朝の光がカーテンの隙間から細く差し込み、部屋のほこりを浮かび上がらせていた。丁旭はベッドの上でゆっくりと目を開け、天井の染みをぼんやりと眺めた。体の奥底に残る疲労感は、昨夜の狂乱を思い出させるには十分だった。彼は軽く笑みを浮かべ、体を起こした。
リビングに足を踏み入れると、キッチンからは味噌汁の香りが漂っていた。丁瑶がエプロン姿で背を向け、手際よく朝食を整えている。彼女の長い黒髪は後ろで一つに束ねられ、白い首筋が露わになっていた。昨夜の痕跡は服の下に隠されているが、彼女が振り返ったとき、その目線がかすかに潤んでいるのを丁旭は見逃さなかった。
「おはよう、瑶姉。よく眠れたか?」丁旭はわざと軽い口調で尋ね、椅子に腰を下ろした。
丁瑶は一瞬間を置き、唇の端をわずかに上げた。「おはよう、旭。もう朝食ができているわ。早く食べて学校に行かないと遅れるよ。」
その声は優しく、まるで普通の姉弟の会話のようだった。だが、彼女が皿を置くとき、指が微かに震えている。昨夜の記憶がよみがえっているのだ。丁旭はそれを見て満足そうに目を細めた。丁瑶が彼の前に置いた焼き鮭と卵焼きの皿には、彼女の控えめな忠誠心が込められていた。
「ありがとう、そうするよ。」彼は箸を取り、味噌汁を一口すすると、その温かさに喉が緩んだ。
そのとき、階段を軽く踏む音がして、丁悦が二階から降りてきた。彼女は制服を着ていたが、シャツの裾がズボンからはみ出していて、ネクタイも緩んでいる。年齢に似合わず眠そうな顔で、髪は寝癖のままだった。
「悦、ちゃんと着ろ。制服が乱れてるぞ。」丁旭は冷静に注意するふりをしたが、彼の目はすでに彼女の胸元に釘付けだった。彼女が着ている白いシャツのボタンの間から、下着の痕跡がまったく見えない。胸の形が布の上に直接浮かび上がっている。彼女は下着を着けていなかった。
「あら、ごめんね、お兄ちゃん。」丁悦はそう言って、シャツの裾を直すふりをしたが、彼女の目は兄を見上げ、口元にかすかな笑みが浮かんでいた。
丁旭は箸を置き、低い声で言った。「昨夜、下着を脱いだまま寝たのか?そんなだらしない奴が学校に行くなんて、恥ずかしいだろ。」
丁悦の頬が一瞬で赤く染まった。彼女はうつむき、声をひそめて答えた。「だって……お兄ちゃんが言ったから、家の中では自由にしていいって。」
「そうか。」丁旭は含みのある笑みを浮かべた。「それが外でも同じようにできると思うか?」
丁悦は首を振り、黙って朝食の席に着いた。彼女の指が震えながら箸を握り、白い制服の胸元はわずかに上下していた。丁瑶はその様子を見て、何も言わずに味噌汁を口に運んだ。彼女もまた、昨夜の記憶の中で丁悦と同じ立場にあったことをよく知っていた。
朝食を終え、三人は玄関で靴を履く準備を始めた。そのとき、丁旭は壁に掛けたカバンから小さなリモコンを取り出し、何気なく手の中で弄んだ。彼は振り返り、二人の女性に向かって軽く指示を出した。
「そうだ、今日は出かける前に、姉さんと悦にはあれを着けてもらうぞ。リモコンはまた俺が持つからな。」
丁瑶は一瞬固まったが、すぐに何も言わずに自分の部屋に戻った。数分後、彼女は戻り、制服のスカートの下に何かを隠しているのがわかる。彼女の動作は自然だったが、目線はわずかに下を向いていた。一方、丁悦も同様に、自分の部屋で数分間の準備を終え、戻ってくる時の足取りがわずかにぎこちなかった。
「よし、じゃあ行くか。」丁旭は満足げにリモコンをズボンのポケットにしまい、玄関のドアを開けた。外の空気は冷たく、朝の光が彼らの顔を照らした。
学校の正門に着くと、周囲はすでに学生たちでにぎわっていた。丁瑶は一瞬で表情を変え、クールで落ち着いた氷のような女神のイメージに切り替わった。彼女は背筋を伸ばして歩き、男子たちが近づこうとすると、無表情で断りの言葉を投げかけた。
「すみません、今は時間がありません。」
「ちょっと一緒に図書館に行かないか?」
「結構です。自分で行きます。」
彼女の声は冷たく、一切の感情を込めない。それでも何人かの男子がしつこく追いかけてくるが、丁瑶は完全に無視し、教室へと歩いていった。
同じ頃、小学部の入り口で、丁悦はランドセルを背負い、無言で校門をくぐった。周囲の同級生が笑いながら話しかけても、彼女はほとんど答えず、ただうつむいて自分の席に向かった。彼女の顔色は青白く、目はどこか虚ろだった。誰も彼女のスカートの下に仕込まれた振動の存在を知らない。
丁旭は高校部の校舎の中で廊下に立ち、遠くから二人の姉妹の様子を観察していた。彼はポケットの中でリモコンを軽く撫で、指先でわずかに動かした。遠くで丁瑶の歩みがわずかに止まり、彼女の背筋が一瞬震えた。しかし彼女はすぐに平静を取り戻し、何事もなかったかのように教室に入った。
丁旭は口元に笑みを浮かべ、自分の教室に向かって歩き始めた。鳥のさえずりが響く校庭は、毎日と同じ日常に包まれている。しかし、その表面の下に流れる秘密を知るのは、彼だけだった。