸術作品ではありません。私は、玄妙宗の宗主です」
元都子は、そう言って、手を引っ込める。その動作は、一見、拒絶に見えるが、彼女の心は、林淵の言葉に、何かを感じていた。それは、彼女の欲望を、刺激する何かだった。
「失礼しました。しかし、私は、率直に申し上げたまでです。あなたは、特別な方です。その特別さを、ぜひ、私に示してください」
林淵は、意味深な言葉を残して、会議室を後にした。その後、元都子は、一人、部屋に残された。彼女の心は、林淵の言葉で、揺れ動いていた。そして、彼女の体は、その言葉に、確かに、反応していた。
「特別な私……。それを、示せと?」
元都子は、自分の手を見つめる。その手は、わずかに震えていた。彼女は、自分の中に、新たな欲望が芽生えていることを感じた。それは、林淵に、自分を認めてもらいたいという欲望。そして、もっと、深い、肉体的な関係を求める欲望。
「私は、どうなってしまうんだ……」
元都子は、自問する。しかし、その答えは、もう、決まっていた。彼女は、林淵の言葉に、引き寄せられるように、自分の運命を、受け入れ始めていた。
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その夜、元都子は、自宅で、再び、自慰行為に耽っていた。昨夜よりも、さらに激しく、そして、執拗に。彼女の指は、自分の膣を責め立て、彼女の口からは、淫らな声が漏れていた。
「ああっ……、林氏……! あなたの……、あなたのチンポで、私を……!」
元都子は、林淵の顔を思い浮かべながら、自分を慰める。そのイメージが、彼女の興奮を、さらに高める。彼女の体は、すでに、快感の嵐に飲み込まれていた。
その時、彼女の頭の中に、一つの声が響いた。
「もっと、深く……。もっと、激しく……。あなたは、もっと、汚されるべきだ……」
その声は、彼女の心の奥底から、響いてくるように感じられた。そして、その声に従うことで、彼女の快感は、さらに強くなる。彼女は、その声に導かれるように、自分の指を、さらに深く、自分の体内に沈める。
「ああっ……、そうだ……! もっと……!」
元都子は、絶頂に達した。その瞬間、彼女の頭の中は、真っ白になり、すべての思考が、快感に飲み込まれた。そして、その快感の後には、深い虚無感だけが残った。
「私は、もう、戻れない……」
元都子は、その虚無感の中で、自分が、すでに、新しい自分に生まれ変わったことを感じていた。それは、かつての冷たく、高慢な宗主ではない。もっと、淫らで、欲望に忠実な、新しい自分だ。
彼女は、その新しい自分を受け入れることを、決意した。そして、その決意が、彼女の運命を、決定的に変えることになる。
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翌日、元都子は、玄妙宗のビルで、林淵と再び会った。今度は、二人きりで、プライベートな会話ができる、個室だった。
「昨日は、お会いできて、嬉しかったです。元都子宗主」
林淵は、にこやかに挨拶する。その笑顔には、昨日と同じように、何かの意図が隠されているように感じられた。
「私もです、林氏。今日は、どのようなお話でしょうか?」
元都子は、冷静を装いながら、林淵の言葉を待つ。
「私は、あなたにもっと近づきたい。あなたの、本来の姿を見たい。そして、あなたを、もっと深く、理解したい」
林淵の言葉は、直接的だった。その言葉に、元都子の心臓は、高鳴る。
「本来の姿……? それは、どういう意味ですか?」
「あなたは、今、自分を偽っていませんか? 本当は、もっと、自由になりたいと思っている。もっと、欲望に素直になりたいと、思っているのではないですか?」
林淵の言葉は、元都子の心の奥底を、正確に突いていた。彼女は、その言葉に、自分が、見抜かれているような気がした。
「私は、玄妙宗の宗主として、常に、模範であり続けなければなりません。そんな、本能に従うことなど、できません」
「しかし、あなたの体は、それを求めている。私は、あなたの目を見れば、分かる。あなたは、何かを渇望している。もっと、深い、肉体的な快感を」
林淵は、立ち上がり、元都子の前に立つ。そして、彼女の顔を、じっと見つめる。その視線は、彼女の心を、見透かすように、鋭かった。
「私は、あなたに、その快感を与えたい。あなたが、本当の自分になるための手助けをしたい」
「本当の、自分……?」
元都子は、その言葉を、反芻する。彼女の心の中で、何かが、動き始める。それは、彼女の理性と、本能の戦いだった。
「そうです。あなたは、もっと、美しく、もっと、淫らに、そして、もっと、自由になることができる。私は、その手助けをします」
林淵は、手を伸ばし、元都子の手を握る。その温もりが、彼女の心に、安らぎを与える。同時に、その温もりが、彼女の欲望を、さらに掻き立てる。
「私は、どうすればいいのですか?」
元都子の問いかけは、彼女の朦朧とした意識から、自然と漏れ出ていた。
「まずは、あなたの心を、開いてください。私の言葉を、信じてください」
林淵の声は、優しく、そして、催眠的だった。その言葉に、元都子の心は、徐々に、開かれていく。彼女は、林淵に、すべてを委ねることを、決意した。
「私は、信じます……。あなたを……」
元都子の言葉とともに、彼女の心は、完全に、林淵に支配された。その瞬間、彼女は、自分が、新しい運命の渦に、飲み込まれていくことを感じた。
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そして、数週間後。
元都子は、かつての冷たく高慢な姿を、完全に失っていた。彼女は、今や、林淵の完全な奴隷となっていた。彼女の体には、無数の淫らな刺青が刻まれ、彼女の心は、林淵への絶対的な忠誠で満たされていた。
玄妙宗の日常は、一見、変わっていないように見える。しかし、その裏側では、元都子の堕落を皮切りに、組織全体が、林淵の支配下に置かれつつあった。葉凡は、依然として、妻の変化に気づかない。彼は、ただ、妻の美しさに、一層、魅了されていた。
そして、元都子は、今日も、人前では、高慢な宗主の仮面をかぶり、私的な場では、林淵の奴隷として、淫らな快楽に溺れる。その二重生活が、彼女の新しい日常となっていた。
「私は、もう、戻れない。そして、戻りたくない」
元都子は、自分の選択に、一片の後悔もなく、新しい自分を受け入れていた。その姿は、まさに、『淫堕玄妙』の世界そのものだった。
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その日、玄妙宗のビルで、執事会議が行われていた。元都子は、いつものように、深紅のチャイナドレスを身にまとい、執事たちの前に立っている。しかし、その態度は、以前とは、明らかに異なっていた。
「本日は、林淵氏との協力案件について、ご報告いたします」
元都子は、そう言うと、手元の資料を、執事たちに配布する。その仕草は、優雅でありながら、どこか、淫らな雰囲気を漂わせている。彼女の胸元は、わずかに開き、その谷間が、執事たちの視線を誘う。
「林氏は、我々のプロジェクトに、多額の投資を約束してくださいました。これにより、我々の勢力は、さらに拡大するでしょう」
元都子の言葉に、執事たちは、驚きと、喜びの声を上げる。しかし、その中に、一人だけ、違和感を覚える者がいた。蔡執事だ。彼女は、元都子の変化に、気づいていた。
「宗主、お言葉ですが、林氏という人物は、本当に信頼できるのでしょうか?」
蔡執事の問いかけに、元都子は、一瞬、笑みを浮かべる。その笑顔は、以前の彼女とは、まるで違っていた。それは、もっと、蠱惑的で、そして、危険な笑顔だった。
「信頼できるかどうか? それは、私が決めることです。蔡執事、あなたは、私の判断を疑うのですか?」
元都子の声には、冷たい響きがあった。その響きに、蔡執事は、体を震わせる。
「い、いいえ、そんなことはありません。ただ、念のため……」
「念のため、と言うなら、あなた自身が、林氏に会ってみてはいかがですか? きっと、彼の魅力が分かるでしょう」
元都子の言葉は、蔡執事に、ある種のプレッシャーを与えていた。彼女は、元都子の目つきに、何か恐ろしいものを感じ取った。
「わ、分かりました。では、機会があれば、お会いしてみます」
「よろしい。では、次の議題に移りましょう」
会議は、その後も、淡々と進んだ。しかし、蔡執事は、元都子の態度に、強い違和感を覚えていた。彼女は、かつての元都子とは、何かが違う。それは、まるで、別人のように感じられた。
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会議が終わり、執事たちが退出する中、元都子は、一人、会議室に残された。彼女は、窓の外を見つめながら、携帯電話を取り出す。そして、ある番号に、電話をかけた。
「もしもし、林様? 今日の会議は、無事に終わりました。すべて、計画通りに進んでいます」
「よくやった、元都子。少しずつ、私の支配を、組織全体に広げていこう」
林淵の声が、電話越しに聞こえる。その声に、元都子の体は、自然に反応する。彼女の股間は、すでに濡れ始めていた。
「はい、林様。私は、あなたの奴隷として、喜んで、その命令を遂行します」
「そうか。では、今夜も、私の元に来い。しっかりと、調教してやろう」
「かしこまりました。林様……」
元都子は、電話を切る。彼女の顔には、淫らな笑みが浮かんでいた。その笑みは、彼女の心が、完全に、林淵に支配されていることを示していた。
彼女は、チャイナドレスの裾をまくり上げ、スリットから、自分の太ももを撫でる。その肌は、もう、何も感じないほどに、麻痺している。しかし、彼女の心は、林淵の言葉で、興奮していた。
「今夜も、林様に、たくさん、可愛がってもらおう……」
元都子は、そう呟くと、会議室を後にする。その足取りは、軽やかで、かつての重苦しさは、もはやない。彼女は、新しい自分を、心から楽しんでいた。
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その頃、葉凡は、自宅で、一人、夕食の準備をしていた。彼は、元都子の帰りを待っていたが、彼女は、最近、帰りが遅くなっている。そして、彼女の態度も、どこか、よそよそしくなっていた。
「都子は、最近、どうしたんだろう……?」
葉凡は、不安を感じながらも、その不安を、妻への愛情で打ち消そうとしていた。しかし、その不安は、日ごとに、大きくなっていた。
彼は、携帯電話を取り出し、元都子にメッセージを送る。
「都子、今日は、何時に帰る? 夕食を用意している」
しばらくして、返信が来た。
「今日は、遅くなる。先に食べていて」
その返信は、冷たく、簡潔だった。葉凡は、その返信に、胸が締
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